• 2020.06.12

住宅ローンにはどんな種類がある? それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説

執筆者: 白坂大介 (ジョインコントラスト株式会社 代表取締役)
住宅ローン種類

マイホームの購入にあたっては住宅ローンを借りる人がほとんどです。

住宅ローンのさまざまな種類によって、借入先や返済の仕方は大きく異なります。

しかし、住宅ローンはたくさんの種類があり、違いが分かりにくいことから、

マイホーム購入のために住宅ローンを借りたいけど、
いろいろありすぎて自分はどの種類を選べばいいのかわからない!

と悩んでしまう人は少なくありません。

住宅ローンの種類によってメリット・デメリットが異なるため、知らずに選んでしまうと結果的に損をしてしまうこともあります。

後悔しないためにも、住宅ローンの種類ごとに違いを理解し、
自分に合った住宅ローンを選ぶことが大切です。

この記事では、住宅ローンの種類と特徴をわかりやすく解説します。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

白坂大介

ジョインコントラスト株式会社 代表取締役

保有資格・検定

2級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、証券外務員1種

お客様と一生涯のお付き合いができる仕事に憧れ、大学卒業と同時にハウスメーカーに就職。 2008年にファイナンシャルプランナーの資格を取得。 2013年にはジョインコントラスト株式会社を設立し、webサイト「家計教師.com」を運営。 主にマイホーム購入や住宅ローン、生命保険、資産運用など、一般家庭向けのコンサルティングや講演会を行なっている。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

住宅ローンの種類

結論から言うと、住宅ローンの種類におけるポイントは以下の2つだけです。

  1. どのように借りるのか
  2. どこから借りるのか

まず、「どのように借りるのか」という点は、「金利」のことを指します

金融機関などからお金を借りた際は、お金を借りた対価として利子を支払います。

また、借りた金額に対して、支払う利子の割合のことを金利と言います。

住宅ローンの金利は、一般的に年利で数%となっていますが、借りる金額が高額となるため、1%の違いでも総返済額に大きな差が出ます

そのため、金利について理解を深めることは非常に重要です。

以降の章では、どのように借りるのかというポイントを、

  1. 全期間固定金利
  2. 変動金利型
  3. 固定金利選択型

の3種類に分けて紹介します。

次に、「どこから借りるのか」は、銀行など「借入先」がポイントです

借入先によって金利が異なるのは当然ですが、融資事務手数料や保証料といった諸費用も金融機関により異なるため、どこから借りるのかも重要です

住宅ローンの借入先は

  1. 銀行などの民間の金融機関から借りる「民間融資」
  2. 自治体などの公的機関から借りる「公的融資」
  3. その中間に位置する「フラット35(協調融資)」

