• 2017.09.26
  • 2019.10.28

住宅ローンの連帯債務の仕組みは?連帯保証やペアローンとともに解説!

住宅ローン連帯債務
じぶん銀行

住宅ローンには、連帯債務で契約する方法があるのをご存知でしょうか。連帯債務や連帯保証、ペアローンなど住宅ローンの契約には様々な契約方法があります。

これらの特徴をよく理解した上で利用すれば、安心して住宅ローンの返済をすることができます。

そこで今回は、連帯債務を中心に、連帯保証やペアローンとの違いについて解説していきます。

執筆者情報

F&J FP事務所

F&J FP事務所 ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザーとして、住宅ローンや保険の相談・アドバイスをしております。これから住宅ローンを利用しようとしている方々に向けて、公正中立な立場で役に立つ情報を発信できればと考えております。


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先に知っておこう!住宅ローンの収入合算の仕組み

「連帯債務」の仕組みを解説する前に、住宅ローンの収入合算について解説します。

住宅ローンの借入可能額は収入で決まってきますが、夫婦共働きの家庭で、夫(妻)だけの収入では希望通りの金額が借りられないときに「収入合算」を検討することになります。

フラット35では収入合算ができますので、フラット35を例に解説していきます。

フラット35で収入合算ができる人

収入合算は、次の要件すべてにあてはまる人で、一人だけその収入を合算することができます。

  • 申込者(本人)の直系親族(父母など)や配偶者
  • 申込時の年齢が70歳未満の人
  • 申込者と同居している人
  • 連帯債務者となる人

上記の4つの要件すべて満たす人の収入を合算することができるのが、収入合算です。同居している妻(夫)の収入を合算することを想定して話を進めていきます。

さて収入合算の要件の一つに、申込者の収入に合算する人は「連帯債務となる」とあります。収入合算の仕組みを知るためには、連帯債務の仕組みを知ると理解できると思いますので、ここから連帯債務の解説をしていきます。

フラット35について詳しく知りたい際は「フラット35とは?」を参考にして下さい。

連帯債務の住宅ローンとは?

夫だけが働いている家庭では、夫を債務者、金融機関を債権者として住宅ローンを借ります。

ただ夫婦共働きの家庭で夫(妻)の収入だけでは十分に借りられない場合などに妻(夫)の収入を合算し、一つの住宅ローンとして借ります。この収入合算に関係のある連帯債務について見ていきましょう。

事例を上げて連帯債務を解説!

  1. 債権者である金融機関が、連帯債務者である夫婦に住宅資金として4,000万円貸したとします。
  2. 夫婦間では、2,000万円ずつ負担し、不動産の持分も半分ずつとしました。
  3. 金融機関は、夫に4,000万円を請求することもできますし、妻に4,000万円を請求することもできます。請求は同時でも順次でも構いません(金融機関は夫婦に4,000万円を貸している)。
  4. 夫が4,000万円支払った場合、妻に2,000万円を請求することができます。逆も同じで、妻が4,000万円を金融機関に返済した場合、夫に2,000万円を請求することができます。
  5. 結果的に金融機関に4,000万円返済すれば住宅ローンは完済となります。夫婦に4,000万円ずつ請求していたとしても、借入金額は4,000万円です。

連帯債務の大きな特徴

上記の3. 「金融機関は、夫に4,000万円を請求することもできますし、妻に4,000万円を請求することもできます。請求は同時でも順次でも構いません。」で、金融機関は資金回収が難しいと判断すれば、夫婦それぞれに全額返済を請求でき、夫婦間の負担の差は後ほど夫婦で調整してくれ、という仕組みです。

参考:民法432条
「債権者は、その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる」

連帯債務、債務者にとってはデメリットだと感じたかもしれません。そこで、連帯債務で借りるメリットとデメリットを紹介していきます。

連帯債務で借りるメリット

  • 年収を合算できることで借入可能額が増やせること
  • 諸費用が1本で済むこと
  • 夫婦それぞれ住宅ローン控除を利用することができること

例えば、住宅を購入するために4,000万円を借り入れるとします。年収400万円のAさんが、金利1.5%、返済期間35年で借りようとすると最大3,810万円までしか借りることしかできません。

