• 2019.12.03
  • 2019.12.05

優遇金利と店頭金利について徹底解説!住宅ローンの基礎知識

じぶん銀行

住宅ローンの金利を調べていると、「優遇金利〇%」「店頭金利年〇%(当初〇年金利優遇)」などの言葉を見る機会が多いですよね。

しかし、

金利関連の専門用語が多すぎてよくわからない

という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし住宅ローンを検討する上では、金利の理解が欠かせないのも事実なのです。

そこで当記事では、

  • 優遇金利と店頭金利、適用金利の違い
  • 金融機関ごとに違う優遇金利のポイント
  • 当初優遇と通期優遇の違い

について、わかりやすくご説明していきますね。

「金利の違いがわからない」と混乱している方や、「結局、どの数値を見れば良いの?」と感じている方は、参考にしてみてくださいね。

この記事制作に関わる専門家

京都FP事務所

ファイナンシャル・プランナー

執筆

当サイトの執筆を担当している「京都FP事務所」と申します。専門用語ばかりにならないよう、「わかりやすく行動しやすい」執筆を心がけています。ぜひ参考にしてみてください。

ナビナビ住宅ローン編集部

編集

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

優遇金利と店頭金利、適用金利の違いについて

すごく簡単に要点をまとめると、住宅ローンを借りるときの金利は、

  • 適用金利 = 店頭金利 - 優遇金利

という計算式で成り立っています。それぞれの関係を表す図を用意したので、最初に見てみましょう。

店頭金利と優遇金利、適用金利の違い

上記の図をもとに、それぞれの違いを以下表にまとめました。

<住宅ローンの各金利の違い>

店頭金利 ・住宅ローンの元々の金利で、買い物に例えると”定価”にあたる。
・「基準金利」「店頭表示金利」ともいう
優遇金利 ・各金融機関で独自に設定しているキャンペーン金利で、買い物に例えると“割引”にあたる。
・優遇金利の幅が大きければ大きいほど、適用金利は低くなる。
・優遇金利を受けるには、金融機関指定の条件を満たす必要がある
適用金利 ・住宅ローンを借入れするときの、実際の金利。
・買い物に例えると、優遇金利という割引を差し引いたあとの”購入価格”にあたる。
・「表面金利」「適用表面金利」「実質金利」ともいう

わかりやすくいうと、店頭金利という“定価”から、優遇金利という“割引”を差し引いて、実際に借入するときの“購入価格”=適用金利になるということですね。

これを聞くと、

じゃあ、適用金利だけ見ておけば良いのでは?

と思いますよね。

たしかに、毎月の返済額にダイレクトに影響するのは適用金利で間違いありません。

しかし実は、住宅ローンの金利タイプが変動金利や固定期間選択型の場合、「返済途中で適用金利が変わる可能性がある」ので要注意です。

その際、店頭金利や優遇金利が大きく関係してきます。

また「金利」という名前がつく用語が出てきてややこしいですよね。
住宅ローンの各金利タイプについても、わかりやすくご説明しましょう。

住宅ローンの各金利タイプ

お伝えしたように、住宅ローンの適用金利(実質金利)を決めるのは店頭金利優遇金利です。
しかしそれらの金利は、市場変動などの要因で途中変更される場合があります。

「金利の変更の仕方」をもとに、住宅ローンを分類したものを「金利タイプ」と呼びます。

「全期間固定金利」は適用金利が完済まで変わらない

 金利タイプ 金利の変更の仕方
全期間固定金利 返済期間中、契約時に約束された適用金利が完済まで変わらない

関連記事住宅ローンの固定金利の選び方を解説!全期間と期間選択を正しく使い分けよう

「変動金利」「固定期間選択型」は返済中に適用金利が変わる可能性がある

 金利タイプ 金利の変更の仕方
変動金利

半年に1度店頭金利が見直しされるので、適用金利も変わる可能性がある

また、優遇金利の優遇期間が「当初だけ」の場合は、返済途中で割引幅が小さくなるため、適用金利は上がることになる


固定期間選択型
(当初〇年固定金利)

