金利の低い金融機関を知りたい!金利でみる住宅ローンの比較の仕方

住宅ローン金利比較
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住宅ローンの借入先を探すとき、真っ先に金利に目がいきます。借入による利息の負担は、金利、返済期間、借入額で決まりますが、金利は金融機関によって差がありますので、最も注目するでしょう。

金利の低い金融機関はどこか、金利で金融機関を選んでいいのかなど、金利で見る住宅ローンの選び方について解説しています。

金利の種類

金利の低い金融機関を探す際に、金利の種類について知らなければなりません。ここでは金利の種類について、メリット・デメリットとともに解説していきます。

      全期間固定金利型 変動金利型 固定金利期間選択型
金利の高低 相対的に高い 相対的に低い 固定期間が短いほど低い
金利の変動
返済額の変動
なし あり 期間終了後あり
借り時 金利上昇しはじめているとき 金利下降しはじめているとき 期間終了後に金利下降しはじめているとき
メリット
  • 資金計画が立てやすい
  • 金利上昇しはじめている時に借りることで上昇前の低い金利で借りられる
  • 金利下降し始めているときに借りることで金利下降の恩恵を受けられる
  • 金利が変わらなければ返済額に含まれる元金の額が多い
指定した期間の資金計画が立てやすい
デメリット
  • 変動金利より当初の利息負担が大きい
  • 金利下降しはじめているときに借りるとずっと高い金利のままとなる
  • 金利の上昇で毎月の返済額が増える
  • 金利が急激に上昇すると未払利息(※1)が発生する
期間終了後に金利が上昇していると負担が増える

※1 未払利息:変動金利では、金利が上昇しても5年間は返済額が変わりません。しかしその間、上昇分の利息を支払っていないことになり、この利息のことを未払利息といいます。

全期間固定金利

借入期間中ずっと金利が一定であるタイプ。変動金利だと金利の変動により返済額は変わる場合がありますが、このタイプなら変動する心配はありません。借り入れ当初は変動金利より金利が高いですが、返済額が変動しないため資金計画が立てやすいのが特徴です。

変動金利

借入期間中も当初の金利から変動する可能性があるタイプ。借り入れ当初は固定金利より金利が低いですが、その後の金利変動次第では返済額が増えることもあります。

金利は半年ごとに見直されますが、金利が上昇した場合でも5年間は返済額が変わらず、変わった場合でも変更前の1.25倍が上限となります。これは急激に金利が変動した場合の負担を軽減させるためのものです。

固定金利期間選択型

固定金利期間選択型は、一定期間固定期間で、以降は変動金利か固定金利、固定金利期間選択型のいずれかを選択するタイプ。

例えば10年間は返済額が変動するのは困るけど、以降は変動金利で構わない場合に10年固定金利型を選択します。固定金利の期間が短いほど金利は低くなります。

金利の低い住宅ローンの探し方

ここでは金利の低い住宅ローンの探し方を紹介していきます。まず、金利を全期間固定金利型、変動金利型、固定金利期間選択型から選びます。変動金利型と全期間固定金利型との金利を比較してもタイプが異なりますので、あまり意味がありません。

金利のタイプが決まったら、サイトで金融機関ごとの金利を確認します。ここでは3つの金融期間の変動金利を調べてみました。

シミュレーションの条件は【借入金額3,000万円・返済期間35年】です。

  • 三井住友信託銀行の住宅ローン金利
    変動金利:0.525%(店頭金利2.475%)
    ※最大下げ幅1.95%
    ※2017年8月現在の金利
  • りそな銀行の住宅ローン金利
    変動金利:0.595%(店頭金利2.475%)
    ※最大下げ幅1.88%
    ※2017年8月現在の金利
  • 住信SBI銀行の住宅ローン金利
    変動金利:0.447%(店頭金利2.775%)
    ※最大下げ幅2.338%
    ※2017年10月現在の金利

シミュレーション結果

三井住友信託銀行 りそな銀行 住信SBI銀行
最低金利 0.525% 0.595% 0.444%
毎月返済額 78,207円 79,141円 77,135円
総返済額 32,846,949円 33,239,301円 32,396,662円

※2017年8月現在の金利でシミュレーション

それぞれの金利だけを比較しますと、住信SBI銀行が最も低く、りそな銀行がこの中では最も高くなっています。両行の総返済額の差は約85万円です。金利の低い住信SBI銀行が一番いいのでしょうか。次に金利で選ぶ時の注意点について解説していきます。

金利で金融機関を選ぶときの注意点

金融機関を探す時は、一般的に金利を基準に選んでいきます。金利が基準なのは住宅ローンの負担を減らすためですが、金利以外にも注意しなければ住宅ローンの負担を増やしてしまうことになりかねません。

