• 2017.10.31
  • 2019.10.03

主要銀行11行の住宅ローン「繰り上げ返済手数料」を調べてみた

住宅ローン繰り上げ返済と手数料
じぶん銀行

住宅ローンの負担を減らす方法の一つ、繰り上げ返済をご存知でしょうか。繰り上げ返済は、返済期間中の負担軽減方法として有名です。繰り上げ返済をすると利息額が減りますが、手数料がかかる可能性があります。

そこで今回は主要銀行11行の繰り上げ返済手数料を調べてみました。繰り上げ返済の特徴とともに見ていきましょう。

執筆者情報

F&J FP事務所

F&J FP事務所 ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザーとして、住宅ローンや保険の相談・アドバイスをしております。これから住宅ローンを利用しようとしている方々に向けて、公正中立な立場で役に立つ情報を発信できればと考えております。


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住宅ローンの繰上返済の種類と特徴

住宅ローンには、借入後もローンの負担を減らす方法があり、その方法の一つが繰り上げ返済です。繰り上げ返済は、文字通り返済を繰り上げること、つまり、予定より早く返済することを指します。

住宅ローンは、金利、返済期間、借入金額で利息額が決まりますが、繰り上げ返済は借入金額を減らすことにより、利息額を減らす方法となります。

繰り上げ返済には、一部繰り上げ返済と全部繰上げ返済の二つの方法があります。

一部繰り上げ返済の特徴と主な金融機関の手数料

一般的に繰上げ返済は、一部繰り上げ返済のことを指しますが、借入金額全額を返済するのではなく、一部を返済する方法です。

例えば、100万円を5年ごとに一部繰り上げ返済を行うことにするなど、計画的に返済することで、住宅ローンの返済期間を短縮していきます。

計画的に一部繰り上げ返済をするためには、そもそも当初の借入金額に余裕がなければならず、ギリギリで借りてしまうと一部繰り上げ返済は難しくなります。返済を確実に行うためにも当初の借入金額には余裕をもたせたいものです。

一部繰り上げ返済の二つの方法

一部繰り上げ返済には二つの方法があります。それぞれ特徴をおさえて選びましょう。

期間短縮型

期間短縮型は、一部繰り上げ返済による負担軽減を返済期間に影響させるタイプです。期間短縮型を選ぶと、当初の借入期間より返済期間を短くすることができますので、退職前に返済を終わらせたい人にはオススメです。

返済額軽減型

返済額軽減型は、一部繰り上げ返済による負担軽減を毎月の返済額に影響させるタイプです。返済額軽減型を選ぶと、毎月の返済額が減少しますので、家計のやりくりに余裕を持たせたい人にオススメです。

ただ、繰り上げ返済をする金額が大きくないとあまり返済額は減少しません。また、同条件の場合、期間短縮型の方が効果高いのが一般的です。ですので、基本的には期間短縮型がいいのではないでしょうか。

主な金融機関の一部繰り上げ返済の手数料

一部繰り上げ返済の手数料を調べましたので、見ていくことにしましょう。なお、借入時に保証料を一括前払い方式で支払っていた場合、保証料の一部が戻ってきますが、繰り上げ返済の申込方法によっては別途保証会社事務手数料がかかります(1万円程度)。

▼ 主な金融機関の一部繰り上げ返済手数料

分類 金融機関 ネット経由 窓口(書面) 電話・他
電話・他 みずほ銀行 無料 33,000円 33,000円
三菱UFJ銀行 無料 16,500円 5,500円
三井住友銀行 無料 16,500円 5,500円
りそな銀行 無料 固定金利期間選択型
33,000円
固定金利期間選択型
33,000円
その他 5,500円 その他 5,500円
信託銀行 三菱UFJ信託銀行 無料 変動金利 3,300円
固定金利 16,500円
三井住友信託銀行 無料 変動プラン 5,500円
固定金利 22,000円
ネット銀行等 イオン銀行 無料 無料 無料
新生銀行 無料 無料 無料
じぶん銀行 無料 無料 無料
住信SBIネット銀行 無料 無料 無料
ソニー銀行 無料 無料 無料
楽天銀行 無料 無料

都市銀行や信託銀行の特徴は、ネット経由は無料だが、窓口や電話だと有料になる点です。さらに有料の場合、変動金利型か固定金利型など金利タイプによって手数料が異なり、固定金利中の一部繰り上げ返済は手数料が高くなります。

