• 2020.07.31

住宅ローンに連帯保証人は原則不要!具体的な注意点も解説

執筆者: 白坂大介 (ジョインコントラスト株式会社 代表取締役)
住宅ローン連帯保証人

住宅ローンで借りる金額は決して小さいとは言えないため、「連帯保証人を立てることが必須」だと考えている人は少なくありません。

しかし基本的に、住宅ローンの借り入れ時に連帯保証人は不要となっている銀行がほとんどです

ただし住宅ローンの借り方によっては、連帯保証人が必要となるケースもあるため注意が必要です

そこで今回は、住宅ローンの連帯保証人について、そもそも不要である理由や、連帯保証人が必要となるケース、その他にも詳しく住宅ローンの連帯保証人に関することをご紹介します。

住宅ローンの連帯保証人ってそもそも何のこと?
連帯保証人になる人にはどんな注意点があるの?
連帯保証人から外れるためにはどんな方法があるの?

上記のような疑問を持つ人も、ぜひ当記事を参考にしてみてください。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

白坂大介

ジョインコントラスト株式会社 代表取締役

保有資格・検定

2級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、証券外務員1種

お客様と一生涯のお付き合いができる仕事に憧れ、大学卒業と同時にハウスメーカーに就職。 2008年にファイナンシャルプランナーの資格を取得。 2013年にはジョインコントラスト株式会社を設立し、webサイト「家計教師.com」を運営。 主にマイホーム購入や住宅ローン、生命保険、資産運用など、一般家庭向けのコンサルティングや講演会を行なっている。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

連帯保証人が不要!理由は保証会社を利用するから

賃貸住宅を借りる時や消費者金融でお金を借りる時は、基本的に連帯保証人を立てなければなりません。

しかし、住宅ローンを借りる際は連帯保証人は原則不要となっています

住宅ローンは、カードローンや自動車ローンなどに比べて多額の融資を受けるローンですが、なぜ連帯保証人が不要となるのでしょうか。

実はかつて、住宅ローンの契約でも連帯保証人が必要なケースは多くありました。

住宅ロ^-ン保証人1

しかし、住宅ローンという多額のローンの連帯保証人を見つけることは容易ではありません。

連帯保証人を見つけられず住宅ローンの契約ができなかったという人も多かったため、銀行は連帯保証人ではなく、保証会社を利用して貸し倒れリスクを防ぐようになりました。

住宅ロ^-ン保証人2

住宅ローンを借りる際、ローン契約者は諸費用として「保証料」を支払います。

この保証料は、住宅ローンを借りる銀行が指定している保証会社に支払うものです。

万が一、住宅ローンの契約者がローンを返済できなくなった場合でも、銀行は保証会社にリスクを取ってもらえます。

つまり住宅ローンを契約する際に支払う「保証料」は、契約者が抱えているリスクを軽減するためではなく、銀行側が抱えている貸し倒れリスクを軽減するための費用です。

しかし、場合によっては連帯保証人が必要になるケースもあるため、要注意です。

住宅ローンの契約において連帯保証人が必要となるケースは、後ほど紹介します。

連帯保証人・連帯債務者・保証人の違いを解説

連帯保証人と似た言葉に、「連帯債務者」と「保証人」があります。

どれも似たような言葉ですが、実はそれぞれの意味は大きく異なります。

連帯保証人・連帯債務者・保証人それぞれの概要を、以下に説明します。

連帯保証人 住宅ローンの契約者がローンを返済できなくなった時、契約者の代わりにローンを返済する義務を負う。
「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」が認められていないため、保証人よりも重い責任を課せられることとなる。
連帯債務者 債務者として、住宅ローンの契約者と同等の責任を負う。
連帯債務者は、購入した住宅の所有権をローン契約者と共有することができる。
保証人 住宅ローンの契約者がローンを返済できなくなった時、契約者の代わりにローンを返済する義務を負う。
「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」が認められているため、連帯保証人よりも課せられる責任は軽い。

ちなみに連帯債務者は、ローン契約者・連帯債務者のどちらも住宅ローン控除を受けることができます

連帯債務者についてもっと知りたい!という人は、以下の記事も参考にしてください。

また、連帯保証人と保証人は大きな違いがないように見えるものの、「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」の3つの権利の有無が異なるため、課せられる責任の重さは連帯保証人の方が重くなっています

住宅ローンを借りるときに連帯保証人が必要になるケース2つ

「連帯保証人が不要!理由は保証会社を利用するから」で説明したとおり、住宅ローンを借りる際、連帯保証人は不要となっていますが、ケースによっては連帯保証人が必要となることもあります。

