住宅ローンの変動金利は怖くない!リスクを抑えてメリットを活かす賢い使い方

変動金利はアリ?ナシ?住宅ローンの変動金利は怖くない!リスクを抑えてメリットを活かす賢い使い方
じぶん銀行
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住宅ローンの変動金利は、ネットの人気ランキングでも不動産会社の提案でも、必ずといっていいほどおすすめの金利タイプに上がりますよね。

しかしその一方で、

「変動金利はいつ金利が上がるかわからないから危険じゃないの?」
「低金利の今こそ固定金利型の住宅ローンを選ぶほうがお得になる?」

という意見も耳にするため、「変動金利はアリなの?ナシなの!?」と悩む人も多いのではないでしょうか。

結論からいえば、変動金利にはたしかにリスクがありますし、基本を知って選ばなければ返済が滞ってしまう危険性もあります。

しかし逆にいうと、リスクを知って適切な対処方法をとることができれば、変動金利は怖いものではないのです。むしろ、現在の低金利を利用して返済額を大きく減らせる可能性だってあります。

当記事では、変動金利のリスクやリスクを抑える方法、おすすめの変動金利型住宅ローンから借り換えのポイントまで、変動金利について詳しくご説明していきます。

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住宅ローンの変動金利の仕組み

住宅ローンには定期的に金利が見直しされる「変動金利型(以下変動金利)」と、当初の一定期間だけ金利が固定の「固定金利選択型」、全期間固定金利の「全期間固定金利型」という3つの金利タイプがあります。

この中でも変動金利はもっとも人気が高い金利タイプなのですが、金利変動の仕組みが複雑なこともあり、苦手意識を持つ人も多くいます。

しかし、変動金利は金利変動のルールや仕組みを知っておけば、リスクに対してある程度備えることができます

変動金利の金利変動ルールで大切なポイントは下記の3つだけです。

変動金利の金利変動ルール

  • 1.変動金利が上がるタイミングは固定金利より後
  • 2.元利均等返済方式の5年ルール
  • 3.元利均等返済方式の125%ルール

それぞれ、簡単に説明していきますね。

1.変動金利が上がるタイミングは固定金利より後

実は、変動金利が上がるタイミングは固定金利よりも後になります。

金利の見直しタイミング

  • 変動金利型…年に2回(政策金利の影響を受ける)
  • 固定金利選択型全期間固定金利型…毎月(国債利回りの影響を受ける)

変動金利は日本の政策金利(マイナス金利政策など)に影響を受け、年に2回金利が見直しされることになっています。一方、固定金利選択型や全期間固定金利型は国債の利回りに影響を受け、毎月金利見直しのタイミングがあります。

このように、「金利の見直しタイミング」は変動金利型とその他の金利型の大きな違いだといえますね

つまりわかりやすくいうと、変動金利が上がるときには固定金利はすでに上がっている状態なので、多くの人が考える「金利が低いときに変動金利を借りて、金利が上がったら固定金利に変えよう」という方法は現実的ではないということですね

変動金利は常に固定金利より遅いタイミングで変動するため、思っているほど簡単にコントロールできるものではないのです。

2.元利均等返済方式の5年ルール

変動金利について調べているとよく出てくるのが「125%ルール」と次に解説する「5年ルール」ですが、これらはいずれも「元利均等返済方式」を提供する金融機関で利用されているルールです。

一部の金融機関や「元金均等返済方式」を選択した場合にはこれらのルールは適用されないため、覚えておいてくださいね。

元利均等返済方式・元利均等返済方式とは

  • 元利均等返済…毎月の返済額が一定になる返済方法で、元金より利息の支払いが優先される。
  • 元金均等返済方式…借り入れ当初に返済額が多くなる返済方式で、元金の支払いを優先するため、返済期間に応じて支払額が減少していく

さて、5年ルールとは、金利が上がっても5年間は返済額が変わらないルールです。

変動金利の5年ルールについての解説

次に紹介する125%ルールと同じで、本来支払うべき利息はチャラになりません。両ルールとも、毎月支払う返済額の負担は抑えられていても、目には見えずにたまっていく未払い利息額があるのが怖いところなのです

もし万が一住宅ローンの返済期間中に返済を終えることができなければ、返済期間終了後に未払い利息の一括返済を求められることもあります。

3.元利均等返済方式の125%ルール

125%ルールとは、「金利が上がっても月々の住宅ローン返済額の上昇幅は前回支払額の125%までに抑えられる」というルールです。

変動金利の125%ルールについての解説

一見すると住宅ローン返済者の負担を抑える配慮に見えますが、本当は見せかけの返済額を利息の支払いで調整しているだけなので、残念ながら本来支払うべき利息はチャラになりません。

