• 2019.11.07
  • 2019.11.07

短期プライムレートとは?変動金利との関係や金利推移について解説

家の模型を眺める小銭の上に座る人形
じぶん銀行

住宅ローンの変動金利型を検討している中で、「短期プライムレート連動」という言葉を見かけたことはありませんか?

実は、変動金利の水準に強い影響を与えているのが、「短期プライムレート」という基準金利です。

短期プライムレートと変動金利の関係を知っておけば、金利がどのように動くのか理解できるようになりますよ。

当記事では、短期プライムレートと変動金利の関係を説明しながら、金利推移についても詳しく解説していきます。

長期プライムレートとの違いも解説していますので、住宅ローンの金利動向が気になっている方はぜひ参考にしてくださいね。

執筆者情報

京都FP事務所

京都FP事務所 ファイナンシャル・プランナー

当サイトの執筆を担当している「京都FP事務所」と申します。専門用語ばかりにならないよう、「わかりやすく行動しやすい」執筆を心がけています。ぜひ参考にしてみてください。


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短期プライムレートは1年未満の銀行の貸出し金利

短期プライムレートとは、銀行が「業績の良い最優良企業に資金を貸し出すときの最優遇金利のうち、1年未満の短期貸し出し金利」のことを指します。

つまり、銀行にとって最も信用力のある企業に対する貸し出し金利のことですね。

短期プライムレートは、以前は公定歩合に連動して変動していました。
しかし2019年現在では、短期プライムレートは市場金利に連動して変動しています。

このような背景から、以前との違いを表すために「新短期プライムレート」「新短プラ」と呼ばれることもあります。

短期プライムレートは、各銀行HPや店頭で公表されている他、日銀ホームページでも各銀行の「最頻値」「最高値」「最低値」を確認することができますよ。

「長・短期プライムレート(主要行)の推移 2001年以降」(日本銀行ホームページ)

短期プライムレートと住宅ローン変動金利の関係

「短期プライムレートは銀行から最優秀企業に対する貸し出し金利」とお伝えしましたが、実は金利だけを表す指標ではありません。

実は、短期プライムレートは住宅ローンの変動金利に強い影響を与えているのです。短期プライムレートががれば変動金利の基準もがりますし、がれば変動金利の基準もがります。

つまり変動金利を理解するためには短期プライムレートを知った上で、その動向を詳しく見ることが重要なのです。

短期プライムレートは各金融機関が決めている

短期プライムレートは、変動金利に影響を与える重要な指標です。では、そもそも短期プライムレートは、誰がどのように決めているのでしょうか。

結論からいうと、短期プライムレートを決めているのは各金融機関です。

各金融機関が「無担保コール翌日物」「無担保コールレート(オーバーナイト)」などの市場金利を参考に、独自で短期プライムレートを決定しています。
 
ただ、実際に主要なメガバンクの短期プライムレートを見ていると、どの銀行でも金利は横並びです。

各メガバンクの短期プライムレートは下記のとおりです。

<主要銀行3行の短期プライムレート>

三菱銀行 年1.475%
三井住友銀行 年1.475%
みずほ銀行 年1.475%

各銀行で自由に決められる金利とはいっても、元にする「無担保コール翌日物」などの市場金利が同じなので、銀行間による違いはほとんどないのが現状ですよ。

短期プライムレートの推移は10年間横ばい

2019年11月現在、主要銀行をはじめ、各銀行の短期プライムレート最頻値は年1.475%です。実はこの数値、2009年1月13日以降一切変わっていません。

現在までの短期プライムレートの推移と、今後の推移について解説します。 

現在までの短期プライムレートの推移

2019年現在までの短期プライムレート推移を見てみましょう。2019年からみて過去15年間の金利推移を下記の表にまとめました。

<短期プライムレート 過去15年間の金利推移> 

金利適用月 短期プライムレートの最頻値(年率)
2004年1月 1.375%
2005年1月 1.375%
2006年1月 1.375%
2007年1月 1.625%
2008年1月 1.875%
2009年1月13日
※1月1日-1月13日は最も個数の多いデータが 複数あるため不定
1.475%
2010年1月 1.475%
2011年1月 1.475%
2012年1月 1.475%
2013年1月 1.475%
2014年1月 1.475%
2015年1月 1.475%
2016年1月 1.475%
2017年1月 1.475%
2018年1月 1.475%
2019年1月 1.475%

※出典:「長・短期プライムレート(主要行)の推移 2001年以降」(日本銀行ホームページ)

2009年から2019年までの10年間、短期プライムレートは一切変わっていないことがわかりますね。

短期プライムレートが変わらないということはすなわち、銀行の変動金利も変わらないということです。

三井住友銀行は住宅ローンの変動金利推移をホームページで公開していますが、2009年から2019年までの10年間、変動金利の基準は年2.475%のまま動いていません。

<三井住友銀行 過去10年間の変動金利(基準金利)推移> 

金利適用月 変動金利の基準金利(年率)
2009年1月13日~    2.475%
2010年1月 2.475%
2011年1月 2.475%
2012年1月 2.475%
2013年1月 2.475%
2014年1月
2015年1月 2.475%
2016年1月 2.475%
2017年1月 2.475%
2018年1月 2.475%
2019年1月 2.475%

※出典:「住宅ローン 金利水準推移(新規)」(三井住友銀行ホームページ)