当初〇年の固定期間だけ、店頭金利も優遇金利も変わらず、適用金利も固定されている

固定期間終了後は固定期間選択型を継続するか、変動金利に切り替えるかを選べるが、優遇条件は悪くなることが多い。よって、固定期間終了後は適用金利が上がる可能性も高い

わかりやすくまとめると、借入れ時の適用金利が完済まで変わらないのは全期間固定金利だけですね。

それ以外の住宅ローンは、店頭金利も優遇金利も変わる可能性があるので、結果的に適用金利も途中で変わる可能性があります。

返済途中で適用金利が変動する可能性がある以上、店頭金利や優遇金利も住宅ローンを検討する上で大切な要素だといえますよ。

このような理由から、適用金利だけを見て住宅ローンを選ぶのは危険です。

変動金利や固定期間選択型を選ぶときは、必ず下記をチェックするようにしてくださいね。

 「変動金利」や「固定期間選択型」を選ぶとき

  • 店頭金利はいくらなのか
  • 優遇金利の条件(優遇期間)はいつまで続くのか
  • 固定期間終了後の優遇金利はいくらになるのか(固定期間選択型の場合)

関連記事住宅ローンの変動金利は怖くない!リスクを抑えてメリットを活かす賢い使い方

関連記事住宅ローンの固定金利の選び方を解説!全期間と期間選択を正しく使い分けよう

金融機関ごとに優遇金利は異なる

ローンの“割引”にあたる優遇金利は、金融機関ごとに大きく異なります。

しかし実は、“定価”にあたる店頭金利は、どの金融機関でも大差ありません

つまり住宅ローンを比較するうえで重要な金利差は、ほとんどの場合で「優遇金利の割引幅」で決まっているのです。

しかしながら、店頭金利はなぜ横並びなのでしょう?その理由は、金利の決まり方にあります。

店頭金利の決まり方と金融機関ごとの優遇金利例を挙げつつ、わかりやすくご説明していきますね。

金利の決まり方

前提として、住宅ローンの店頭金利も優遇金利も、各金融機関によって自由に設定されている数値です。

しかし先述のとおり、店頭金利はどの金融機関でも大差はなく、ほぼ横並びになっています。

その理由は、店頭金利の元になる指標がどの金融機関でも同じだからです。

店頭金利は計算のもとにしている指標が各金融機関で共通なので、算出される数値も同じになるわけですね。

各金利の決まり方を一覧にまとめてみました。

<住宅ローンの各金利の決まり方>

店頭金利

金融機関が独自に決めている“定価”。
店頭金利の元になる指標はどの金融機関でも同じなので、結果的に数値も横並びになる(※)

  • 固定金利の指標:10年もの国債の利回り(長期金利)
  • 変動金利の指標:短期プライムレート(短期金利)

(※)ごくまれに、金融機関独自の指標を金利に採用している場合もある

適用金利 各金融機関で独自に決めている”割引”。
優遇金利には各金融機関の販売戦略が大きく反映されるため、金融機関や商品によって割引幅も異なる

店頭金利の決まり方

店頭金利の指標は、経済や市場動向を示す「長期金利」と「短期金利」が元になっています。

つまり同じ指標を参考にしていることから、どの金融機関でも店頭金利の水準は横並びになっているということですね。

関連記事住宅ローンの店頭金利とは?適用金利との違いと過去10年間の店頭金利推移

優遇金利の決まり方

対して優遇金利は、各金融機関の住宅ローン販売戦略がダイレクトに反映されます。

変動金利が特にお得な銀行もあれば、当初10年固定金利がお得な銀行もあり、銀行によって目玉商品は異なりますよね。

これは、各銀行で特に販売したい商品の優遇金利を調整して、適用金利を低くしているからなのです。

直近の10年間、変動金利型の店頭金利はほぼ変動していない

実は2009年から2019年までの10年間、変動金利型住宅ローンの店頭金利は、ほぼ変わっていません

でも、この10年間で住宅ローンの適用金利はどんどん低水準になっていますよね?

2019年現在住宅ローンの金利がかつてないほど低水準になっている理由は、各金融機関が優遇金利の割引幅を年々大きくしてきたからです。

「割引を大きくしなければ他行に勝てない」という顧客獲得競争が、現在の低金利をつくったということですね。

このように、各金利の決まり方を理解しておくことで、ご自身にとってより有利な住宅ローンを選びやすくなりますよ。

関連記事住宅ローンの金利推移と動向を解説!変動金利は動いていない?

