住宅ローンを払えない!FPが教える正しい対処方法と優先順位

住宅ローンを払えない時の対処方法
じぶん銀行
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「仕事が上手く行かなくなって、住宅ローン払えないかも…」「急遽大きな支出があって、住宅ローンを滞納している」という方、非常に多いです。

昨今、以前のような終身雇用制度が無くなったと言われている時代、巨額の住宅ローンにお悩みの方もいらっしゃると思います。住宅は、生涯において「最も高い買い物」とされており、住宅ローンが生活に影響する部分は非常に大きいです。

しかし、生活状況の変化によって払えなくなってしまった場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。この記事では、住宅ローンを返済できなくなった場合の対処方法や、優先順位を解説します。

住宅ローンの返済が延滞したときの知っておくべきリスク

住宅ローンを延滞した場合、当然ながらお金を借りている人(以下:債務者)にとってのリスクが生じます。

生じるリスクを大まかにいえば、

  • 「期限の利益の喪失」
  • 信用情報に延滞情報が登録
  • 抵当権の実行

という3つがあります。

それぞれ少しわかりづらいポイントですので、個別に解説していきましょう。

「期限の利益の喪失」

住宅ローンでいう「期限の利益」とは、「あらかじめ定められた期限までは債務の履行を請求されない」という権利です。

もう少しわかりやすくいうと、期限の利益が認められなかった場合、お金を貸した人(以下:債権者)からなんの予告もなく、「35年のローン契約だったけど、こちらの状況が変わったので6ヶ月後に全額返済して下さい」と言われたとしても、債務者は反論することができないのです。

つまり、期限の利益が法律で認められているからこそ、安心して長期間のローンを組むことができるということです。

しかし、延滞が長期間になると、契約の履行がないとみなされてしまい、「期限の利益の喪失」という通知書面が債務者のもとに届きます。この通知に記載された期限を過ぎてもお金を返済しない場合には、期限の利益を喪失することになります。

つまり、債権者は全額を一括で請求できるようになってしまうのです。住宅ローンを一括で請求されてしまった場合、債務者は自己破産等の手段を取ることになるでしょう。

信用情報に延滞情報が登録

住宅ローンを延滞すると、信用情報にも延滞している履歴が残ります。信用情報はクレジットカードや自動車ローンなどの審査にも利用されているため、住宅ローンの延滞履歴が登録されてしまった場合には、ありとあらゆるローンの審査に通らなくなってしまいます。

延滞の情報が消えるまでには、5~10年程度の時間を要しますので、私生活にも大きな影響があるといえます。

抵当権の実行

おそらく、住宅ローンを延滞する上で1番大きなリスクが「抵当権の実行」です。抵当権とは、簡単にいうと「お金を返してもらえなかった場合に優先して返済を受けられる権利」のことです。

例えば、銀行の住宅ローンを組んだ場合は、債権者である銀行が抵当権を持っていることになります。すなわち、債務者が返済不能に陥ってしまった場合は住宅が売却され、真っ先に銀行が弁済を受けることができるということなのです。

銀行は抵当権を実行することで、所有者の意思に関係なく、住宅を強制的に売却することができます。

上記の3つは、住宅所有者の人生に大きく関わるリスクです。延滞に繋がりそうな方は、一通りチェックしておきましょう。

FPがアドバイス!住宅ローンを払えないときの正しい対処法

では、実際に住宅ローンを払えなくなったときの正しい対処法をご説明していきましょう。ただし、詳細な対処法は生活状況によって大きく異なってしまうため、ここでは、

  1. 病気や怪我で働けなくなり、住宅ローンを払えないとき
  2. 不景気や会社の倒産で収入が減り、住宅ローンを返済できなくなったとき
  3. 子供の学費などで当初の返済ができなくなったとき

という3つの事例を挙げて、状況に応じた対処法をご説明します。

まず、住宅ローンを払えないときの対処法として一般的なものを挙げると、

  • リスケジュール
  • 任意売却
  • 競売による売却
  • 自己破産

などがあります。

事例別対処法をご説明する際、これらの対処法が大きなポイントとなりますので、それぞれ簡単に解説しておきましょう。

リスケジュール(リスケ)

