住宅ローンの金利引き下げ交渉の方法

住宅ローンの金利
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住宅ローンの金利は引き下げ交渉ができることをご存知でしょうか?

交渉の結果、実際に引き下げられるかどうかは別問題ですが、少しでも引き下げられる可能性があるならばぜひ交渉をしておきたいものです。

ここでは、新規で住宅ローンの金利引き下げ交渉の方法を具体的に解説します。あわせて借り換えにからむ金利引き下げ術についても触れています。

住宅ローンの金利引き下げ交渉の方法

住宅ローンの金利は、引き下げ交渉をすることができます。30年ローンや35年ローンの場合は返済期間が長期化しますので、0.1%でも金利を引き下げることができれば、トータルでの返済金額はかなり減額できます。ぜひとも金利引き下げに向けて、様々な交渉手段を考えておきましょう。可能な手段は全力で講じておきましょう。

ただし、金利引き下げとは言っても、馴染みの青果店でバナナを値引いてもらうやり方とは全く異なります。あなた個人の交渉力や強弁に頼るのではなく、正しい段取りで金利引き下げ交渉を行なわなければなりません。

金利引き下げの交渉には4つのステップがあります。

  1. 各銀行の金利や条件を比較
  2. 不動産仲介業者と金利交渉
  3. 銀行と金利交渉
  4. 銀行の金利優遇制度を利用

なお、これらのステップを正しく踏んでも金融機関は必ずしも金利引き下げに応じてくれるわけではありません。そこだけは青果店のバナナと同じなので、過度の期待をしないようにしましょう。

以下、それぞれのステップを具体的に解説します。

金利引き下げ交渉のための4つのステップ

「交渉」というと大げさかも知れません。金利を下げられる可能性を高めるために必要な準備をする、といったところが正しいでしょう。

ステップ1:各銀行の金利や条件を比較

交渉以前に、まずは様々な金融機関の住宅ローンの金利を比較してみましょう。

その上で、ご自身が検討中の住宅ローンがどの位置づけにあるかを知ることが大切です。もし検討中の住宅ローン金利が業界でも最低水準だった場合には、それ以上の金利引き下げは難しいかも知れません。

その場合、金利以外の条件面(団信の保険料負担や保障範囲、最低繰上返済額、繰上返済の手数料、他行あての振込手数料無料、預金金利上乗せといったサービス)を交渉材料にできるくらいの知識は備えておきましょう。

ステップ2:不動産仲介業者と金利交渉

仲介してくれる不動産業者に、希望の金利を明確に伝えておきましょう。

不動産業者とお客さんは運命共同体です。融資が下りなくて困るのはお客さんだけではなく、不動産業者も同様です。少しでもお客さんの希望の金利で住宅ローンが借りられるよう、不動産業者は知恵を絞ってくれます。

ステップ3:銀行と金利交渉

銀行と金利交渉をするのは、お客さんではなく不動産業者なので安心してください。

事前にお客さんから伝えられている希望の金利を土台に、業者の持つ多彩な交渉術によって金利の引き下げを働きかけてくれます。「他行も検討中だが、○%まで下がるのであればお宅に決めるのですが…」といった駆け引きがよく行なわれています。

ステップ4:銀行の金利優遇制度を利用

銀行の各種サービスを申し込んでおくことによって金利が優遇されることがあります。

普通預金や定期預金の口座を作っておく、銀行のカードローンを契約しておく、銀行提携のクレジットカードの契約をしておく、給与振込口座や公共料金の引き落とし口座にしておく、などです。

借り換えをせずに、返済中の銀行への金利引き下げ交渉は可能か?

