• 2019.11.26
  • 2019.11.29

長期金利が急上昇!?2019年12月の住宅ローンの金利はどうなる?

じぶん銀行

こんにちはブロガーの千日太郎です。11月に入ってから、長期金利が急上昇しましたね。

米中貿易協議の進展を期待する投資家によって債券が売られ、債券価格が下がった(利回りは上がった)のが主な要因です。

住宅ローン実行を予定している人にとっては、「できればあまり上がってほしくない!」と思う局面ですよね。

しかし、マーケットの金利動向は、必ずしも普通に生活しているわたし達の感覚と同じとは限らず、取引に参加をする投資家の集団的な感覚で決まることなのです。
それは投資家一人ひとりにとっても予測困難なものです。

長期金利は、今のところ上昇傾向ではありますが、その中でもより金利が上がる金融機関とそうでない金融機関があります。

千日の予想も参考にしつつ、念のため複数の金融機関、金利タイプで審査を通しておくことをおススメします。

では、始めましょう。

この記事制作に関わる専門家

千日太郎

執筆

千日太郎です。大阪で公認会計士事務所を営むかたわら、(千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える)を通じて金利予想やプロの視点から推奨する住宅ローンの組み方を情報発信することをライフワークにしています。ナビナビ住宅ローンで公開する記事が、少子高齢化社会でマイホームを買うあなたの良きナビケーターとなることを、心から願っています。

ナビナビ住宅ローン編集部

編集

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

住宅ローンの金利はどうやって決まっているのか?

まず、金融機関が住宅ローンの金利を決める仕組みについてお話しておきましょう。

金融機関では、小売店が原価と売価の差益によって儲けを得るように、調達金利と融資金利の差益によって儲けを得ています。

お金を商品にしていると考えれば、調達金利は商品の原価であり、融資金利は商品の売価です。

金融市場➤(調達金利)➤金融機関➤(融資金利)➤私たち
調達金利:金融市場から資金を調達するために払う金利
融資金利:私たちに住宅ローンを融資するときに課す金利
➤:お金の流れ
():金利の種類

お金を商品のように売り買いのすることが銀行の商売とするなら、金利とは商品の価格のようなものです。

もちろんこれは金利の厳密な定義ではありませんが、金融機関が取り扱う商品としての住宅ローン金利を予想する上での本質的な考え方です。

今回は調達金利の側面と融資金利の側面から住宅ローンの金利動向を見ていきたいと思います。

調達金利の側面から分かること

調達金利の面から金融機関が儲かる金利はいくらかを考えてみましょう。

金融というと少しとっつきにくい印象があるかもしれませんが、案外その仕組みは単純なのです。


その本質は安く仕入れて高く売ることで儲ける商いです。

一般的なメガバンクの調達金利は最近概ね0.3%前後で推移しています。

ですから、どんなに住宅ローンの金利を下げたとしても0.3%以下にはならないだろうと言えます。
貸せば貸すほどに赤字になってしまうからです。

実際には、調達金利の利息に加えて、給料などの人件費やその他の経費を払った上で利益を出さなければならないので、わたし達に住宅ローンを貸すときの融資金利は調達金利よりもさらに高くなければ赤字になります。

調達金利の側面:12月の住宅ローン金利に影響する金融市場の動向

金融機関にとっての調達金利が上がったり下がったりする要因の一つが金融市場の長期金利(10年国債利回り)です。

今後の日本の長期金利の動向を予想するにあたっては、米国の金利動向や海外投資家の動向に注目が集まっています。

特に最近は、日銀の金融政策が手詰まりになってきている感がありますので。

こちらはここ3か月ほどの日米長期金利の推移をグラフにしたものです。

米国と日本ではもともとの金利のベースが異なるので、両者を比べやすくするように米国の2.2%と日本の0%が同じ高さにくるようにしており、目盛りは0.1%刻みで統一しています。

日米長期金利

7月までは2.2%の差で概ね重なっていたのですが、米FRBが10年半ぶりに政策金利を0.25%引き下げたことで米長期金利が大きく下がり、その影響で日本の長期金利も下がっていますね。

しかし、日本の長期金利は既にゼロパーセントを下回っており、米国ほど下がり代が残っていないので小幅なところで上下しています。

グラフの形を見ると、主だったところの増減の形がトレースされていることが見てとれます。

そして、10月から11月にかけては日米ともに再び金利が上がってきました

ニュースなどでは大きく上がったように報道されていますが、実際に大きく上がっているのは米国の長期金利であり、日本の長期金利は米国に比べてまだまだ小幅な上昇なのです。

長期金利が上がったのは、米中貿易協議の進展に対する期待であると言われています。

日本国内では消費増税、日銀の金融政策決定会合で将来の利下げの可能性を示唆するなど、金利に影響しそうなことはあったのですが、これらの国内動向はあまり金利に影響していないようですね。

融資金利の面から分かること

融資金利の面から考えてみましょう。

小売業のお店では目玉商品は赤字覚悟で値下げした商品では損をしても、同時に他の商品がたくさん売れることによってトータルで儲けを増やすことを意図したものですが、これと同じ戦略が民間金融機関の住宅ローンでも見られます。