ここからは、住宅ローンの契約において連帯保証人が必要となる2つのケースを詳しく紹介します。

連帯保証人が必要になるケース

ケース1.ペアローンや収入合算で借り入れる場合

連帯保証・連携債務・ペアローンの違い

住宅ローンの契約において、連帯保証人が必要となるケースの1つは、「ペアローンや収入合算で住宅ローンを借りる場合」です

近年は夫婦共働きの家庭が増加していることもあり、夫婦が共同で住宅ローンを借りようと考えている人が多い傾向にあります。

しかし夫婦が共同で借りる住宅ローンには、それぞれが連帯保証人とならなければならないケースも多くあります。

これらの住宅ローンは、「ペアローン」「収入合算」と呼ばれます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

ペアローンで借り入れる場合

「ペアローン」とは?

1つの物件に対して2人の契約者が、それぞれ住宅ローンの契約を結ぶという借り方です。
契約者は2人までの決まりがあり、夫婦だけでなく親子や同性パートナー(※)でも可能です。
※銀行により異なる。

ペアローンは一般的な住宅ローンとは異なり、1つの物件に対して2つの住宅ローン契約を行います。

各契約者がそれぞれ住宅ローンの審査に通り、かつ手数料などの諸費用を支払う必要がありますが、2人の契約者はそれぞれに主たる債務者となるため、住宅ローン控除を受けられます

連帯債務のケースと混同してしまう人も多いですが、連帯債務は契約者・連帯債務者が一つの住宅ローン契約のすべてに対して同等の責任を持ちながら返済するため、ここで説明しているペアローンと連帯債務とは異なります。

特に共働き世帯にとってニーズのあるペアローンですが、それぞれが住宅ローンを借りていることで担保となる物件は共有名義となります。

そのため、それぞれの返済に対しては、それぞれがお互いに債務者であると同時に連帯保証人としての責任を負うことになります

どちらか一方の住宅ローン返済が滞った場合には、もう一方の人が連帯して返済する義務を負うことになります。

収入合算で借り入れる場合

「収入合算」とは?

2人の収入を合算して、1本の契約で住宅ローンを借りる方法です。
収入を合算する人の対象者は、同居する夫婦・親子など、ペアローンよりも範囲は若干広くなります。

収入合算で住宅ローンを借りる場合は、2人分の収入を足して住宅ローンの借入額を増やすことができます

住宅ローンを借りる本人が契約者となり、基本的に収入合算者は「連帯保証人」となります。

そのため、収入合算で住宅ローンを借りる場合には、収入合算者も連帯保証人としてローン返済の責任を負うことになります。

ただし、金融機関によっては収入合算のケースでも収入合算者が「連帯保証人」となるケースもあるため、注意しておきましょう。

ケース2.審査によって保証人が必要と判断された場合

住宅ローンを借りる前には、必ず仮審査・本審査の合計2回の審査があります。

この審査では主に、「契約者に返済能力があるかどうか」をチェックしています。

住宅ローンの借入額に対して、ローン契約者の返済能力が認められなければ審査に落ちてしまいます。

仮に返済能力はある程度認められた場合でも、保証人を付けることを住宅ローンの融資条件とした上で融資が承認されるケースがあります。

保証人が必要だと判断されやすいケース

  • 住宅ローンの借入額に対して、ローン申込者の年収がやや低い
  • ローン申込者の年収は問題ないが、勤続年数が短い

まずは一度、希望のローン借入額に対して自身の年収が適切なのかを確認してみましょう。

連帯保証人になる具体的な注意点

ここまで、住宅ローンの契約において連帯保証人が不要な理由や、連帯保証人が必要となるケースについて説明しました。

そもそも連帯保証人になることで、どのようなリスクがあるのかなども知っておく必要があります。

では実際に、連帯保証人にはどのようなリスクがあるのでしょうか。

ここからは、連帯保証人となった場合の具体的な注意点を説明します。

主債務者が自己破産した場合は連帯保証人が返済する

もし住宅ローンの契約者が自己破産すれば、銀行もしく保証会社は連帯保証人に返済を求めることになります。

その際、連帯保証人が「返済能力がない」と判断された場合には、担保としている物件は処分されることとなります。

それでも返済しきれなかったローン残代金が残ってしまい、それも返済できないとなった場合には、連帯保証人自身も自己破産に追い込まれる可能性があります

対策:任意売却により自己破産を回避する

住宅ローンの契約者が自己破産するまでに検討すべきは、任意売却です。

住宅ローンの返済が苦しくなったからといってすぐに自己破産するのではなく、少しでも早く金融機関に相談して任意売却という手段をとることで、自己破産を逃れることができる可能性もあります。

