• 2020.08.13

感染者急増で2度目の緊急事態宣言の発令はあるか?住宅ローン金利はどうなる?2020年9月の住宅ローン金利動向を予想します

執筆者: 千日太郎 (オフィス千日合同会社 代表社員)
2020年9月住宅ローンの金利予想アイキャッチ

こんにちはブロガーの千日太郎です。

感染第2波への不安のなかで断行されたGOTOキャンペーンですが、新型コロナウイルスの感染者数は日々最大数を更新し続けています。

緊急事態宣言が再発令されるか?に注目が集まる一方で金融マーケットの長期金利にはそれほど目立った動きはありません。

確かに連日の感染者数を追っていた時期もありましたが、最近はちょっと慣れてきている感はあります。

しかし本当に感染爆発が起こると、そんな悠長なことは言ってられないでしょうね。

仮に感染爆発が起こったとしても、今のところは手付を放棄してキャンセルするほどの状況ではありませんが、ある程度の状況悪化は想定したうえで住宅ローンの金利の目安を付けておく必要があります。

この記事では9月の住宅ローン金利動向を予想します。

※当当記事の金利や情報は2020年8月10日時点のものを記載しております。
最新の金利情報は、必ず金融機関の公式サイトをご確認ください。
千日が毎月公開している金利予想の手法は一貫しており、記事の前半で解説していますので、必ず目を通しておいてください。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

千日太郎

オフィス千日合同会社 代表社員

保有資格・検定

公認会計士

大阪で公認会計士を営みながら、オフィス千日合同会社 代表社員として、「千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える」では金利予想やプロの視点から推奨する住宅ローンの組み方を情報発信。「千日の住宅ローン無料相談ドットコム」では一般の人からの匿名の相談に無料で乗って、そのコンサル内容をネットに公開している。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

住宅ローンの金利予想は
調達金利と融資金利の側面から行う

金融機関は調達金利と融資金利の差益によって儲けを得ています。

お金を商品にしていると考えれば、調達金利は商品の原価であり、融資金利は商品の売価です。

金融市場➤(調達金利)➤金融機関➤(融資金利)➤私たち
調達金利:金融市場から資金を調達するために払う金利
融資金利:私たちに住宅ローンを融資するときに課す金利
➤:お金の流れ
():金利の種類

千日太郎の金利予想は、金融市場の動向から少し先の調達金利を予想し、金融機関の営業方針から融資金利の傾向を推理して予想を出しています。

この方法で金利予想が的中するには、少し先の金融市場がわたしの想定内の動きをし、また、わたしの金融ビジネスに対する理解が的を外していないことが前提となります。

今の新型コロナウイルスの環境下では変化のスピードと振れ幅が大きいので、その点ご了承ください。

調達金利の側面:
2020年9月の住宅ローン金利に影響する金融市場の動向

金融機関にとっての調達金利が上がったり下がったりする要因の一つが金融市場の長期金利であり、具体的には10年国債の利回りをいいます。

利回りとは投資した元本に対する成果として得られる利益が年に何パーセントかという割合を言います。

そして、債券の価格と利回りは逆に動くのです(負の相関関係)。

早い話が以下のような法則です。

✓債券の価格が上昇すると利回りが下落する
 ✓債券の価格が下落すると利回りが上昇する

投資家のセオリーとして、戦争や不況などで世界経済のリスクが上がると値下がりの危険がある株式を売却し、国債などの安全資産を買います。

このため不況時は債券価格が上がり、利回りが下落するのがセオリーです。

感染拡大するも長期金利は横ばいで推移

2020年9月住宅ローンの金利予想_1

厚生労働省が公表している単日のPCR検査陽性者数(青の折れ線)と長期金利(オレンジの折れ線)を並べてみました。

冒頭にも書きましたが、感染者数が急激に増えている状況下でも、長期金利は横ばいになっていますね。

動きがあったのは3月のコロナショックの時です。

3月のコロナショックは、投資家のリスク回避が行きすぎて安全資産の債券まで売りに走ったために、債券価格が下って長期金利が上がり、住宅ローン金利も上がってしまった現象をいいます。

そのような投資家のヒステリックな行動は、まだまだ日本国内の感染者数が少ない時点で発生していたのです。

長期金利は債券価格によって決まります。

投資家は今後のマーケットの先を読んで売買を行いますので、潜在リスクに対してはより過敏に反応し、それが顕在化した時点ではすでに価格(金利)に反映されているのですね。