住宅ローンは最長35年の超長期間の契約で、多くの人は住宅ローンを組んだ銀行を給与振り込み口座に指定し、メインバンクとします。

民間金融機関はこのメインバンクになることを狙いとしています。

そうすることで、住宅ローン以外の保険や投信などの金融商品を販売するきっかけを多く得られるからです。

どんな金利(売り値)の住宅ローンがより多くのお客を集められるのかは金融機関にとって重要な要素なのです。

融資金利の側面:住宅ローンの金利に影響する銀行の営業方針

12月は多くの銀行で第3四半期決算です。

メガバンクをはじめ3か月ごとに決算を発表しており、3月の年度決算に加えて3回小さな決算があるのですが、年度決算の直前にあたる位置づけです。

実際、12月に引っ越しをする人は少ないので融資実行件数も少ないです。一年でももっともあわただしくなる時期ですから、自然に避けられるのでしょうね。

住宅ローンの件数としては少ないのですが、逆に赤字覚悟の低金利を出しても実際にその金利で借りる人が少ないので損も少なく済むとも言えます。

最も融資件数が多いのは決算月の3月なので、12月に大きく金利を下げても損をせず、3月の融資実行予定のお客さんへ向けて低金利であることをアピールするのに都合の良い時期でもあります。

また、12月は第2四半期の発表と9月までの中間営業報告が行われる時期です。
銀行としては融資の申込件数を上げて高い収益性をアピールしたいというインセンティブが働く月なのですね。

12月は比較的金利を下げやすい時期と言えるでしょう。

とは言え、長きにわたるマイナス金利で銀行の体力は奪われていますし、長期金利は上昇局面にあります。

金利を上げる銀行も出てくるでしょうし、営業方針から打ち出す商品を決めて戦略的に下げてくる(又は据え置く)こともあるでしょう。

金利タイプ別12月の金利予想

では、金利タイプ別に12月の金利がどうなっていくのか予想していきます。

大まかな傾向として上がるのですが、戦略商品についてはあえて横ばいにする商品も出てくるはずです。

30年超の超長期固定金利は上がる

30年超の超長期固定金利の代表であるフラット35の金利は11月から上昇しています。

フラット35と長期金利

フラット35の金利は前月の20日前後に決まりますので、その時点に青い棒グラフのフラット35(買取型)金利を立てています。

8月と11月は長期金利に約1.3%を足した金利でフラット35の金利が決まっています。
これが予想の基準となる金利です(グラフの青い点線)。

9月と10月はイレギュラーな金利です。
例えば、9月の長期金利はマイナス0.24%でしたから、これに1.3%を足すと1.06%です。

なので、従来のパターンでは9月のフラット35金利は1.06%になるはずだったのですが、実際には1.11%となっています。
グラフでは青い棒グラフが突き抜けているのが、その現象を表しています。

1.11%がフラット35としての最低金利であって、今後長期金利がどれだけ下がったとしてもこれ以下にはならないでしょう。

11月に入ってからは、さらに長期金利は上がっていますので、2019年12月のフラット35金利はさらに上がるでしょう。

20年前後の長期固定金利は横ばいor上がる

9月から10月にかけて、主要銀行の20年固定は横ばいと0.05%ほど上げた銀行が混在していました。

そして、10月から11月にかけてはどの銀行も金利を上げてきています。
前述のように、フラット35が上がるならば、20年固定金利も上がると予想すべきです。

ただ、従来から20年固定を前面に打ち出している銀行については、戦略的に金利を据え置く可能性があります。

特に金利が1%未満か1%を超えるかというのは商品性として大きな違いが出てきます。

住宅ローン減税があるからですね。住宅ローン残高の1%が所得税等から還付される減税制度です。

住宅ローンの金利が1%未満であれば「借入が多いほどおトク」ということになりますが金利が1%を超えるとそうは言えないですよね。

前月まで1%未満の低金利をアピールしていた銀行については、横ばいにするか上げるにしても小幅な上昇に抑える可能性が高いでしょう。

10年前後の中期固定金利は横ばいor上がる

2019年上半期までの主要銀行の住宅ローンは10年固定をメインとして価格競争の様相を呈してきました。

そのため、10年固定はだいぶ下がりきっている状態で、これ以上に下げると必要な利益が取れない状態になってきます。

前月までも、長期金利の動向とは関係なく金利を上げてきた銀行もあります。

上がる可能性は否めません。
しかし前述のように12月は営業方針として下げる圧力がかかりますので、据え置きになる銀行もあるでしょう。

変動金利は変わらず横ばい

前述のように変動金利は日銀の政策金利の影響を受けますので、黒田総裁が政策金利を下げれば、変動金利が下がるということが理論的には言えます

しかし、変動金利は今0.5%前後の水準です。
これ以上、下げても銀行としては赤字が広がるだけなので。我々が借りる住宅ローンの金利については、ほぼ横ばいとなるでしょう。

まとめ
~市場は不安定なので複数の金利タイプで審査を通しておこう

最近の長期金利の動向としては、米中貿易協議の楽観的な見通し位しか要素が無く、金利が本格的に上がるとも下がるとも言えない状況です。

決定打に欠けているんですが、これは金利を付ける銀行にとっても同じでしょう。

住宅ローンの金利は金融マーケットの長期金利の動向の影響を受け、(変動金利タイプを除き)ほとんど毎月のように変動しています。

そのため、住宅ローンを借りるわたし達は金融マーケットに参加する投資家ではないのに、マーケットの影響を強く受けてしまうのです。

ですから、リアルに数千万円単位の元手で金融市場に参加するのと同じ心構えが必要です。

投資家が様々な銘柄に分散投資することでリスクを分散させるのと同じように、わたし達も複数の金利タイプで審査を通しておくことで、リスクを分散させる必要があるのです。

今回、ご紹介した金利タイプについては低金利の商品が多く出ていますので、各金利タイプで有利な商品を探してみてくださいね。

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