前述のように、連帯保証人共々に自己破産に陥らないためにも、住宅ローン契約者が自己破産とする前に任意売却という手段があることを提案することも一つの手段です。

離婚をした場合でも連帯保証人を外れることは難しい

自宅の住宅ローンで連帯保証人となっているが、離婚することになったので連帯保証人から外れたい

上記のように、連帯保証人となっていたものの、住宅ローンの契約者本人とは離婚などですでに縁が切れているために、連帯保証人から外れたいと悩む人も少なくありません。

実は、住宅ローンを借りたあとに離婚した場合でも、連帯保証人だけの意思で外れることは不可能です。

住宅ローンの連帯保証人は、契約者本人の妻・夫となることがほとんどです。

しかし、収入合算やペアローンではなく単純に連帯保証人を求められた場合、契約者本人との関係は一切関係なく、たとえ他人でも連帯保証人として立てることができます

そのため、ローン契約者と連帯保証人が離婚をして他人同士になったとしても、簡単に連帯保証人から外れることはできないということを覚えておきましょう。

連帯保証人から外れるための方法もある

たとえ離婚して住宅ローンの契約者と他人になっても、「他人になったから」という理由で連帯保証人を外れることはできません。

しかし、連帯保証人を外れる手段が1つもないわけではありません。

最後に、住宅ローンの連帯保証人から外れるための3つの方法を詳しく紹介します。

住宅ローンを借り換える

連帯保証人を外すためにおすすめの方法が、「住宅ローンの借り換え」です。

現在住宅ローンを借りている銀行とは、また別の銀行で住宅ローンを借り換えることで、連帯保証人から外れることができる場合があります。

住宅ローンの借り換えは、新たな銀行でローンの残高に相当する住宅ローン契約を結び、現在の住宅ローンを一括して完済する方法です。

その際に、新たに借りる先の金融機関で連帯保証人を必要としない住宅ローン契約を結べる場合には、借り換えをすることで連帯保証人を外れることが可能になります。

一括繰り上げ返済をする

連帯保証人を外すためのもう1つの方法が、「一括繰り上げ返済」です。

住宅ローンの一括繰り上げ返済をすれば、ローン残高はなくなるため、連帯保証人から外れることができます。

しかし、一括繰り上げ返済をすることで手元の預貯金などの資金が大きく減ってしまう場合には、慎重に検討する必要があります。

あまり多くないケースではあるものの、資金的に余裕がある場合で、一刻も早く連帯保証人としての責務を解消したいのであれば、手っ取り早い方法だと言えるでしょう。

家を売却する

連帯保証人を外すための最終手段と言える方法が、「売却」です。

住宅を売却し、売却価格で住宅ローンを完済することで、連帯保証人としての責務を解消できます。

しかし、住宅の売却価格がローン残高を下回ってしまうことも考えられます。

この場合、ローン残高と住宅の売却価格の差額分を預貯金や他の借り入れなどで補填できるのであれば、売却して住宅ローンを完済できるため、連帯保証人からも外れることができますが、残代金の補填が補填できなければ売却すらできない可能性が高くなります

加えて、住宅を売却するとなれば新たに住む家を探す必要もあり、充分なお金と時間が必要なことから、安易に選択することはできません。

次の住まいへの準備資金なども必要になるため、まずは借り換えによって連帯保証人を外れることができないか検討してみましょう。

それが難しい場合には、売却などの選択肢も検討してみましょう。

まとめ

ここまで、住宅ローンに連帯保証人が不要な理由から必要となるケース、さらに連帯保証人となった時のリスクや連帯保証人を外す方法まで説明しました。

住宅ローンの契約において連帯保証人は基本的に不要ですが、住宅ローンの借り方や契約形態によっては連帯保証人や連帯債務者が必要となる場合もあります。

そして、住宅ローンの契約時に一度立てた連帯保証人は、簡単に外すことはできません。

住宅ローンを完済するまで、連帯保証人としての責務は常にあります。

多くの銀行では、保証会社を利用して住宅ローンの貸し倒れリスクを防いでいます。

事故やケガだけでなく、急に職を失ってしまうなど、住宅ローンを返済できなくなってしまう可能性は0ではありません。

連帯保証人にはどのようなリスクがあるのかをきちんと正しく理解しておくことが大切でしょう。

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