つまりわかりやすくいうと、金利上昇によって本来の金利が前回の返済額の130%になる場合、毎月の返済額は125%に抑えられるけど、目には見えない将来の未払利息額5%分はどんどんたまっていくのです

毎月きちんと支払っているのに、水面下では未払い利息がたまって住宅ローン元金が一向に減らず、住宅ローン返済がなかなか進まない、なんて事態にもなりかねないのです。したがって、「125%ルールがあるから安全だ!」と安易に考えるのはやめましょう。

変動金利型は金利変動ルールを把握した上で選択しよう

ご紹介した3つの金利変動ルールは、今のように低金利が続いている状態ならば問題ではありません。ただし、金利上昇局面になると125%ルールと5年ルールは大きなデメリットになります

最近では元利均等返済方式と元金均等返済方式を任意で選べる金融機関が少しずつ増えているため、2つのルールが適用されない「元金均等返済方式」を選択するのもリスクを抑えるひとつの方法です

元金均等返済方式のメリット・デメリット

  • メリット…金利上昇局面のリスクを抑えられ、かつ住宅ローンの総返済額を抑えられる
  • デメリット…借り入れ当初の返済額が大きい

変動金利で住宅ローンを組むときはこれらのリスクなどをふまえて「元利均等返済方式」か「元金均等返済方式」かを慎重に選ぶようにしてくださいね。

主要銀行の変動金利の推移

変動金利の金利変動ルールは、金利上昇局面で大きなリスクになるということがわかりました。実際に過去の金利はどのように変わってきたのでしょうか。主要銀行の変動金利の推移を見てみましょう

<民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)>

民間金融期間の住宅ローン推移のグラフ

参照資料:「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」(住宅金融支援機構)

変動金利の折れ線グラフを見てみると、バブル期の1986年(昭和61年)から1991年(平成3年)までに金利は大きく上昇し、バブル崩壊とともに金利が一気に低下、その後大きな乱高下はなく今に至ることがわかりますね。

そして、現在の変動金利の低金利状態はマイナス金利政策が始まる前からあり、各金融機関の割引競争の賜物でもあるということがよくわかります。

金融機関では依然として割引競争が続いているため、変動金利の低金利状態はまだしばらく続きそうです。ただ、これはあくまで過去の推移なので未来の金利変動は誰にも予測できません。

変動金利は政府の政策金利次第で容易に変わる可能性があるので、万一の事態を想定しながら、十分なリスク対策と返済計画を立てることが大切なのです

変動金利と固定金利、どちらを選択するべきか

「低金利だけど金利変動の不安がある変動金利」と、「金利はやや高いけど金利変動の不安がない固定金利」のメリットとデメリットはまさに表裏一体ともいえます。

どちらが100%良いというものではないので、それぞれの特徴をふまえたうえで適した金利タイプを選びましょう

固定金利が向いている人

金利上昇リスクを気にすることなく、安定した支払いを継続していけるのが固定金利の魅力です。

固定金利が向いている人

  • 借入金額が多めの人
  • 金利タイプを変更したり、繰り上げ返済を活用したりといった計画的な返済が苦手な人
  • とにかくコツコツと時間をかけてきっちり返済していきたい人
  • 金利変動という不安を抱えず、精神的な安定を得たい人

変動金利が向いている人

変動金利のリスクは金利が上昇したときに現れますが、元々の借り入れ金額が少ない場合にはリスク自体が弱まり、低金利というメリットを得やすくなります。

変動金利が向いている人

  • 借り入れ金額が少ない人
  • 返済期間が短い人
  • 繰り上げ返済を利用して、早く返済したい人
  • ある程度資金面に余裕があり、計画的に返済できる人

上記の条件に当てはまるのであれば、変動金利が向いているでしょう。

では実際に変動金利で住宅ローンを組む場合には、どのように金利上昇リスクに備えておけば良いのでしょうか。

次の章では、変動金利のリスクを抑えるポイントを解説します。

変動金利のリスクを抑えるポイント

変動金利のリスクとは金利が変動することですが、記事内で触れた3つの金利変動ルールを理解しておけば、金利変動はそれほど怖いものではありません。

大切なのは金利変動の予測を立てることではなく、「ルールを理解してリスクを最小限に抑える対策を適切にとっておくこと」なのです

リスクを抑えるポイントについて、わかりやすく説明していきますね。

こまめに繰り上げ返済をして、早めに完済する 

まとまった資金ができたら、こまめに繰り上げ返済をしてリスクを抑えましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」という2種類がありますが、変動金利のリスクを抑えたい方は「期間短縮型」で返済期間を短くするのがおすすめです