上記の表で記載している「基準金利」とは、住宅ローンの元々の金利のことです。つまりわかりやすくいえば、各種割引される前の“定価”ですね。

変動金利は半年に1度金利の見直しがあるため、金利変動リスクがあると危険視されるケースも多いのですが、実際はこの10年間“定価”自体はまったく変わっていないのです。

10年も変わっていないのはびっくりですよね。

もしこの先も短期プライムレートが動かなければ、変動金利も据え置きのままでしょう。

そうなれば、変動金利で住宅ローンを借りる方にとっては大きな利息軽減につながります。

今後の短期プライムレートの予想

短期プライムレートはここ10年ずっと変わっていません。
その影響で、主要銀行の変動金利の基準金利も2009年1月13日以降、ずっと変動のない状況が続いています

住宅ローンで変動金利型を検討している方にとっては、この先も同様の水準のほうが好ましいですよね。実際、今後の短期プライムレートはどうなるのでしょうか?

短期プライムレートの予想をするために、短期プライムレートの「決まり方」についても下記にまとめました。


<短期プライムレートの決まり方>

各金利 概要 金利の決まり方
変動金利 住宅ローンの変動金利のことで、1年に2回金利の見直しが入る 短期プライムレートに影響を受けて決まる
短期プライムレート 銀行が最優良企業に資金を貸し出すときの最優遇金利で、期間が1年未満のもの 無担保コール翌日物などの市場金利に影響を受けて各銀行が決める
無担保コール翌日物などの市場金利 金融機関が1年以内の資金をやり取りするコール市場において、担保なしで資金を借りて翌日に返済する際の短期金利であり、日本の政策金利 日銀の金融政策によって決まる
日本銀行の金融政策 日本の中央銀行である日本銀行(日銀)が、物価の安定を目的として決定している政策。2016年のマイナス金利政策も、日銀の金融政策のひとつ 景気や経済の動向に合わせて決まる

住宅ローンの変動金利は短期プライムレートに影響を受け、短期プライムレートは無担保コール翌日物などの市場金利に影響を受けます。
さらに市場金利は、日銀の金融政策に影響を受けて決まっています。

つまり、短期プライムレートの決定に影響するのは、元をたどれば日銀の金融政策だということがわかりますね。

日銀の金融政策は「金融政策決定会合」にて決定されますが、会合の動きは日本銀行のホームページで簡単に確認できますよ。

「金融政策決定会合の運営」(日本銀行ホームページ)

例として、2019年9月18日・19日の会合結果を見てみましょう。

【会合結果報告書より、以下引用】

“日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。(省略)
政策金利については、海外経済の動向や消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、
当分の間、少なくとも 2020 年春頃まで、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持することを想定している。”

※出典:「当面の金融政策運営について」(日本銀行ホームページ)

つまり2019年9月の会合により、「少なくとも2020年春頃までは、現在の金利水準は続くだろう」と想定することができますね。

ただ筆者の見解でいうと、2020年春以降もまだしばらく現在の金利水準が続き、短期プライムレートも横ばいだと予想しています。

理由は簡単で、日銀が至上命題としている「物価上昇率2%」の達成目途が全く見えてきていないからです。

実際、日本の景気はじわじわと上がっていますが、給与は上がらず、低価格志向でシビアな消費者が増えています。
さらに、2019年10月には消費税が10%に増税されました。

社会全体が景気の上昇を実感していない中で、各銀行も短期プライムレートを無理に引き上げることはできないのではないでしょうか。

物価が上昇し、短期プライムレートに動きが出るまでには、まだまだ時間がかかると思われますね。

長期プライムレートとは

短期プライムレートとは別に、「長期プライムレート」という言葉を聞くこともあります。

長期プライムレートと短期プライムレートはどのように違うのでしょうか。わかりやすくご説明しますね。

短期プライムレートと長期プライムレートの違い

短期プライムレートと長期プライムレートの違いは、「貸し出し期間の長さ」です

わかりやすくまとめると、

  • 短期プライムレート
    →銀行が優良企業にお金を貸すときの最優遇金利で、1年未満の短期貸し出し金利のこと
  • 長期プライムレート
    →銀行が優良企業にお金を貸すときの最優遇金利で、1年以上の長期貸し出し金利のこと

ということですね。

長期プライムレートはほとんどの銀行で、短期プライムレートを基準に一定利率を上乗せした数値で適用されています。

したがって、長期プライムレートは短期プライムレートより金利が高く、変動の動きも遅くなるのが一般的ですよ。  

まとめ

短期プライムレートは、住宅ローンの変動金利の動きに影響を与えます。

したがって、変動金利型の住宅ローンを検討している方は、下記のポイントを理解しておくことが大切ですよ。

短期プライムレートの重要ポイント

  1. 短期プライムレートは、各銀行が決める優良企業への短期貸し出し金利。しかしどの銀行でも金利は横並びで、2009年以降10年間は変動がない
  2. 短期プライムレートに影響を与えるのは日銀の金融政策なので、変動金利予測を立てるときは、政策の動きをチェックすることが大切

変動金利も短期プライムレートも、経済や政府動向を見ることから、ある程度予測を立てることが可能です。

住宅ローンで変動金利を選ぶ方は、この機会に経済や日銀の情報に触れ、金利動向について学んでみてくださいね。
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