金融機関ごとの優遇金利例

実際に、各金融機関で優遇金利がどの程度に設定されているのか、いくつか具体例を見てみましょう。


<各金融機関の優遇金利>

販売タイプ  商品名 店頭金利 優遇金利(金利割引幅)  適用金利
対面型  三菱UFJ銀行
<ずーっとうれしい金利コース>
年2.475% 完済まで
年▲1.70%~▲1.85%
 年0.625%
~年0.775%
みずほ銀行
<全期間重視プラン>
年2.475% 完済まで
年▲1.60%~▲1.85%
年0.625%
~年0.875%
三井住友銀行
<最後までずーっと引き下げプラン>
年2.475% 完済まで
年▲1.70%~▲1.85%
年0.625%
~年0.775%
ネット完結型  住信SBIネット銀行
<通期引下げプラン>
年2.775% 完済まで
年▲2.318%
 年0.457%
じぶん銀行
<全期間引下げプラン>
年2.341% 完済まで
年▲1.884%
年0.457%

※各金融機関の変動金利商品を記載
※各住宅ローン商品の情報は、2019年12月3日時点の情報に基づく

三菱UFJ銀行など対面型住宅ローンを販売している都市銀行は、店頭金利も優遇金利もほぼ横並びです。

対して、ネット完結型住宅ローンを取り扱うネット銀行では、金利の設定にばらつきがあります。

住信SBIネット銀行もじぶん銀行も、適用金利は同じ年0.457%ですが、元になる店頭金利&優遇金利が大きく違っていますよね。

このように、金融機関によって優遇金利の割引幅は大きく異なります

割引幅が異なるということはすなわち、私たち利用者が住宅ローンを検討する際の比較ポイントにもなるということですね。

関連記事住宅ローンアドバイザーのおすすめ銀行7選!人気ランキングも紹介

適用金利は同じ、だけど店頭金利と優遇金利の割合が違う場合

適用金利は同じだけど、店頭金利と優遇金利の割合が違う……

という場合、どちらの住宅ローンを選べば良いか悩ましいですよね。

この場合に確認すべきポイントは、「優遇金利の条件がいつまで続くのか」という点です。

例えば同じ適用金利でも、一方が「当初優遇プラン」で、もう一方が「通期優遇プラン」の場合、当初優遇プランのほうは、途中で割引が小さくなってしまいます。

したがって適用金利は同じでも、通期優遇プランのほうが、優遇期間も長いのでお得ということになりますね。

通期優遇や当初優遇の違いについては、次項でご説明していきます。

当初優遇、通期(全期間)優遇の違いについて

住宅ローンの優遇金利は、「優遇の期間がいつまで続くのか」という条件によって

  1. 当初優遇
  2. 通期(全期間)優遇

という2つのプランに分かれます。

  住宅ローンの優遇金利のプラン

  • 当初優遇プラン:
    住宅ローン借入れ当初〇年など、あらかじめ定められた期間に大きな金利優遇(割引)がある。「当初引下げ」といわれることも

  • 通期(全期間)優遇プラン:
    住宅ローンの返済期間中、金利の優遇(割引)が一律で固定されている。「全期間引下げ」「通期引下げ」プランといわれることも

わかりやすくいうと、はじめの何年かで金利優遇の恩恵を大きく受けられるのが当初優遇プランです。

対して、返済期間中、ずっと同条件で金利優遇を受けられるのが通期優遇プランということですね。

どちらのプランが良い・悪いというものではないので、ご自身の返済スタイルに合う方法を選ぶ必要がありますよ。

それぞれのプランについて、わかりやすくご説明していきますね。

当初優遇について

当初優遇プランは、住宅ローンの返済をはじめてから5年や10年など、借入当初の金利を特に優遇するプランです。

通期優遇プランに比べると借入れ当初の割引率が非常に大きいので、

  • 返済当初の負担をできる限り軽くしたい
  • 住宅ローンは早めに完済したい

という方に向いていますね。

たとえば、「返済当初の十数年は子どもの学費がかかる時期なので、ローンの負担は軽くしておきたい場合」や、「繰り上げ返済を活用し、ローンを早く完済させたい場合」に有効ですよ。

