• 2020.08.25

自営業でも住宅ローン審査に通るための5つのポイント!必要書類や住宅ローン控除も解説

執筆者: 中野良唯 (ジョインコントラスト株式会社)
  • 審査のポイントを抑えれば、自営業でも住宅ローンを借りられる
  • フラット35など、自営業でも審査に通りやすい住宅ローンもある
  • 自営業の場合、審査の際に必要になる書類が異なるので注意
  • 条件を満たせば、住宅ローン控除(減税)を受けることもできる

自営業の方の場合、住宅ローンを組めるかどうか心配になりますよね。

確かに、住宅ローン審査では住宅ローン契約者の返済能力が重点的にチェックされるため、十分な売上や自己資本があったとしても住宅ローン審査に通らないケースがあります。

しかし、銀行の審査基準を踏まえてポイントを押さえれば、自営業でも住宅ローン審査に通る確率をグッと上げることが可能です。

自営業は会社員よりも住宅ローン審査が厳しいと言われているからこそ、審査に申し込む前にポイントや注意点をきちんと確認しておきましょう。

当記事では、自営業で住宅ローンを組む際の5つのポイントや住宅ローン審査に必要な書類を解説しています。

自営業の方におすすめの金融機関も紹介していますので、住宅ローンを借りたいという自営業の方はぜひ参考にしてください。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

中野良唯

ジョインコントラスト株式会社

保有資格・検定

AFP、宅地建物取引士

大手ハウスメーカーでの営業所長を経て、生命保険会社へFPとして転職。 その後、独立系FPとしてコンサルティングの幅を広げるためジョインコントラスト株式会社へ移籍。 現在は「家計教師.com」に所属するFPとして、家計の個別コンサルティングや各種セミナー、企業や学校などで講演会なども行なっています。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

自営業で住宅ローンを組む際の5つのポイント

自営業の方が住宅ローン審査を申し込んだ場合、一般的な会社員よりも審査が厳しくなる傾向にあります。

その理由は、自営業だと景気などの影響を受けて売上が急落する恐れがあり、会社員に比べると「収入が不安定で信用度が低い」と金融機関から判断されるためです。

実際に、年間売上1,000万円以上の自営業の方でも、住宅ローン審査に通らないケースは存在します。

では「自営業だったら絶対に住宅ローンを借りられないのか」というと、決してそうではありません。
自営業でも住宅ローンを借りることは可能です。

自営業で住宅ローン審査に通るためには、下記5つのポイントを押さえましょう。

ここからは、5つのポイントについて詳しく解説します。

ポイント1:所得が3期連続黒字で安定していること

住宅ローン審査では、会社員なのか自営業なのかによって、チェックされる項目が異なってきます。

■住宅ローン審査のチェック項目

会社員 自営業
年収・勤務先・勤続年数など 直近3期分の所得

そのため、過去3年間にわたって所得が黒字であれば「事業が安定しており継続的な収入がある」ことを金融機関にアピールすることが可能です。

基本的に審査基準となるのは、売り上げではなく3期の平均所得です。

ただし、金融機関によっては3期の中でもっとも所得の低い年を基準に審査する場合や、1期でも赤字があれば住宅ローンを貸すべきではないと判断する場合もあります。

また、事業開始から3期が経っていないと住宅ローン審査の通過が難しくなるため、独立してからすぐは審査のハードルが高くなる点にも注意が必要です。

したがって、住宅ローン審査を申し込むタイミングは過去3年間で継続的に黒字となっているときにしましょう。

ポイント2:節税はしすぎず所得を増やす

自営業の方の中には、節税対策に取り組んでいる方もいるでしょう。

しかし、節税のために経費を増やしすぎると所得が少なくり、審査に通りづらくなる恐れがあります。

そのため、節税対策として仕事用の車の購入や設備投資を考えている場合は住宅ローン審査後まで先延ばしにして、手元に資金を残しておくことをおすすめします。

節税ができないことで税金の支払額は増えますが、住宅ローンを借りるためには、節税よりも納税のほうが重要です。

住宅ローン審査に通る確率を上げるためにも、審査対象となる3期については過度な節税を避けて所得アップを図りましょう

<ワンポイント>節税したい場合は?

青色申告・専従者給与・小規模企業共済・個人型確定拠出年金(iDeCo)などを利用しましょう。
自営業ならではの控除を利用することで、節税しながら所得を確保できます。

ポイント3:頭金を多くし借入額を減らす

頭金がなくても住宅ローンを借りることはできます。しかし、頭金があるほうが住宅ローン審査に通る可能性は高くなります

また、金融機関によっては、自営業で頭金なしの場合は住宅ローンの審査すらできない場合もあるので、注意が必要です。

頭金が多くなると、その分だけローンの借入金額が減り、ローンの返済負担率も下がります。

返済負担率とは年収に対してローンの年間返済額が占める割合のことです。

住宅ローン審査では返済負担率もチェックされ、返済負担率が低くなると審査に通りやすくなります。

また、頭金を多めに用意することは「計画的に貯蓄する管理能力がある」ことの証明となり、金融機関に好印象を与えられます

  <ワンポイント>頭金の目安は?