今は感染第2波で、最初の緊急事態宣言が発令された時をはるかに超える感染者数が出ていますが、長期金利は横ばいで推移しています。

再度の緊急事態宣言の発令の可能性について話題となっていますが、それが投資家の判断材料となる可能性は低いでしょう。

基本的に横ばいで推移していくものと予想しています。

融資金利の側面:
2020年9月の住宅ローンの金利に影響する銀行の営業方針

コロナ後の6月から8月にかけては、リアルの大手銀行で住宅ローン金利を上げた一方で、ネット銀行では金利を下げるケースが散見されました。

大手銀行が金利を上げた背景には決算月の来年3月に向けて金利を下げていくために、利用者の少ないうちにいったん上げたとも考えられます。

これに対してネット銀行はもともと低コストであるため、低金利を維持する余裕度があるために下げられたとみています。

9月は1年の中では3月に次いで完成物件の多い月です。

3月決算の企業の第2四半期にあたりますので、小さな決算みたいな位置づけです。

ただし、新築物件については経済活動の自粛の影響で完成時期が遅れているケースがありますし、9月完成物件の販売活動も予定より遅れているでしょうから、

通常の年の9月よりは少ないと思われます。

そのため、第2四半期決算ということで金利が下がる効果は、例年よりも下がると予想しています。

金利タイプ別2020年9月の金利予想

では、金利タイプ別に2020年9月の金利がどうなっていくのか予想していきます。

8月10日までの公開情報を前提とした予想になります。

30年超の超長期固定金利は不安定ながら横ばい

こちらは、30年超の超長期固定金利の代表であるフラット35(買取型)の金利と長期金利の推移を2020年3月から2020年8月までとったものです。

2020年8月住宅ローンの金利予想_2

フラット35の金利は前月の20日前後に決まりますので、その時点に青い棒グラフのフラット35(買取型)金利を立てています。

直近4月から8月のフラット35の金利はおおむね1.3%前後で推移しています。

これは、フラット35の原資になる機構債の表面利率が決まるタイミングの長期金利が0%から0.02%であったためです。

今後の長期金利が前述の予想どおりに横ばいで推移するなら、フラット35の金利も横ばいで推移することになるでしょう。

コロナ不況下であり、先行き不透明な市況ではありますが、このまま行けば9月もおおむね横ばいで推移すると予想しています

なお、民間住宅ローンの30年超の超長期固定金利は、このフラット35と似た動きになる傾向がありますので、フラット35の金利が横ばいとなった場合は民間住宅ローンの30年以上の超長期固定金利も横ばいとなる可能性が高いです。

20年前後の長期固定金利は横ばい

主要銀行の2020年8月の20年固定金利は主要銀行でも、下げた銀行、横ばいの銀行、上げた銀行に分かれました。

ここ最近の20年固定は長期金利の動向よりも、銀行の営業方針によって上下する傾向にありますが、大きく上げる又は下げる要素は無いため、おおむね横ばいとなると予想しています。

ただし最近は銀行の営業方針によって、対応が分かれやすくなっており銀行によっては下げる可能性もありますが、逆に上げる銀行も出てくるでしょう。

10年前後の中期固定金利は横ばい

6月から8月までの主要銀行の10年固定金利は横ばいで推移しており、横ばいで推移するという予想が連続して的中し続けています。

基本的に主要銀行の10年固定金利は限界まで下がりきっている状態で、これ以上に下げると銀行が無効10年間は最低限の利益を取れない状態になっています。

加えて銀行間の金利競争は後述の変動金利にシフトしてきていますので、引き続き横ばいで推移すると予想しています。

変動金利は横ばい

変動金利は、長期金利ではなく中央銀行の政策金利に影響を受けます。

政策金利とは、中央銀行が民間銀行に融資するときの金利です。景気後退時には政策金利を下げ、好景気時には政策金利を上げます。

日本の中央銀行である日本銀行には、今のところ政策金利について新たな政策情報はありません。

一方で、米国の中央銀行であるFRBは2022年末までは今のゼロ金利政策を継続するという声明を発表しています。

米国の政策金利と日本の変動金利の間には直接の因果関係はありませんが、米FRBが2022年まで利上げしないなら、日銀がそれ以前に上げることは考えにくいです。

しばらくの間は変動金利が上がることは無いと考えられます。

9月の変動金利は横ばいで推移するでしょう。

まとめ~感染者数と住宅ローン金利動向

今のところ、感染者数の増加は市場の想定の範囲内にあり、かなり増えている状況下にあってもこれが金利に影響してくることはありません。

またワクチン開発にしても、まだまだ開発段階であり、この新型コロナウイルスが具体的な材料視される場面は少しずつ減ってきているように思います。

ただし、それはあくまで現時点(8月上旬)に入手可能な公開情報を基礎として千日太郎個人が言っていることにすぎません。

その後の状況の変化によって全く逆方向に金利動向が変化することは十分にあり得ます。

引き続き、日々の金利動向に目を配っておくことをお勧めします。

今後、住宅ローンの実行までの間に、「どんな事件が起こり、それに金利がどう反応するのか?」を正確に予想することは非常に困難です。

ある程度複数の金利タイプで審査を出しておき、想定外の事態に対する保険としてください。

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