リスケジュールとは、契約時に定めた返済計画を、債権者との協議によって見直す手続きのことです。例えば、ボーナス月に30万円の返済計画を組んでいたとして、転職によってボーナスが無くなってしまった場合、債務者は住宅ローンの返済に困窮します。

そこで、債務者が債権者に対して、「通常月の返済額が上がってもいいから、ボーナス払いを無しにして欲しい」と交渉したとします。この場合、債権者の合意が得られれば、リスケジュールは完了です。

このように、当初の計画通り住宅ローンが払えなくなったときも、状況によってはリスケジュールを認めてもらえる場合があります。

任意売却

任意売却とは、債権者と債務者の間に仲介者が入り、競売価格よりも高い金額で住宅の売却を目指す手続きのことです。通常、住宅ローンの滞納を続けた場合、債権者の申し立てによって「競売」で住宅を売却されます。

しかしながら、競売による売却は市場取引価格よりも低い金額になるケースが多く、住宅ローンの残債を相殺できない場合があるのです。当然ながら、売却後に残ってしまったローンも、債務者が返済しなければなりません。

このような事態を防ぐために有効なのが、任意売却なのです。任意売却によって少しでも高く住宅を売却できれば、債務者の負担を大幅に軽減することができます。

競売による売却

住宅ローンの返済を滞納し続け、抵当権が実行された場合には、競売によって住宅が売却されます。競売とは、いわゆるオークションのことです。物件の情報を開示し、最も高い金額を提示した買い手に売却されるような仕組みになってします。

しかしながら、通常の市場価格よりも低い金額で売却されるケースが多いのが、大きなデメリットです。

自己破産

自己破産とは、返済不能な状態に陥っていることを裁判所に申し立て、全ての債務を免除してもらう手続きのことです。自己破産した場合、信用情報に事故情報が記載され、5~10年の間ありとあらゆる審査に通過できなくなってしまいます。

また、財産も処分されますので、対処法の中では最終手段だといえるでしょう。

上記を踏まえ、事例別に対処法をご説明していきます。

①病気や怪我で働けなくなり、住宅ローンを払えないとき

対処例

  1. 団体信用生命保険の確認
  2. 所有資産、生命保険の確認
  3. 債権者(住宅ローン会社)へリスケジュールの相談
  4. 任意売却会社へ相談
  5. 任意売却で住宅を売却
  6. 残債を返済できないときは、債務整理を検討する

「病気や怪我で働けなくなって、住宅ローン払えないかも…」という状態に陥ってしまった場合、住宅を売却する前に確認していただきたい点があります。それは、住宅ローンを組む際に、「団体信用生命保険」や「三大疾病保障付団信」を契約していないかどうかです。

団体信用生命保険とは、契約者が死亡・高度障害に陥ってしまった場合に、住宅ローンの支払いを免除してもらえる保険です。中には、ガンや脳卒中等の疾病を対象としている「保障付団信」もあり、条件に該当すれば、住宅ローンの支払いを軽減することができます。

銀行によっては、団体信用生命保険の契約が住宅ローンの申し込み条件となっている場合も多いため、確認して損はないはずです。

確認後、団体信用生命保険の条件にも該当していない場合、所有資産をチェックしましょう。

また、生命保険に加入している場合は、併せて契約内容を確認しておきます。所有資産面でも手立てがなく、どうしても住宅ローンを支払えない場合は、契約している債権者に相談します。相談内容によっては、「リスケジュール」が可能になるケースがあります。

それでも対処できない場合は、「任意売却」の手続きを進めるのが得策でしょう。任意売却は、専門業者の協力が不可欠です。任意売却を専門としている会社もありますので、状況をなるべく早く具体的に相談してください。

②不景気や会社の倒産で収入が減り、住宅ローンを返済できなくなったとき

対処例

  1. 兼業や転職等で収入を増やせないか検討する
  2. 債権者(住宅ローン会社)へリスケジュールの相談
  3. 任意売却会社へ相談
  4. 任意売却で債務を整理
  5. 残債を返済できない場合は、法的な債務整理を検討