自営業の場合、物件価格の20~30%を頭金として用意することが望ましいと言われています。
住宅ローン審査に向けて頭金を多めに貯めておくようにしましょう。

ポイント4:税金や健康保険料の滞納はNG

自営業の場合は自身で税金や健康保険料を納めなければならず、会社員のように給与から天引きされることはありません。

そのため「仕事が忙しくて税金の支払いを後回しにした」「資金繰りが苦しくて健康保険料を滞納した」という方も中にはいるでしょう。

しかし、税金や健康保険料の滞納は住宅ローン審査においてマイナスに影響します。

なぜなら「少額の支払いさえも滞納するようなら、住宅ローンも確実に返済するとは限らない」金融機関に判断される恐れがあるからです。

もしも住宅ローンの返済が困難となり物件を売却することになった場合、未納分の税金や保険料の支払いを優先されると、金融機関はローンとして貸し出した全額を回収できなくなるリスクがあります。

そうした理由から、税金や健康保険料の滞納歴があると住宅ローン審査に通ることが非常に難しくなります

自営業で住宅ローンを借りたい人は、税金や健康保険料を必ず期日までに支払いましょう。

  <ワンポイント>すでに滞納している場合は?

税金や健康保険料をすでに滞納している場合は、滞納分をすべて納付してから、住宅ローン審査を申し込みましょう。
ただし、その場合でも厳しい審査になる可能性はありますので、ご注意ください。

ポイント5:審査が通りやすい住宅ローンを選ぶ

  • 一般的な金融機関の住宅ローンだと審査に通ることが難しそう
  • 自分の希望に合う金融機関の住宅ローンが見つからない

という場合は、自営業でも審査に通りやすい住宅ローンを選ぶことも手段のひとつです。

自営業でも利用しやすい住宅ローンとしては、フラット35があげられます。

フラット35は全期間固定金利の住宅ローンで、より多くの人に住宅を購入してもらうことを目的に住宅金融支援機構が運用しているため、民間の住宅ローンと比べて審査要件があまり厳しくありません。

フラット35の特徴

  • 審査時に提出する書類は確定申告書1期分だけ
  • 確定申告を1回行っていれば独立1年未満でも審査可能
  • 審査では収入額に対する借入額が適正かどうかが重視される
  • 事業用の融資既存の借入とみなされない

「3期連続の黒字が難しい」「他の金融機関から事業資金を借りている」という方は、フラット35を検討してみるといいでしょう。

審査の際には確定申告書一式と納税証明書が必要

住宅ローン審査に申し込むときは、さまざまな書類の提出が必要です。

下記に、自営業の方が用意しなければならない書類を表にまとめました。

■自営業の住宅ローン審査で必要な書類

本人確認書類 運転免許証や健康保険証など
住民票 発行から3か月以内の原本
印鑑証明書 残金決済予定日から3か月以内のもの
確定申告書 3期分
(付表・収支内訳書・青色申告決算書がある場合は併せて提出)
納税証明書 3期分
物件に関する資料 物件概要書・間取り図・土地の公図など

住宅ローン審査時の収入を確認できる書類として、会社員は前年分の源泉徴収票で済むのに対し、自営業の方は3期分の確定申告書と納税証明書を用意しなければなりません

また、確定申告に用いた表・収支内訳書・青色申告決算書も必要となる場合があります。

事前審査や本審査によって申し込みに必要な書類は異なりますので、審査に必要な書類を知りたいときは住宅ローンの借り入れを考えている金融機関の公式サイトなどを事前に確認しましょう

自営業の場合でも住宅ローン控除を受けることは可能

住宅ローン控除

住宅ローン控除は、毎年の住宅ローンの残高の1%を、所得税から控除してもらえる制度です。

所得税の節税効果が見込めることから、住宅ローン控除の利用を考えている方もいるでしょう。

住宅ローン控除は、個人が住宅ローンを利用して新築住宅を購入した場合などに利用できるため、自営業の方でも所得税の控除を受けることが可能です。

しかし、住宅ローン控除を利用するには所定の条件を満たさねばなりません

住宅ローン控除の適用条件の一例

  • 自らが住居する住宅であること
  • 特別控除を受ける年分の合計所得金額が3,000万円以下
  • 住宅の床面積が50平方メートル以上で、床面積の2分の1が居住用
  • 住宅ローンの借入期間が10年以上

上記以外にも住宅ローン控除の適用条件が定められています。詳しくは国税庁のサイトをご確認ください。

関連サイト住宅借入金等特別控除(国税庁)

なお、住宅ローン控除の利用にあたっては確定申告時に「住宅借入金特別控除額の計算明細書」などの書類を提出する必要があります。

住宅借入金特別控除額の計算明細書の書き方がわからないときは、書類の作成を税理士に依頼しましょう。

控除を利用するなら、床面積の2分の1を居住部分にする

自営業の方が住宅ローン控除を利用する際に注意したいのが「床面積の2分の1が居住用」でなければならないという点です。

中には自宅を事務所や店舗として使用している方もいるでしょう。

自宅兼事務所の居住スペースが床面積の2分の1未満の場合は控除を受けることができません。

自宅に事務所や店舗を構えている自営業の方は、床面積の割合が住宅ローン控除の適用条件を満たしているのかを確認しておきましょう

まとめ

自営業でも住宅ローンを借りることはできますが、一般的な会社員よりも住宅ローン審査に通るのは難しくなります。

「3期連続して所得を黒字にする」「節税を控えて所得を増やす」「頭金を多めに用意する」「税金や健康保険料をきちんと支払う」など、今回ご紹介したポイントを参考に、住宅ローン審査に通るための準備を行いましょう。

また、住宅ローン審査を申し込むにあたり、さまざまな書類の提出が求められます
中には自治体に発行を依頼しなければならない書類もあるため、いざというときに慌てないよう前もって確認しておきましょう。

一般的な金融機関の住宅ローンで借り入れることが難しい場合は、フラット35を検討することをおすすめします。

住宅ローンを借りることができれば、自営業の方でも住宅ローン控除を利用できます。

住宅ローンの内容や住宅ローン控除の適用条件をよく確認し、さまざまなメリットを受けられるよう上手に住宅ローンを活用しましょう。

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