• 2020.10.12

2020年10月までの住宅ローンの金利推移を金利タイプごとに振り返り!今もっともおトクな住宅ローンの金利タイプを毎月更新

執筆者: 千日太郎 (オフィス千日合同会社 代表社員)
【毎月更新】2020年10月の金利推移を振り返り

こんにちはブロガーの千日太郎です。

ナビナビ住宅ローンでは、金利タイプ別の来月の金利予想を毎月公表しています。

この記事では、前月の予想に対して実績の金利がどうなったか?
また、過去から今月までの金利推移を分析し、現時点でのおススメ度を5段階で評価します。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

千日太郎

オフィス千日合同会社 代表社員

保有資格・検定

公認会計士

大阪で公認会計士を営みながら、オフィス千日合同会社 代表社員として、「千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える」では金利予想やプロの視点から推奨する住宅ローンの組み方を情報発信。「千日の住宅ローン無料相談ドットコム」では一般の人からの匿名の相談に無料で乗って、そのコンサル内容をネットに公開している。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

銀行間の低金利競争で下がる金利タイプは?

コロナ不況で低金利が続くなか、長期金利は小幅な上下を繰り返しており、その水準はコロナ前よりも少し高い水準です。

一方で景気はコロナ前よりも悪化しているのですから、長期金利は相対的に割高な水準といえるでしょう。

その一方で、住宅ローンの金利は多くの主要銀行で9月から10月にかけて金利を下げました。

2020年度の下半期に入り、本決算のかき入れ時に向けて銀行間の低金利競争が始まっているようです。

ただし、すべての金利タイプが下がったわけではなく、大きく金利を下げたものとそうでないものがあります。

今回の記事では、コロナ前後の推移と9月から10月の動きから、今後下がる金利タイプを分析します。

金利タイプ別2020年1月~2020年10月の金利推移

では、直近2020年10月までの、住宅ローン金利タイプごとの前月予想の答え合わせとこれまでの金利推移、おススメ度について見ていきましょう。

30年超の超長期固定金利

30年超の超長期固定金利の代表はフラット35です。

住宅金融支援機構の証券化支援事業をもとに民間金融機関と共同で2003年から提供されている住宅ローンであり、民間銀行が金利を決める際にも参考になっています。

フラット35の異常な上昇が止まった10月

2020年 1月 2月 3月
コロナショック
 4月
千日予想 横ばい
or
上がる
横ばい
or
上がる
横ばい
or
下がる  
下がる
実績 上がった
的中!!
 上がった
的中!!
 下がった
的中!!
上がった!
2020年 5月 6月 7月  8月
千日予想 横ばい 横ばい 横ばい 横ばい
実績 横ばい
的中!!
 0.01下がった
ほぼ的中
0.01上がった
ほぼ的中
0.01上がった
ほぼ的中
2020年 9月 10月 11月 12月
千日予想 横ばい  横ばい 
実績 0.01上がった
ほぼ的中 
0.02下がった!

コロナショックが落ち着いた後、7月から9月までの3か月は0.01ポイントとはいえ連続で上昇を続けてきていました。

コロナ不況にあって金利が上がり続けるという異常事態だったのですが、9月から10月にかけて一気に0.02ポイント下がりました。

千日太郎の予想では10月の予想は横ばいとしていたので、久しぶりに外しました。

11月の予想は横ばいとしています。

詳しくは下記記事を読んでみてくださいね。

2020年10月までの推移とおススメ度

2020年3月のコロナショックの後から、徐々に長期金利は上昇しており、9月まではフラット35金利も徐々に上昇してきました。

しかし、9月から10月にかけてはやっと下がってくれました。

2020年10月まで住宅ローン金利_1

(注)グラフのフラット35の金利は買取型の最低金利としており、長期金利は住宅金融支援機構が販売する機構債の表面利率の発表日前日の新発10年国債利回りの終値としています。

2020年度のフラット35(買取型)金利推移
1月 2月 3月 4月 5月 6月
1.27% 1.28% 1.24% 1.30%  1.30% 1.29%
7月 8月 9月 10月 11月 12月
1.30% 1.31%  1.32% 1.30%

千日太郎としてはコロナ不況下のフラット35の適正水準を1.3%と考えているのですが、9月から10月にかけてやっとその適正水準まで下がってくれた状態です。

しかし、長期金利はコロナ不況下でまだまだ割高感があり、かつてのようにマイナスにまで下がる気配はありません。

そうすると、長期金利の水準をダイレクトに反映するフラット35金利も去年ほど大きく下がる期待は持てませんね。

オススメ度は基本的に高いものの、前月の4.0から横ばいとします。

★★★★オススメ度は5点満点で4.0点★★★★

20年固定金利

20年固定金利は、長期金利も動向ももちろんですが、銀行の営業方針から金利を決める傾向が高いです。

これを目玉商品としている銀行が少ない=ライバルが少ないことが、その理由の一つではないかとみています。

下半期に入って低金利競争が再開!