の3種類に分けられます。

借入先ごとの特徴についても以降の章で、詳しく紹介します。

どのように借りるか:金利タイプで見る住宅ローンの種類

前述した通り、金利は1%違っただけでも総返済額が大きく変動するため、重要なポイントとなります。

では、金利が低い住宅ローンを選べば良いのかと言えば、そうとも限りません。

なぜなら、住宅ローンの金利は経済の情勢などによって変動するためです。

借りたときは低金利だったとしても、数年後には金利が上昇しているという可能性もあります

借り入れてからこんなはずではなかったと、後悔しないためには、自分に合う金利タイプを見極めることが大切です。

ここからは、住宅ローンの金利タイプの種類について紹介します。

  1. 全期間固定金利型
  2. 変動金利型
  3. 固定金利選択型

全期間固定金利型

全期間固定金利型は、借入期間中を通して常に金利が固定されている金利タイプです。

後述する「フラット35」が全期間固定金利型の代表的な例となります。

将来の金利上昇による返済額の変動に不安を感じる人や、収入の変動が大きい人は、支払額が一定である全期間固定金利型を検討してみましょう。

世帯の収入が減っても、全期間固定金利型であれば返済額が一定なので、家計の収支計画も収支計画を立てやすくなるでしょう。

メリット

  • 毎月の返済額が一定となり、返済計画を立てやすい。
  • 低金利時に借りれば、完済まで低金利で返済ができる。

デメリット

  • 他タイプと比べ、基準となる金利が高めに設定されている。
  • 高金利時に借りると、完済まで高金利で返済しなければらない。

変動金利型

変動金利型は半年ごとに金利が見直されるタイプです。

しかし、半年ごとに返済額が変動するわけではなく、一般的には5年ごとに返済額の見直しが行われます。

そのため、金利の上昇が続いている場合、返済額が見直される5年の間に、上昇した金利分を支払えるように、家庭の収支を調整することが可能です。

また、変動金利型には125%ルールがあります。

125%ルール

「金利が上昇した場合でも、見直し後の月々の返済額は、それまでの返済額の125%を超えない」というルールです

社会情勢の変化に伴い金利が急上昇した場合、人によっては毎月の返済が高額となってしまうため、住宅ローンの返済ができなくなってしまいます。

そのような事態を防ぐ目的として125%ルールが設けられました。

例えば、毎月10万円を返済している人の場合、金利が上昇したからといって、毎月の返済額が20万円になることはありません。

この場合の金利変動に伴う見直し後の返済額の上限は125%のため、12万5千円となります。

返済額の上昇が家計に大きく影響しないくらいに十分な収入を得ている人や、借入額が少ない人は、変動金利型を選択肢に入れてもよいでしょう。

もし金利の上昇が続いた際は、繰り上げ返済を行うことで月々の返済額を減らすこともできます。

メリット

  • 固定金利型と比べ、基本的には金利が低めに設定されている。
  • 金利が上昇しなかったり下がったりした場合には、固定金利よりお得になることが多い。

デメリット

  • 金利の上昇リスクがある。
  • 総返済額が不透明なため、返済計画を立てにくい。

固定金利選択型

固定金利選択型は変動金利型と固定金利型の中間のような金利タイプです。

借入時に3年、5年といった固定金利期間を選択し、その期間中は金利が一定となります。

固定金利期間の終了後は、固定金利型と変動金利型のどちらかを選びます。

ただし、固定金利期間後に固定金利型を選ぶ際は、借入時の金利ではなく、その時点での金利が適用されます

また、変動金利型を選ぶ際にも注意が必要です。

固定金利選択型では、通常の変動金利型における返済見直し時の125%ルールは適用されません。

「固定期間終了後にある程度大きく繰り上げ返済をする当てがある」という人は、固定金利選択型を候補に入れてもよいでしょう。

メリット

  • 全期間固定金利型よりも比較的金利が低めに設定されていることが多い。

デメリット

  • 変動金利型と同様に固定期間終了後の金利変動リスクがある。
  • 固定金利期間終了後に返済額が大きく増える可能性がある。

どこから借りるか:借入先で見る住宅ローンの種類

ここまで紹介してきた金利はもちろんですが、その他にも融資の条件や手数料などの面において、住宅ローンにはさまざまな違いがあります。

世帯の収入や地域によっても、利用できる住宅ローンは異なるため、自分が契約できるかどうかも含めて検討するようにしましょう。

ここからは住宅ローンの借入先に焦点をあてて紹介します。

  1. 民間ローン
  2. フラット35
  3. 財形融資

民間ローン

民間ローンは、銀行をはじめ、生命保険会社や農協など、さまざまな金融機関の住宅ローンを指します。

金融機関によって融資の限度額や金利、手数料などが異なります。

民間ローンではそれぞれが独自の住宅ローンを用意しており、金利引き下げキャンペーンなどのサービスも提供しています。

また、取り扱っている金利タイプが多いことも民間ローンの特徴です
詳しくは各金融機関のホームページや窓口で確認しましょう。

なお、住宅ローンを借りる際は、金融機関から融資審査を受けたり、金融機関が提携している保証会社から保証審査を受けたりする必要があります。

審査結果によってはローンを借りられないこともあるため、注意が必要です。

フラット35

フラット35は住宅金融支援機構が民間金融機関を通して貸し出している住宅ローンです。

全期間固定金利型であることや、保証料が無料といった特徴があります。

銀行などの金融機関以外にも、ネット銀行や住宅ローン専門会社などから申し込むことができるため、フラット35を利用したい人はどの金融機関から申し込むのかが重要となります。