そこで妻で年収300万円のBさんとの連帯債務にすると、最大6,668万円まで借りることができるようになります。

まとめると、次のような内容となります。持分割合は、不動産の所有権割合のことです。

住宅ローン

本数1本  金融機関 ⇒ 夫婦 4,000万円

夫婦の連帯債務 借入金総額4,000万円

※持分割合やそれぞれの負担額は契約に関係なく自由に決められますが、持分割合と負担額割合は一致させるのが一般的です。

夫(持分割合50%)・・・借入金額2,000万円
妻(持分割合50%)・・・借入金額2,000万円

住宅ローン控除

夫・・・借入金額2,000万円に適用
妻・・・借入金額2,000万円に適用

つまり、夫婦ともに住宅ローン控除を利用できます。

※住宅ローン控除は、一定の要件のもと年末のローン残高に応じて所得税や住民税が戻ってくる制度です。

連帯債務で夫婦それぞれが借金を背負うことになりますが、住宅ローンは1本ですので、諸費用も1本分となります。ですが、夫婦は連帯債務者ですので、夫婦それぞれ住宅ローン控除を利用することができます。

連帯債務で借りるデメリット

  • 収入が減った場合の住宅ローンの負担が重くなること

次に連帯債務で借りるデメリットを紹介します。将来、妻が育児などで休職や退職をし、収入が減った場合、住宅ローンの負担が重くなります。

夫婦それぞれの借入金額2,000万円に対する毎月返済額は6.2万円ですが、夫の収入だけで、6.2万円の倍の12.4万円を負担しなければならなくなります。

将来の予定と資金計画をしっかりと立て、連帯債務での借り入れが可能かどうかの判断をしましょう。

連帯保証で借りる場合との違いは?

  • 連帯保証人は住宅ローン控除が適応されない
  • 連帯保証人は団体信用生命保険に加入することができない

連帯債務と似た言葉で、連帯保証という契約もあります。フラット35の収入合算は連帯債務でしたが、金融機関の中には収入合算できる住宅ローンで連帯保証を利用している商品もあります。

連帯債務と連帯保証は類似点も多いですが、住宅ローンにおける連帯債務と連帯保証では大きな違いもあります。次の例で確認していきましょう。

住宅ローン

本数1本  金融機関 ⇒ 夫 4,000万円
※妻の収入を合算しているため、夫に4,000万円貸すことができる。

借入金総額4,000万円

持分割合パターンA
夫(持分割合100%)・・・借入金額4,000万円
※妻は連帯保証人になっているだけで、持分やローン負担はありません。

持分割合パターンB
夫(持分割合50%)・・・借入金額4,000万円
妻(持分割合50%)・・・借入金額 なし
※このパターンにしてしまうと、夫の持分の半分を妻に贈与したことになり、贈与税の対象となりますので注意が必要です。

住宅ローン控除

夫・・・借入金額4,000万円に適用
※妻は連帯保証人になっているだけので、住宅ローン控除の適用も受けられません。

妻から見ると、連帯債務は住宅ローンの負担があり、この連帯保証では負担がないことが大きな違いとなります。妻は負担がないため住宅ローン控除は適用できず、団信に加入することもできません。

ただ連帯債務、連帯保証のいずれの場合も、夫の返済が滞れば、妻は全額支払わなければなりません。

ペアローンとの違いは?

連帯債務とペアローンとの違いについて見ていきましょう。

諸費用が2本分かかること

住宅ローンの商品にはペアローンと呼ばれるものがあります。ペアローンは、2本の住宅ローンを夫婦がそれぞれ組むローンです。

2本が完全に独立しているわけではなく、ペアローンを扱っている金融機関の説明を見ますと、「債務者がそれぞれお互いに連帯保証人となります」と書かれています。

つまり、どちらかが滞納したときには、もう一方の住宅ローンも負担することになります。連帯保証の収入合算と何が違うのか、もう少し詳しくペアローンの特徴を見ていきましょう。