2020年 1月 2月 3月
コロナショック
4月
千日予想 上がる  横ばい
or
上がる
横ばい
or
(期待含みで)
下がる
横ばい
or
(期待含みで)
下がる
実績 上がった
的中!!
横ばい
的中!!
 下がった
的中!!
下がった
的中!!
2020年 5月 6月 7月 8月
千日予想 横ばい  横ばい
or
上がる
横ばい 横ばい
実績  横ばい
or
上がった
的中!!
横ばい
的中!!
0.05上がった!
ほぼ的中
銀行により対応が
分かれた
2020年 9月 10月 11月 12月
千日予想 横ばい 横ばい
実績 銀行により対応が
分かれた  
下がった!

コロナショック後は、主要銀行の中でも金利を下げた銀行、横ばいとした銀行、上げた銀行に分かれるなど、銀行によって対応が分かれていました。

しかし9月から10月にかけて、ほぼ全ての主要銀行で金利を下げてきました。

2020年11月の20年固定は横ばい又は期待含みで下がると予想しています。

詳しくは下記記事を読んでみてくださいね。

2020年10月までの推移とおススメ度

直近の3か月で「住宅ローン控除で借入が多いほどおトクになる」1%のラインを下回る水準で推移しています。

2020年10月まで住宅ローン金利_2

(注)グラフのフラット35の金利は買取型の最低金利としており、20年固定金利は7月から金利を下げてきている金融機関の2019年初頭から直近までの金利推移を模式的に表したものとなっています。

今の20年固定金利は2019年6月以前と比べると段違いの低金利ですから、基本的にお得な金利タイプと言えます。

また、住宅ローン控除で住宅ローン残高×1%の税金がかえってくるので、住宅ローンの金利が1%未満であれば逆に儲かります。

9月から10月の金利低下については、2021年3月の本決算のかき入れ時に多くの利用者を集めるためだと分析しており、だとするならば今後も1%未満の金利水準が続く可能性が高く、オススメ度は前月の3.5から大幅アップさせて4.5点とします。

★★★★★オススメ度は5点満点で4.5点★★★★★

10年前後の中期固定金利

主要銀行の10年固定金利のトレンドとしては長期金利が上下しても住宅ローンの金利に影響せず、9月までの10年固定金利は一貫して横ばいで推移してきました。

しかし、9月から10月にかけて久しぶりに金利を下げています。

長らく横ばいだったが10月から下がった

2020年 1月 2月 3月
コロナショック
4月
千日予想 横ばい
or
上がる
横ばい 上がる
or
(期待含みで)
横ばい
 横ばい
or
(期待含みで)
下がる
実績  横ばい
的中!!
下がった! 横ばい
的中!! 
横ばい
的中!!
2020年 5月 6月 7月 8月
千日予想 横ばい  横ばい
or
上がる
横ばい 横ばい
実績  横ばい
or
上がった
的中!!
横ばい
的中!! 
横ばい
的中!! 
横ばい
的中!! 
2020年 9月 10月 11月 12月
千日予想 横ばい 横ばい
実績 横ばい
的中!!
下がった!

ちなみに2020年11月の10年固定金利については「概ね横ばい」と予想しています。

詳しくは下記記事を読んでみてくださいね。

2020年10月までの推移とおススメ度

フラット35と20年固定についてはある程度の動きが見られますが、10年固定の最低金利については、ほとんど横ばいで推移しています。

2020年10月まで住宅ローン金利_3

(注)グラフのフラット35の金利は買取型の最低金利としており、10年固定金利は過去から低金利で主力商品としている金融機関の2019年初頭から直近までの金利推移を模式的に表したものとなっています。

ただし3月のコロナショック以降、9月まで一貫して横ばいで推移しているのは最低金利を出しているネット銀行です。そして9月から10月にかけては若干0.01ポイントだけ金利を下げました。