フラット35を検討する際は、地方銀行、大手銀行、ネット銀行など複数の借入先候補へ問い合わせを行い、どのような違いがあるのか把握しましょう。

財形融資

財形融資は、勤務先にて財形貯蓄を1年以上行うなど、一定の条件を満たした人のみが利用できる住宅ローンです。

なお、金利は借入時から5年ごとに適用金利を見直す仕組みとなります。

また、財形融資は保証料や融資手数料がかからないことがメリットです。

銀行の住宅ローンでは10万円以上の融資手数料を支払うことがあるため、総返済額を抑えることができる場合があります。

ただし、財形融資は企業の福利厚生の1つであり、会社を通して申し込む住宅ローンです。

検討される際は、まず勤務先の財形融資の制度があるかどうかを確認しましょう。

自治体融資

自治体融資は都道府県や市区町村といった地方自治体が住宅ローンの補助や直接融資を行うものです。

そのため、自治体によって申し込みの条件や金利などが違います。

また、近年では自治体融資を行う自治体が減少傾向にあります。

そのため、昨年まで実施されていたものが今年はなくなっていたり、実施していても受付期間が過ぎりていたりと、常に申し込みができるわけではありません

検討されている人は、まず自治体へ問い合わせしましょう。

その他の住宅ローンの種類

ここまで金利や借入先の種類について紹介しましたが、個人で借りるか、夫婦で借りるか、住宅購入用のローンか、リフォーム用のローンかなど、契約者や目的によって選択できる住宅ローンの種類はさまざまです。

ここからは借入形態別、目的別に住宅ローンの種類について紹介します。

夫婦で借りる住宅ローンの種類

結婚を機にマイホームを購入する方は少なくありません。

夫婦でマイホームを購入する場合、夫が単独で住宅ローンを借りることもできますが、共働きであれば共同で借りることも可能です。

それぞれ、メリットとデメリットがあるため、家庭状況に適した借入を行いましょう。

  1. ペアローン
  2. 単独ローン
  3. 連帯債務

(1)ペアローン

ペアローンは夫婦それぞれ別の住宅ローンを借りることを指します。

1人で住宅ローンを組む場合は1契約ですが、ペアローンでは2契約を結ぶことになります。

メリット

  • 夫と妻それぞれ住宅ローン控除を受けられる
    控除枠を最大限に利用することが可能となり、節税につながる。
  • 借入額を増やすことが可能となる
    2人でローンを借りるため、1人で住宅ローンを借りるよりも、借入額を増やすことができる。

デメリット

  • 事務手数料などの諸費用が2倍になる。
    契約をそれぞれ行うため、印紙代も2人分かかってしまう。
  • 出産などで仕事を辞めると、住宅ローン控除の恩恵は無くなる。
    所得税にかかる控除となるため、住宅ローン控除は収入がなくなると適用されない。

(2)単独ローン

単独ローンは、1人で住宅ローンの契約をしますが、単独ローンにも「収入合算」という借入方法があります。

例えば、夫が単独借入の契約した場合でも、妻が連帯保証人になりますが、妻の収入を夫の収入に合算してローンを借りることができます。

そうすることで、夫の単独借入であっても、2人の収入を合算するため、夫1人の収入での借入上限額よりも多くの借り入れをすることができます

ただし、契約者である夫が返済できなくなった場合、連帯保証人である妻に返済の義務が生じます。

メリット

  • 借入額を増やせる。
    非正規雇用でも収入合算できる。
  • 契約自体は単独のため、諸費用などの負担は1契約分となる。
    契約自体は1人となるため、ペアローンよりも諸費用の負担を減らすことが可能。

デメリット

  • 連帯保証人には住宅ローン控除が適用されない。
    連帯保証人は契約者ではないため、住宅ローン控除は適用されない。
  • 連帯保証人は団体信用生命保険に加入ができない。
    収入を合算していたとしても、連帯保証人は契約者ではないため、万が一の場合の保障は一切ない。

(3)連帯債務

連帯債務とは、主となる契約者1人と連帯債務者1人の連名で住宅ローンを契約することを指します。

例えば、夫が主となる契約者であれば、連帯債務者は妻となり、それぞれがすべての債務を連帯して負います

メリット

  • 諸費用の負担を抑えつつ、両名に住宅ローン控除を適用できる。
    契約そのものは1つのため、諸費用は1契約分となりますが、連帯債務者も住宅ローン控除を受けることができる。
  • 借入額を増やすことができる。
    単独ローン(収入合算時)と同様に、連帯債務者である妻の収入を合算することが可能となる。