「期間短縮型」と「返済額軽減型」とは

  • 期間短縮型…毎月の返済額はそのままで、返済期間を短くする
  • 返済額軽減型…返済期間はそのままで、毎月の返済額を減らす

ただし、金融機関によって繰り上げ返済時に発生する手数料の有無や金額が異なるため、少額でも繰り上げ返済しやすい金融機関を選ぶことも大切なポイントだといえますね。

関連記事住宅ローンの繰り上げ返済はタイミングが肝心!賢く活用する5つのコツ

金利上昇に備えて、貯蓄をする 

金利上昇がいつ起こるかは誰にもわかりません。

もしもの金利上昇に備えて、銀行預金に投資なども組み合わせ、十分に貯蓄をして資産形成の基盤を作っておきましょう。そうすれば、金利変動時に慌てず対処することができますよ。

金利の上昇にあわせて、繰り上げ返済をする

繰り上げ返済で手持ちの資金がなくなることに不安がある場合や、住宅ローンによる減税効果を得るためにローン残高をあまり減らしたくない場合もあるでしょう。

そんなときは、住宅ローン返済と並行してしっかりと貯蓄をしておき、金利上昇のタイミングを見計らって繰り上げ返済するのもひとつの方法です

うまくタイミングを見計らえば、ぎりぎりまで低金利のメリットを獲得することができますよ。

借り入れ金額は少なくする

借り入れ金額を多くするほど金利上昇時のリスクが高まるため、変動金利を選ぶときはできるだけ余裕を持った返済額にすることが大切です

自分が借りられる上限いっぱいまで借りるのではなく、多少の金利上昇があっても余裕で返せる範囲までの金額を借りるようにしましょう。

「元金均等返済方式」を選択する

125%ルールや5年ルールのリスクに備えるには、元金均等返済方式を選択することも1つの手段です。

元金均等返済方式は住宅ローン元金の支払いが優先されるため、借り入れ当初こそ月々の支払負担が大きくなります。ですが元金の減りが早いため、最終的には総返済額が少なくなります。

元利均等返済方式と元金均等返済方式の総返済額がどう変わるのかを比較してみます。

返済方式による住宅ローン総返済額の比較

前提条件

  • 借り入れ金額:2500万円
  • 金利:年0.6%
  • 返済期間:25年間
  • ボーナス払い:なし

【元利均等返済方式を選択した場合の総返済額】

2692万7938円

【元金均等返済方式を選択した場合の総返済額】

2688万1150 円

【総返済額の差額】

4万6788円

元利均等返済方式と元金均等返済方式では、25年間で4万6788円の差が出ることがわかりました

上記の計算例は比較のために金利変動がない前提で計算していますが、金利上昇時には差額はもっと開くことになるでしょう。

金利変動によるリスクを抑えるため、総返済額が少なくなる元金均等返済方式も検討するようにしてくださいね

変動金利のおすすめ住宅ローン

住宅ローンを変動金利で組む場合に気になるのはやっぱり「金利の低さ」ですよね。

ここでは金利の低さはもちろんのこと、金利面以外にさまざまな魅力がある変動金利型の住宅ローンをご紹介します。

それぞれおすすめポイントや注意点などが異なるので、自分のスタイルに合ったものを選択するようにしてくださいね。

※新規の住宅購入(中古物件含む)を目的とした借り入れを前提としています

三井住友信託銀行 <住宅ローン リレープランフレックス>

変動金利:年0.475%

2019年7月適用金利

 
※融資手数料型

<おすすめポイント>

信託銀行の大手である三井住友信託銀行の住宅ローン「リレープランフレックス」は、ネット銀行並みの低金利ながら全国の支店で対面相談できる点が魅力で、住宅ローン手続きに不安がある人におすすめです

証券口座など指定口座の開設でさらに0.03%金利を引き下げできる「家計応援プラン」や、出産後1年間は0.1%金利引き下げがある「子育てサポートサービス」などうれしいサービスが充実しているうえ、インターネットからであれば一部繰り上げ返済手数料が無料になります。

これらは住宅ローンを利用している方にとって嬉しいメリットですし、安心して選択しやすい住宅ローンだといえますね。

<注意点>

団信の加入が必要(費用は銀行負担)で、健康事情等により加入できない場合は連帯保証人が必要です。

関連記事三井住友信託銀行の住宅ローンについて徹底解説!~信頼度の高い信託銀行~

ソニー銀行<変動セレクト住宅ローン>

変動金利:年0.457%

2019年7月適用金利、変動セレクト、新規購入で自己資金10%以上


※自己資金1割が必要

<おすすめポイント>

ソニー銀行の「変動セレクト住宅ローン」はネット完結型のため、金利の低さと各種手数料の安さが魅力です。

繰り上げ返済はインターネットから少額ずつ取り扱い可能になっており、一部繰り上げでも一括繰り上げでも手数料は無料です。したがって、住宅ローンにかかるトータルコストをとことん安くしたい人におすすめですね