2位グループの大手銀行は6月から7月にかけて金利を上げてしまいましたが、それから9月までは横ばいで推移し、9月から10月にかけて大きく0.05ポイント下げています。

2位グループの大手銀行が金利を下げた理由としては、2021年3月本決算の住宅ローンの需要期に多くの利用者を獲得するため、低金利をアピールする狙いがあります。

期末に向けてさらに下げ代があるため、おススメ度は依然として高く前回の4.5点を維持します。

★★★★★オススメ度は5点満点で4.5点★★★★★

変動金利

各行が名目上の最低金利を競っているような状態ですが、変動金利についてはどの銀行も僅差です。

利用者の我々としては金利だけに引っ張られず、実際の支払額(毎月の返済額や総支払額)で比較すべきです。

期間限定のキャンペーンを除きおおむね横ばい

2020年 1月 2月 3月 4月
千日予想 横ばい 横ばい 横ばい  横ばい
実績 少し下がった 横ばい
的中!!
横ばい
的中!!
少し下がった
2020年 5月 6月 7月 8月
千日予想 横ばい  横ばい 横ばい 横ばい
実績  横ばい
的中!!
横ばい
的中!!
少し下がった 横ばい
的中!!
2020年 9月 10月 11月 12月
千日予想 横ばい 横ばい 
実績 横ばい
的中!!
横ばい
的中!!

変動金利はどの銀行もおおむね0.5%台かそれを下回る水準です。

実際に毎月の返済額や総支払額で比較すると、変動金利同士では有意な差にならないことが多いですね。

そうした場合は無料で付帯する疾病保障の手厚さなどが決め手になると思います。

なお、2020年11月の金利予想は「横ばい」としています。

詳しくは下記記事を読んでみてくださいね。

2020年10月までの推移とおススメ度

住宅ローンの変動金利は銀行間で資金の融通を行うと市中金利に連動し、これは中央銀行(日銀)が民間銀行に融資する政策金利の影響を受けると言われます。

ただし、日銀の政策金利はすでにマイナスとなっており、現時点ではその影響力を失っていると考えています。

むしろ前述のように銀行間の駆け引きによって上がったり下がったりする傾向にあります。

しかし、念のため直近の政策金利の動向について確認しておきましょう。

2020年10月まで住宅ローン金利_4

米連邦準備理事会(FRB)はコロナショックの3月15日にゼロ金利政策を導入し、6月10日には、2022年末までゼロ金利政策を継続する方針を表明、8月27日には、物価上昇率が一時的に目標の2%を超えるのを容認する新たな政策方針を導入しています。

少なくとも2022年末までという長期間にわたりマイナス成長が続くFRBの見通しが正しいとすれば、日銀が政策金利を上げることもありません。

さらに黒田総裁の任期である2023年ごろまでは変動金利が上がることは無いとも考えられます。

しかし、変動金利は6か月ごとに金利を見直し、銀行の判断で上げることのできる金利タイプです。

そのため、オススメ度は満点とはできず前回の4.5点を維持します。

★★★★★オススメ度は5点満点で4.5点★★★★★

まとめ~10月から年度末に向けて低金利競争が始まったか?

どうやら年度末に向けての主要銀行の低金利競争が始まったようです。

そして長期金利については、菅政権以後は国内に材料が乏しく米国金融市場と連動する傾向が続いています。

今後は特に何も無ければ、銀行間の金利競争によって住宅ローンの金利は全体的に低下トレンドに入ると予想しています。

この記事の執筆時点で、ということですが千日太郎の考えるおススメの住宅ローンは以下の通りです。

金利タイプ オススメ度 コメント
変動金利 4.5点 もともと低金利からさらに低金利になった。
さらにコロナショックによって短期的に金利が上がる要素は減っている。
30年超の
固定金利
4.0点 フラット35の金利はコロナ不況下の割には高い水準。
しかし歴史的に見れば十分に低金利水準と言える。
20年
固定金利
 4.5点 1%未満ならば住宅ローン控除でメリットが大きく、今後期末に向けてさらに下がる可能性もある。
10年
固定金利
4.5点 コロナショック前後で変わらず低金利で推移している。
今後期末に向けてさらに下がる可能性もある。

少しでも低金利で低リスク、低コストの住宅ローンを選ぶための参考としてください。

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