ここでは金利で金融機関を選ぶときの注意点について解説してきます。

諸費用も考える

住宅ローンの負担をできるだけおさえたいのが目的ですので、諸費用についても考慮しなければなりません。3行について諸費用の概算を見てみましょう。

シミュレーション結果

三井住友信託銀行 りそな銀行 住信SBI銀行
諸費用 831,930円 841,020円 843,000円

※2017年8月現在の金利より

諸費用は金利差を埋めるほど大きな差はありませんが、三井住友信託銀行が最も安くなりました。諸費用を加味した場合も住信SBI銀行が最も安くなります。

ただ、個人で火災保険や団信保険に加入するなら関係ありませんが、各金融機関で加入できる火災保険や団信保険の保険料が分からないと比較ができません。

保険料は保険会社によっては同じような商品でも大きな差が出ることがあります。金利と諸費用だけでは十分に比較しているとは言えません。

住宅ローンの諸費用について詳しく知りたい際は「住宅ローンの手数料含む諸費用は120万円? 諸費用を一覧にして解説!」を参考にして下さい。

サイト上に掲載された金利で借りられるとは限らない

各金融機関に記載されている金利は、最大引き下げ幅を適用した場合の数値です。一般的には金利が低いほど審査は厳しくなります。審査の結果次第では必ずしもシミュレーション通りになるとは限りません。

また窓口相談では書類だけでなく住宅ローン利用者の人となりを見ることができます。利用者としてもある程度は交渉することができることを考えますと、実際に会って相談する方が有利な場合があります。

変動金利同士の比較は、どれがお得か最後まで分からない

金融機関は市中金利の動向により、金利を上げることができます。当初の金利に差があったとしても、長い返済期間中、金利差が逆転しないとは言い切れません。

正直、変動金利が将来どうなるか分からないのと同様、金融機関ごとの金利設定もどうなるかわかりません。この点をどうとらえるかは個々によって異なるでしょう。変動金利同士の比較は、返済が終了してみないとどの金融機関が良かったのか分かりません。

利便性も考える

FP相談をしている際に、どのようにお金の管理をするか、という話題がよく出ます。よくお伺いするのが通帳を目的別に分けることですが、住宅ローンで口座を追加してしまうと手間が増えないかどうかを考えましょう。

給与振込口座であれば残高不足による滞納を気にする必要は少なくなりますが、専用口座を作ると住宅ローンの支払い日前に毎月入金をしなければなりません。既に複数の口座を持っていると管理が大変になり、コストが発生しているという考え方もあります。

また資金の移動による入出金や振込手数料も調べておく必要があります。ほとんどの銀行は、取引状況によって一定回数無料になるサービスがあります。現在利用している金融機関から住宅資金を借りるとより多くのサービスが受けられることもあります。

他にも、通勤途中や勤務先で入出金がしやすいかどうかなど、利便性について考えておきましょう。

個々にあった金融機関の選び方

金融機関を選ぶときには、まず金利や諸費用など定量的な側面で比較しますが、必ずしも最も低い金利が選ばれるというわけではありません。

金利の選択に時間と労力をかけるよりも家計の見直しをした方が効果的な場合や個々の価値観や考え方を優先する場合など、金融機関の選択理由は様々です。

FPとして、普段からなるべく多角的に考えるようにしていますが、次のような考え方もあります。

今回のシミュレーションでは金融機関の金額差は約85万円(35年間)でした。85万円は大きな金額ですが、1ヵ月当たり2,000円ほどの差です。金額の単位を変えると見方が変わります。

この2,000円をどう考えるかも個々の差がありますが、金利差が少しでも縮まれば、さらに差は小さくなります。

また、住宅ローンの選定に時間をかけるけれども、保険の選定に時間をかけないのでは、結局、負担が重くなる可能性があります。限られた時間の中で、バランスよく選んでいく必要があります(言うが易しですが)。

住宅ローンの比較について詳しく知りたい際は「【住宅ローン比較】お得な方法をFPが徹底解説~金利や諸費用も比較~」を参考にして下さい。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、住宅ローンの金利の比較について解説しました。「変動金利は金利変動リスクがある」という情報だけでは不安が強くなりますが、具体的に何%上昇するとどのぐらい負担が増えるかシミュレーションすると対応策が見えたりしてきます。

金利変動リスクをそのままの意味でとらえてしまうように、住宅ローンや保険など金融商品の基本的な知識を身に付けていないと情報に対する判断も難しくなります。そのため今回は「考え方」についても紹介しましたが、少しでも個々に合った商品選びができれば幸いです。

執筆者情報

F&J FP事務所

F&J FP事務所 ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザーとして、住宅ローンや保険の相談・アドバイスをしております。これから住宅ローンを利用しようとしている方々に向けて、公正中立な立場で役に立つ情報を発信できればと考えております。

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