住宅ローン

本数2本  金融機関 ⇒ 夫 2,000万円/妻 2,000万円

借入金総額4,000万円

※持分割合と負担額割合は一致させるのが一般的です。
夫(持分割合50%)・・・借入金額2,000万円
妻(持分割合50%)・・・借入金額2,000万円

住宅ローン控除

夫・・・借入金額2,000万円に適用
妻・・・借入金額2,000万円に適用
つまり、夫婦ともに住宅ローン控除を利用できます。

連帯債務との違いでもありますが、住宅ローンの本数は2本となりますので、住宅ローン控除を夫婦ともに受けることができます。しかし諸費用は2本分必要となりますので、注意が必要です。

ペアローンについて詳しく知りたい際は「ペアローンについて詳しく解説!連帯債務との違いは?後から一本化できる?」を参考にして下さい。

連帯債務・連帯保証・ペアローンの比較表

ここまで連帯債務を中心に、連帯保証とペアローンの解説をしてきました。複雑な内容ですので、次の比較表を参考にしてください。これまでと同様、夫の収入に妻の収入を合算することを前提としています。

連帯債務
(妻が連帯債務者)
連帯保証
(妻が連帯保証人)
ペアローン
(互いに連帯保証人)
住宅ローンの本数 1本 1本 2本
住宅ローン控除 夫婦とも
(持分とローン残高に応じて)
夫のみ 夫婦とも
(ローン残高に応じて)
団信への加入 夫のみ(※1) 夫のみ 夫婦とも

(※1)夫婦連生団信(デュエット)のように、夫婦で加入できる団信もあります。

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住宅ローンの連帯債務はどのような人が向いているか

ではどのような人が住宅ローンの連帯債務に向いているのでしょうか。

収入合算するメリットは、

  • 借入金額が増えること
  • 住宅ローンの控除が受けられること
  • 学生や主婦でも最短発行できるのか?
  • 最短発行が可能な時間帯とは?

ですので、収入合算を希望する場合、連帯債務かペアローンを選ぶといいでしょう。

連帯債務とペアローンであれば、夫婦ともに住宅ローンの控除を受けることができます。両者の違いは、住宅ローンの本数と団信への加入です。ペアローンは住宅ローン本数が2本となり諸費用が倍になりますが、夫婦ともに団信に加入できます。

連帯債務の諸費用は1本分のみとなります。

どのような形式が向いているか、シミュレーションや相談などを利用して決めていきましょう。

連帯保証人について詳しく知りたい際は「住宅ローンに必要な連帯保証人とは?連帯保証人の条件と権利」を参考にして下さい。

住宅ローンの連帯債務 死亡時や離婚時はどうなる

連帯債務で住宅ローンを利用した場合で、死亡時や離婚時はどうなるのでしょうか。ケースごとに解説していきます。

死亡した場合とその対策

夫が亡くなった場合は団信で住宅ローンは完済されますが、妻が亡くなった場合はどうなるのでしょうか。

連帯債務者である妻が亡くなった場合、妻は団信に加入していませんので、夫が妻の債務を返済していく必要があります。夫の負担が重くなり、返済が難しくなることを想定して、妻は生命保険に加入しておくといいでしょう。

少し話がそれますが、夫婦共働きの場合、どちらかに万一があった場合でも収入は減ってしまいます。住宅ローンの件に限らず、万一のときの備えとして夫婦ともに生命保険に加入しておくと安心です。

離婚した場合とその対策

住宅を共有名義にしていると、離婚した場合、持分をどうするかという問題が発生します。住宅の半分は自分のものなのにどちらかは住むことができなくなります。

この場合、例えば、夫が妻の持分を受け取り、その対価として財産分与を行い、夫の持分割合を100%にする方法が考えられます。また住宅を売却して、それぞれが残った住宅ローンを払い続けるという手もあるでしょう。

いずれにしても、契約した以上、連帯債務(連帯保証も同様)はそのままですので、可能であればスッキリした形で清算した方がいいのではないでしょうか。

離婚した場合について詳しく知りたい際は「住宅ローンの気になる疑問:住宅ローンは離婚したらどうなる?」を参考にしてください。

まとめ

今回は、住宅ローンの連帯債務を中心に、連帯保証やペアローンについて解説してきました。収入合算できる商品が連帯債務なのか、連帯保証なのかを確認するとその商品の特徴が見えてきます。

どのような契約形式が向いているか、相談会などで商品の説明をよく聞いて選択しましょう。

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