関連記事住宅ローンの変動金利は怖くない!リスクを抑えてメリットを活かす賢い使い方

ネット銀行に比べると有料になる可能性もありますが、ネット経由で申し込めば問題ないため、住宅ローンの借入先を選択する際には影響しないでしょう。

一方、ネット銀行等は、ネット中心であるため、窓口でも無料となっています。都市銀行や信託銀行のように、無料か有料かを確認しなくてもいい分かりやすさがあります。

全部繰り上げ返済

一部繰り上げ返済に対して、借入金額全額を返済するのが、全部繰り上げ返済です。住宅ローンの残高全てを支払いますので、以後の支払いはなくなります。

退職金受け取り時や相続財産受け取り時などが、全部繰り上げ返済をするタイミングになるのではないでしょうか。

▼ 主な金融機関の全部繰り上げ返済手数料

分類 金融機関 ネット経由 窓口(書面) 電話・他
電話・他 みずほ銀行 33,000円
三菱UFJ銀行 16,500円 33,000円 22,000円
三井住友銀行 5,500円 22,000円 11,000円
りそな銀行 固定金利期間選択型
33,000円
固定金利期間選択型
33,000円
その他 11,000円 その他 11,000円
信託銀行 三菱UFJ信託銀行 変動金利 無料
固定金利 33,000円
三井住友信託銀行 変動金利時 3,300円
変動金利時 3,300円
ネット銀行等 イオン銀行 55,000円 55,000円
新生銀行 無料*1 無料*1 無料*1
じぶん銀行 変動金利時 無料 変動金利時 無料 変動金利時 無料
固定金利時 33,000円 固定金利時 33,000円 固定金利時 33,000円
住信SBIネット銀行 変動金利時 無料 変動金利時 無料 変動金利時 無料
固定金利時 33,000円 固定金利時 33,000円 固定金利時 33,000円
ソニー銀行 無料 無料 無料
楽天銀行 無料 無料

*1 安心パックWを契約していて、借入日から5年以内に全額返済する場合は165,000円(税込)が必要

全体的に言えることは、一部繰り上げ返済の手数料より高く、無料だったネット銀行等も手数料がかかることです。

一部繰り上げ返済はネット経由であれば無料ですので、住宅ローンの借入先選定には影響が小さいかもしれませんが、全部繰り上げ返済の場合、ネット経由でも手数料がかかったり、そもそもネット経由では受付されなかったりと、金融機関によって差があります。

全額繰り上げ返済をする可能性がある人は、借入先の選定時に気にしておくといいかもしれません。ちなみに、フラット35は全額繰り上げ返済、一部繰り上げ返済の両方とも手数料はかかりません。

一部繰り上げ返済の効果をシミュレーション

ここで、一部繰り上げ返済の効果について、具体的にシミュレーションで確認してみましょう。一部繰り上げ返済を複数回行うことを前提としたシミュレーションができる、日本住宅ローン株式会社のシミュレーションツールを使用します。

日本住宅ローン株式会社

▼ 借入内容
借入金額3,000万円 借入期間30年 金利1%(元利均等返済)

▼ 繰り上げ返済内容
5年おきに100万円程度(期間短縮型) 計3回(5年目・10年目・15年目)

▼ 試算結果 期間短縮型
総返済額 34,736,908円 → 34,071,517円
利息額  4,736,908円  → 4,071,517円
返済期間 30年 → 26年9カ月

一部繰り上げ返済により、約67万円の利息が軽減され、返済期間は3年3ヵ月短縮されました。同じ条件で、もう一つの方法である返済額軽減型もシミュレーションしてみましょう。

▼ 試算結果 返済額軽減型
総返済額 34,736,908円 → 34,410,548円
利息額  4,736,908円  → 4,410,548円
返済額  5年目 96,491円 → 92,840円
      10年目 92,840円 → 88,423円
      15年目 88,423円 → 82,758円

返済額軽減型の利息軽減額は、約33万円です。毎月の返済額が一部繰り上げ返済するごとに、約4,000円減少しています。トータルでは期間短縮型の方が効果は高いことが分かりますが、どうしても毎月の返済額を減らしたい人はこちらでもいいでしょう。

繰り上げ返済について詳しく知りたい際は「住宅ローンの繰り上げ返済のメリットとデメリットとは?」を参考にして下さい。

まとめ

繰り上げ返済には一部繰り上げ返済と全部繰り上げ返済があり、金融機関によって手数料に差があります。一部繰り上げ返済を何度か繰り返し、最後に全額繰り上げ返済をすることも考えられます。

借入時に繰り上げ返済の手数料も調べておくと安心です。また、一部繰り上げ返済をすることを前提に借入れると、負担の少ない返済ができると思います。

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