住宅ローンの返済を滞納したら?自己破産のきほんを解説

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住宅ローンの返済が厳しくなってきた場合、どうすればいいか、またどのような方法があるか頭に浮かべることはできますでしょうか。弁護士や司法書士などの法律の専門家に依頼する前に、基本的な方法について知っておきたいところです。

この記事では「自己破産」について扱いますが、おそらく「自己破産」という言葉は知っていても、その内容や生活への影響までは知らないのではないでしょうか。

そこで今回は、これから住宅ローンを利用しようと考えている人、現在返済中の人向けに、自己破産について解説していきます。法律の専門家である弁護士や司法書士の分野ですが、基本的な内容に絞って分かりすく紹介します。

実際に行動に移す際には、お近くの法律事務所にお問い合わせください。

これだけは知っておきたい 住宅ローンの返済が厳しいときの自己破産

住宅ローンの返済が厳しくなった場合、「自己破産するしかない」と考えるかもしれません。まずは自己破産するまでの流れや基本的な特徴についておさえておきましょう。なお、お金を貸す人を債権者、借りる人を債務者といいます。

自己破産するまでの流れ

基本的に法律の専門家で、自己破産などの借金の整理をメイン業務としている人に依頼することになると思います。ここでは自己破産の専門家に依頼した場合の一般的な流れについて解説していきます。

1.専門家に相談・書類の準備

信頼できる法律の専門家を探し、相談します。無料相談を利用すれば、専門家の人となりが分かる程度の初回相談ができるでしょう。初回相談を通じて、信頼できる相手かどうか、手続きを任せてもいいか判断しましょう。

いざ相談となると、債権者(借入先)や借金の額など必要な情報を集める必要があります。裁判所に提出する書類の準備も必要です。アドバイスをもとに準備を進めていきます。

2.家庭裁判所へ破産・免責手続の申立て

免責とは、簡単に言うと借金を返済しなくていいという意味で、破産・免責を認めてもらうために家庭裁判所へ申立てます。事前に集めた書類が出揃えば、あとは基本的に、依頼した専門家が手続きを進めてくれます。

準備から申立てまでの必要期間は、債権者の数や法律事務所の状況によって異なります。

3.破産手続が開始され、裁判所で手続きをする

破産手続開始決定といい、借金を返済する資金がないことを裁判所が判断すると、破産手続きを始める決定を出します。破産手続開始決定がなされると、債務者は破産者となり、官報に掲載されます。

返済するお金がない場合は「同時廃止型」に該当し、破産手続開始決定と同時に手続きが終了します。返済するお金や財産がある場合は「管財型」に該当し、裁判所が選任した人(破産管財人)が中心となって財産を債権者に分配していきます。

また免責手続きも行われます。債権者から意見を聞き、返済を免除するかどうかの判断をします。ギャンブルや浪費が原因であったり、過去7年以内に免責を受けたことがあったりすると認められません。なお税金や養育費などは支払う必要があります。

4.免責が許可され、復権する

手続き1週間後に免責許可が出され、その後1カ月ぐらいすると破産者でなくなります。破産手続きが開始されてから免責の決定がされるまでの間、一部の仕事に就くことができません

出典:最高裁判所「自己破産の申立てをされる方のために」

自己破産のメリット・デメリット

自己破産した場合のメリット・デメリットを紹介します。記事の後半で自己破産以外の方法も紹介しますが、メリット・デメリットを確認しておけば、計画が立てやすくなるでしょう。

自己破産のメリット

破産・免責手続開始後、債権者は差押えができなくなり、破産・免責が許可されると、全ての借金がなくなります。またある程度の財産を残すこともできます。

自己破産のデメリット

「官報」に住所と氏名が掲載され、免責の許可が出るまでは、士業など従事できない仕事があります。さらに、自己破産後、最大10年間(全国銀行個人信用情報センターの場合)はローンを組むことができません。

自己破産した後の生活への影響

自己破産をした場合、生活にどのような影響があるか、とくにどのような不便があるか気になると思います。デメリットともかぶりますが、自己破産した後の生活への影響としてまとめておきます。

新たにローンを組めなくなる

借金の返済が滞ったために自己破産し、借入先に返済していないため、自己破産後は一定期間、ローンを組むことができません。クレジットカード会社や金融機関などは借り入れの申込みがあると、信用機関に問い合わせ確認します。

信用機関には、過去の借り入れ状況が記録されており、そこに自己破産したことが記録されています。信用機関により記録期間は異なりますが、全国銀行個人信用情報センターでは最大10年間、記録されています。