デメリット

  • 取り扱い金融機関が少ない。
    一部の金融機関か住宅金融支援機構のフラット35を利用することになるため、選択肢が少ない。
  • 連帯債務者は団体信用生命保険に加入ができないことがある。
    一般的な金融機関を利用する場合、団体信用生命保険に加入できない。フラット35を利用する場合は加入できるが、通常の1.56倍の団信特約料となる。

リフォーム専用ローン

住宅用のローンには、一般的な住宅ローンとは別に、リフォーム専用ローンもあります。

中古住宅を購入した人や、住宅を相続した人はリフォームを行う機会が多いため、リフォーム専用ローンについても知っておくとよいでしょう。

リフォーム専用ローンは民間の金融機関から申し込むことができ、基本的には住宅に抵当権がつかない無担保のローンとなります。

住宅ローンと比べると以下のような特徴があります。

  リフォーム専用ローン 住宅ローン
抵当権の設定 一般的になし 必要
金利 変動金利となることが多く、住宅ローンと比べ割高となりやすい 選択できる
返済期間 半年~15年程度 最長で35年程度
借入上限額 住宅ローンと比べると少ない 審査次第
審査 審査期間が短く、通りやすい 審査期間は長め

一般的に住宅ローンを利用したリフォームはできませんが、一部の金融機関では、リフォームの規模次第で住宅ローンを利用できます。

また、中古住宅の購入と併せてリフォームする場合は、取得費と一緒にリフォーム費用も住宅ローンで借りられることもあります。

リフォームを検討している方、リフォームローンと併せて住宅ローンについても調べてみるとよいでしょう。

返済方式の種類

最後に住宅ローンの返済方法について紹介します。

返済方法には、

  1. 元利均等返済
  2. 元金均等返済

といった2種類があるため、どちらの返済方法が自分に適しているか把握しておきましょう。

(1)元利均等返済

元利均等返済は、借入金額(元金)と、利子の合計額である毎月の返済を均等に返済していく返済方法です。

毎月の返済額は常に一定となるため、返済計画だけでなくライフプランを立てやすいというメリットがあります。

しかし、元金均等返済と比べると、借入金額である元金の減り方が遅くなるため、総返済額は多くなってしまうデメリットもあります

(2)元金均等返済

元金均等返済は、借入金額(元金)のみを均等に返済していく返済方法です。

元金が毎月均等になるため、借入残高に対する利子を加えると、借入当初の返済額が高くなり、借入残高が減っていくにつれて毎月の返済額も下がっていきます。

元利均等返済に比べて借入金額(元金)が早く減っていくため、総返済額も元利均等返済よりも少なく済むメリットがあります。

その一方で、借入当初は月々の返済額の負担が大きいというデメリットもあります

まとめ

マイホームは、人生の中でも特に大きな買い物となるため、住宅ローンを借りて購入する人がほとんどです。

購入する家選びは慎重になるものの、住宅ローンは種類が多く、どのように選べばよいのかわからない人も多いでしょう。

どの種類を選択するかによって、同じ金額を借りても最終的に支払う総返済額や返済方法は大きく変わります。

無理のない返済計画、ライフプランを立てるためには、自分に合った住宅ローンを選ぶことが大切です。

住宅を購入した不動産会社の人に勧められるまま住宅ローンを選ぶのではなく、
自分で調べ、納得したうえで借入を行うようにしましょう。
保険相談
スポンサーリンク

住宅ローン シミュレーション
新生銀行
おすすめ住宅ローン
新生銀行
満足度
4.1
新生銀行
最低金利
0.450%

2020年10月適用金利

変動金利

総合人気ランキング
1位 auじぶん銀行
満足度
4.7
auじぶん銀行
最低金利
0.380%

2020年10月適用金利

変動金利

全期間引下げプラン

じぶんでんきをセットでご契約の場合

2位 住信SBIネット銀行
満足度
4.5
住信SBIネット銀行
最低金利
0.398%

2020年10月適用金利

変動金利

借り換え金利

3位 新生銀行
満足度
4.1
新生銀行
最低金利
0.450%

2020年10月適用金利

変動金利

総合人気ランキングを全て見る

おすすめの記事ランキング

新着記事

  • 国税庁
  • 国土交通省
  • 住宅金融支援機構
  • フラット35
たった1分 住宅ローン シミュレーション