また、金利上乗せなしで付帯できる「がん団信50」は、がんと診断された時に住宅ローン残高の50%が保障される内容になっています。通常の団信(死亡+高度障害)に加えてがんの保障も無料で付くのはうれしいポイントだといえますね。

<注意点>

団信の加入が必要(費用は銀行負担)なので健康面に不安があると借り入れが難しくなるうえ、基本的にインターネットと書面でのやり取りになるため審査は厳しくなることが想定されます。

また、書類の準備や記入でわからないことがあったときに気軽に対面で相談できないため、手続き面で手間がかかる可能性もあります。

関連記事ソニー銀行の住宅ローンを徹底解説!諸費用が安く、シンプルで分かりやすい住宅ローン

りそな銀行 「りそな住宅ローン(変動金利)」

変動金利:年0.47%

2019年7月適用金利

融資手数料型の金利


※全期間型・融資手数料型

<おすすめポイント>

りそな銀行の住宅ローンは関東、関西などの主要都市であれば対面相談できるうえ、インターネットからの一部繰り上げ手数料が無料です。

また、借り入れ金利に0.3%上乗せすれば、病気やケガ、介護のリスクも備えられる魅力的な団信、「団信革命」を付けられるのも大きな魅力で、「住宅ローンとリスク対策を一緒にしてしまいたい」という方にぴったりの住宅ローンです

<注意点>

店舗数が多い三井住友信託銀行と比べてローン相談できる店舗が少なく、関東や関西、九州の一部にしかありません。
また、団信の加入が必要(費用は銀行負担)なので健康面に不安があると借り入れが難しくなります。

関連記事おすすめ住宅ローンの金利比較!選び方からシミュレーション方法まで徹底解説

変動金利に借り換える場合のメリット・デメリット

過去に借りた住宅ローンと比べると、現在の変動金利型の低金利さはとても魅力的に感じますよね。

一般的に借り換えを成功させるには以下の3つの条件を満たすことが必要ですので、まずは現在借入している住宅ローンの条件を確認してみましょう。

借り換え成功のための3つのポイント

  • ①住宅ローン残高が1000万円以上あること
  • ②住宅ローン返済期間が残り10年以上あること
  • ③現在のローン金利と借り換え後の金利差が1%以上あること

上記の条件を満たしていることを前提に、変動金利に借り換える際のメリットとデメリットをお伝えします。

変動金利に借り換える場合のメリット

現在契約している住宅ローン金利タイプが変動金利であれ、固定金利であれ、今の変動金利に借り換えるメリットはなんといっても「金利の低さ」です。

金利は低ければ低いほど利息を軽減できるため、借り換え後の金利差が大きい人ほど住宅ローンの支払総額を大きく減らすことができます

変動金利に借り換える場合のデメリット

今の金利はすでに底値状態といわれています。今が底値ということは今後、金利は下がるよりも上がる可能性の方が大きいため、いつまた金利が上昇するかわからないという不安定さを常に抱えることになります

変動金利は政策金利の影響に加えて、各金融機関の競争によるところもあるので、今後の金利がどうなるかはわかりません。

変動金利に借り換えする場合は不安定要素が大きいということを念頭に、借り換え後の返済計画をしっかりと立て、余裕を持って実行をすることが大切です。

関連記事住宅ローンの借り換えで返済負担を軽減しよう!得する条件・タイミングを解説

まとめ

変動金利のメリットは低金利による返済額軽減効果で、デメリットは金利変動リスクといえます。

デメリットである金利変動についてはルールや仕組みを理解してリスク対策をしておけば、何も怖いものはありません。リスクを抑えておけば、低金利というメリットをとことん活かす賢い使い方だってできるのです。

もちろん、全期間固定金利型に比べると変動金利型のほうがリスクを抱えることになりますが、その分メリットを得られる可能性も高くなります。

ご紹介したリスク対策やおすすめの住宅ローン情報を元に、変動金利を賢く使って住宅ローンを組みましょう。

執筆者情報

京都FP事務所

京都FP事務所 ファイナンシャル・プランナー

当サイトの執筆を担当している「京都FP事務所」と申します。専門用語ばかりにならないよう、「わかりやすく行動しやすい」執筆を心がけています。ぜひ参考にしてみてください。

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