資格が必要な一定の職業に就けない

弁護士や税理士などの士業をはじめ、警備員などの一定の職業については破産手続き開始から復権するまでの間、職に就くことができません。

借金の催促がなくなり、精神的に楽になる

自己破産が認められると返済をしなくて済みます。長い間、やり繰りに苦労しながら返済のことばかり考えるようになり、精神的な苦痛を感じていたと思います。

自己破産では申立てを行って以降から取り立てがなくなりますので、精神的に楽になります。また新たな生活に向けて第一歩を踏み出せます

自己破産以外の解決策

自己破産は、借金の返済をする必要がなくなりますが、住所氏名が公表され、住宅は競売にかけられます。基本的に自己破産は最終手段のため、他の解決策を取ることができるかを検討してみましょう。

専門家に相談する際には、ここで紹介する解決策についての話も出てくると思いますので、基本的な特徴に触れておきます。

任意整理

自己破産すると、債権者(お金を貸している人)にとってはお金が返ってこないリスクがあります。任意整理は債権者との話し合いで借金の返済をする方法で、債権者にとっても任意整理の方が有利になることがあります。

住宅の場合は競売ではなく普通に市場で売却した方が高く売れ、競売にかけられる前であれば任意整理を選択することができます。

裁判所を通さず、債権者との交渉が必要ですので、専門的な知識と豊富な経験を持つ専門家に依頼するのがいいでしょう。また交渉に時間がかかる場合がありますので注意が必要です。

特定調停

特定調停は、簡易裁判所で債権者と話し合いする方法です。債権者との交渉は簡易裁判所が行いますので、決められた手順で進めることができます。

簡易裁判所が間に入る点は任意整理と異なりますが、債権者との合意で成立する点や自己破産とは異なり返済が免除にならない点は共通しています。

個人再生

個人再生は、返済総額を減らし、計画を立てた上で、原則3年で残った借金を返済する方法です。金額が5分の1(借金額1,500万円以上3,000万円未満)に減額され、住宅など生活に必要な財産を残すことができます。

ただ借金は残りますので、一定の安定した収入が必要となりますので、誰しも利用できるわけではありません。

自己破産をする前にできること

自己破産の基本的な特徴や流れをはじめ、個人再生などについて解説してきました。これらは返済が半年や1年以上経ってもできない見通しがある場合で、一時的に返済が厳しい場合は、直接、金融機関に相談すれば解決することもあります。

各金融機関の取り組み

各金融機関は、住宅ローンを利用する人のセーフティネット(救済策)としての役割を担っています。継続して返済することは借入先である金融機関にとっても重要なことですので、返済の相談や条件変更などの相談窓口が用意されています

一時的に返済額を減らすなどの条件変更をすると利息額は増えてしまいますが、なるべく早く相談することで、自己破産などの最終手段をとらずに済む可能性もあるでしょう。

困ったときに助けになる金融機関のサービス

たとえばみずほ銀行には「ライフステージ応援プラン(返済額増減サービス)」があります。これは子どもの誕生や大学入学、リフォーム費用の支出など、大きな支出額の増加で住宅ローンの支払いが厳しくなった時に返済額を軽減できるサービスです(増額もできます)。

またフラット35を扱う住宅金融支援機構では、責任者を明確にして相談をスムーズに運べるよう配慮がされており、収入が回復するまでの間、自宅を賃貸に出し、その賃料収入で返済できる仕組みがあります

金融機関によって取り組みの程度に差がありますが、返済が遅れそうなときには金融機関に相談してみましょう。

住宅ローンを滞納してしまった場合と対策については「住宅ローンが残高不足で滞納に!滞納後の流れと防ぐためのポイント」を参考にして下さい。

滞納しないための事前対策については「住宅ローンを滞納すると起こる5つのこと~解決策と事前の対策~

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、自己破産を中心に、住宅ローンの返済が遅れた場合の解決策について解説しました。返済が厳しくなった場合、かつては自己破産がメインでしたが、近年、新しい仕組みが作られ、複数の解決策から選択できるようになっています。

自己破産してしまうと、何もかも失うイメージを持っていたかもしれませんが、個人再生など、社会復帰しやすい仕組みが整っています。返済が厳しくなったら、法律の専門家に早めに相談しましょう。

執筆者情報

F&J FP事務所

F&J FP事務所 ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザーとして、住宅ローンや保険の相談・アドバイスをしております。これから住宅ローンを利用しようとしている方々に向けて、公正中立な立場で役に立つ情報を発信できればと考えております。

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