不景気や会社の倒産などで収入が減ってしまった場合に、まずやるべきことは「収入源の改善」です。今では兼業の会社員も増え、未経験でも収入を得られるようなサービスが多数存在しています。「せっかく買った住宅を手放したくない」のは当然のことです。

したがって、住宅を手放さなくて済むような対処を優先しましょう。

どうしても返済できない場合は、債権者へリスケジュールの相談をしましょう。このケースでは、「返済期間を延ばして、毎月の返済額を減らす」という交渉が有効だと思います。

しかし、必ずしも債権者の同意が得られるとは限りません。これらの手立てを打った上でどうしようもない場合は、住宅の任意売却を検討しましょう。

③子供の学費などで当初の返済ができなくなったとき

対処例

  1. 家計の見直し
  2. 学費に必要な費用や返済できない期間をシミュレーションする
  3. 債権者(住宅ローン会社)へリスケジュールの相談
  4. 任意売却、売却を検討する
  5. それでも残債を返済できない場合は債務整理

学費の膨らみによって住宅ローンを返済できない場合は、まず家計の見直しを行います。この場合に特に有効なのが、「保険の見直し」です。生命保険を筆頭に、保険料は毎月の家計において固定的な出費になっています。

固定出費を見直すことで、住宅ローンの負担を軽減することもできるでしょう。

また、学費の特徴として、「一定期間必要となる出費」というポイントがあります。わかりやすくいえば、学費が必要となる一定期間の返済計画をリスケジュールできれば、住宅を売却せずに済む可能性もあるのです。

債権者にリスケジュールの相談をする前に、学費のシミュレーションをしておきましょう。そうすることで、より具体的なリスケジュールの条件を提示でき、結果として了承を得られる可能性が上がるからです。

これらの手立てを実施した上で、どうしても住宅ローンを返済できない場合には、住宅の任意売却を検討しましょう。

現在住宅ローンの返済に苦しんでいる方は、上記例を参考にしつつ、できる限り早急に対応してください。

マイホームを手放すべきかどうかの判断は?

マイホームを手放すかどうかの判断は、非常に難しいものです。簡単な判断基準でいえば、「将来的にも返済が難しい状況」に陥っているのであれば、住宅を手放す判断をする必要があります。

逆に、季節的な要因だったり、一時的な出費が原因だったり、「一定期間を過ぎれば返済できる状況」なのであれば、住宅を手放さないような対処を検討すべきかと思います。

住宅ローン以外の債務返済が原因で、住宅ローンを返済できない場合は、債務整理の1つである「個人再生」を検討してください。個人再生は、住宅を手放さずに債務を整理できる手続きです。利用するには専門家のバックアップが必須ですので、司法書士または弁護士に相談するようにしましょう。

住宅ローンを払えないときに絶対やってはいけないこと

住宅ローンを払えないときに絶対やってはいけないことは、当然ですが「延滞を放置すること」です。延滞を放置すると、「期限の履歴の喪失」という通知が書面で届きます。この通知書面に記載された期限を過ぎると、住宅ローンの総額を一括で請求され、抵当権が実行されます。

つまり、強制的に住宅を競売にかけられてしまうのです。このように延滞を放置すると、最短の流れで最悪の結果に繋がります。まずは、現状を把握し、可能な限りの対処を取るようにしてください。

滞納した場合の対策について知りたい際は「住宅ローンを滞納すると起こる5つのこと~解決策と事前の対策~」を参考にして下さい。

まとめ

住宅は、人生を生きる上で基盤となるものです。したがって、「できる限り手放したくない」と感じるのは当然だといえます。この記事で触れた対処法で状況を改善できれば、それに越したことはないのです。

しかしながら、住宅ローンの延滞を放置してしまうと、最悪の事態に繋がりかねません。まずはご自身の置かれている状況を整理し、必要に応じて専門家の協力を仰ぎつつ、早急に対処するようにしましょう。

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