次に、新規に契約するケースではなく、返済中の住宅ローンの金利の交渉が可能かを解説します。

一般に、住宅ローンの金利を下げるためには借り換えをすることが有効と言われます。しかし、借り換えをしなくても現在の銀行と金利引き下げ交渉をすることは可能です。

ただし、住宅ローンの初期設定のときとは違い、返済中の住宅ローンの金利が下がったところで不動産業者には何の得もありません。よって、今度は業者ではなく住宅ローンの借主自身が自力で交渉することになります。

交渉の段取りには3つのステップがあります。

ステップ1:他行の借り換えの仮審査に申し込む

現状の銀行との交渉材料として、姑息ではありますが他行の借り換えの仮審査に申し込みをしておきます。なるべく金利が安い銀行を3行ほど選び、もし借り換えた場合にどれくらいの金利で、どれくらいの金額が借りられるかを把握しておきましょう。

ステップ2:金利引き下げ交渉の余地があるか確認する

他行との借り換えを検討中である旨を現在の銀行に伝え、金利交渉の余地があるかどうかを探ります。これまでの返済状況に問題がなければ、交渉の余地ありとの回答をもらえる可能性があります。

ステップ3:担当者と金利引き下げ交渉をする

他行の借り換えの仮審査結果を持参し、現在の銀行の担当者に金利引き下げの打診を持ち掛けます。各種手数料を考慮しても他行に借り換えたほうが有利になる点、および○%まで金利を下げられるのであれば他行には切り替えないという点を強調します。

交渉に失敗しても金利を上げられるわけではありませんので、ひるまず堂々と交渉を行なってみましょう。

借り換えをする場合の注意点

住宅ローンの返済総額を下げる目的で借り換えを考えている人は、本当に借り換えで得をするかどうか、事前によく計算しておきましょう。

借り換えには大きなコストがかかります。現在の銀行に払う手数料、借り換え先の銀行に払う手数料、抵当権にからむ税金などなど、その額はトータルで数十万円にものぼることがあります。一般に、利率が0.3%ほど下がるならば借り換えしたほうが有利、とも言われます。

しかし、数十万円という莫大なコストを考慮すると、0.3%程度の金利引き下げでは、借り換えのメリットを十分に実感することはないでしょう。最低でも0.5%は引き下げたいところです。欲を言えば1%くらいの引き下げが理想です。

住宅ローンを契約した時期が古く、現在の金利相場とは大きくかけ離れた利率でローンを支払い続けている人もいます。その場合には借り換えを検討してみたほうが良いでしょう。

逆に超低金利と言われる時代に突入してから住宅ローンを組んだ人は、借り換えによるメリットを実感できない可能性があります。無理に借り換えを検討するよりも、まずは現在の銀行で金利引き下げができないかどうかを探るほうが優先でしょう。

借り換えがお得か気になる際は「住宅ローンの借り換えは本当に効果的?お得になる人/ならない人」を参考にして下さい。

まとめ

新規、返済中、借換えを検討されている方すべてに共通することは、交渉を自分でやるか、やらないかこの点をはっきりさせておかないと時間と労力と金利引き下げ効果に大きな差が生まれてきます。

ハウスメーカーや不動産業者にネット銀行の住宅ローン情報を熱心に伝えても嫌がられるだけ。なぜなら、手続きに手間がかかるのと審査に柔軟性がないからです。

ネット銀行を使わずに金利交渉ができる可能性が高い人とは

新規の金利交渉(自分で交渉しないケース)

  • 給与収入がある
  • 優遇金利の条件が使える
  • 借り入れする金額が家や土地の価値と比べて極端に低い
  • 都市銀行や地方銀行で住宅ローンを検討している

返済途中の金利交渉(自分で交渉するケース)

  • 当初借り入れた優遇金利と現在の優遇金利に0.5%以上の差がある
  • 優遇金利の条件が使える
  • 滞りなく返済している
  • 1年以内に転職していない

借換えの金利交渉(自分またはローン見直し専門業者が交渉するケース)

  • 固定金利を利用している
  • 他行で融資の事前審査を受けている
  • 融資額の2%程度かかる諸費用と比べても利息軽減効果がある
  • 金融機関の期末にあたる3月と9月に実行できる

監修者情報

株式会社エスティライフ

株式会社エスティライフ ファイナンシャル・プランナー

FP1級技能士、CFP、DC1級アドバイザー、証券外務員、住宅ローンアドバイザー、損害保険プランナー、TLC(生保協会認定FP)など幅広い専門的な知識・経験をもとにライフプランの"お金”に関する問題を解決するファイナンシャルプランナーの集団です。

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