当初優遇プランを選ぶ場合は、“当初”の優遇期間が何年続くかどうかでお得度が大きく変わります。

当初3年、当初5年など優遇期間が短い場合は、たとえ割引幅が高くてもお得とはいえません。

当初優遇プランのお得度は、返済期間に対する割引幅で考えるべきです。

当初優遇プランでは、当初優遇期間が10年以上など長いほうが、期間に対する割引幅も高いのでおすすめです。

通期(全期間)優遇について

通期(全期間)優遇プランは、住宅ローンの返済期間中、ずっと同条件で金利優遇を受けられるプランです。

金利の割引幅が変わらないため、

  • 変動金利を選びたい
  • 住宅ローンは長い時間をかけて返済していきたい

という方に向いていますね。

変動金利は、半年に一度店頭金利が変わる可能性があります。

この先いつ店頭金利が上昇するかはわかりませんが、通期優遇プランなら、返済期間中いつでも一定の割引を受けられます。

いつ起こるかわからない店頭金利の上昇にそなえるには、いつでも一定の優遇を受けられる、通期優遇プランのほうが有利です

変動金利を選びたい方には、通期優遇プランが特におすすめですよ。

当初優遇金利と通期(全期間)優遇金利の返済額の違い

当初優遇プランと通期優遇プランで、住宅ローンの支払い総額は変わるんだろうか?

という疑問をお持ちの方も中にはいらっしゃるかと思います。

確かに、どうせなら少しでもお得になるプランを選びたいですよね。

そこで、

  • 借入金額:3000万円
  • 返済期間:35年
  • 返済方式:元利均等返済、ボーナス払いなし

という前提条件のもと、2つのプランの比較表を作成しましたので、下記をご覧ください。

<当初10年固定金利の住宅ローン 優遇プラン別の総返済額>

比較項目 当初優遇プラン
(借入れ当初10年の金利優遇が大きいプラン)
通期(全期間)優遇プラン
(全期間の金利優遇が一律のプラン)
適用金利 1年~10年:年0.66%
11年目以降:年1.66%
1年~10年:年1.06%
11年目以降:年1.06%
月々の支払い 1年~10年:約8万1,000円
11年目以降:約9万1,000円
1年~10年:約8万6,000円
11年目以降:約8万6,000円
支払い総額 約3,665万円 約3,593万円

※どちらのプランも店頭金利の変動はなく、優遇幅のみ変わったという前提
※返済総額の試算は、フラット35(住宅金融支援機構)の返済シミュレーションを利用
※試算結果はあくまで概算値

上記の場合、通期優遇プランのほうが、約72万円も支払い総額がお得になっています。

これは35年という長い返済期間に対し、当初優遇プランの金利優遇期間が10年しかなかったからですね。

もし当初10年の間に繰り上げ返済をして返済期間を短縮できていれば、支払い総額にそれほど大きな開きはなかったでしょう。

このように、住宅ローンを長く借りるつもりなら、当初優遇プランは不利です。当初優遇プランを選ぶ場合は繰り上げ返済を活用し、できる限り返済期間を短くしたほうがお得ですよ。

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まとめ

住宅ローンを実際に借りるときの適用金利は、店頭金利(定価)から、優遇金利(割引)を差し引いて決まります。

金利タイプが全期間固定金利の場合、適用金利以外を気にする必要はありません。

対して変動金利や固定期間選択型を選ぶ場合は、適用金利が途中で変わる可能性があるので、下記のポイントに気をつけてくださいね。

  1. 変動金利は半年に一度店頭金利が見直しされる。そのため優遇条件が変わらない通期優遇プランがおすすめ
  2. 固定期間選択型は、当初固定期間が長く、固定期間終了後の金利優遇幅も大きいものがおすすめ
  3. 早期完済を目指すなら、当初優遇プランがお得。長く借りたいなら通期優遇プランがお得になる

いずれも重要ポイントなので、住宅ローンを比較するときは要チェックです。

金利の仕組みを理解できれば、ご自身に最適な住宅ローンを適切に選べるようになりますよ。

記事内容を参考に、ご自身にピッタリの住宅ローンを見つけてくださいね。

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