• 2017.11.30
  • 2019.11.06

フラット35Sはフラット35とは何が違う?「S」を分かりやすく解説!

住宅ローンフラット35S
じぶん銀行

全期間固定金利型の代表的な商品と言えばフラット35です。長期間に渡り固定金利で借り入れできる数少ない商品ですが、フラット35に「S」が付いたフラット35Sという商品もあります。

いずれも住宅金融支援機構が販売している住宅ローンの商品ですが、フラット35と何が違うのでしょうか。今回は、フラット35とフラット35Sの違いを中心に解説していきます。

執筆者情報

F&J FP事務所

F&J FP事務所 ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザーとして、住宅ローンや保険の相談・アドバイスをしております。これから住宅ローンを利用しようとしている方々に向けて、公正中立な立場で役に立つ情報を発信できればと考えております。


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フラット35Sとは

フラット35Sは住宅金融支援機構が扱う住宅ローンの1つで、特定の条件を満たしている住宅を購入する場合に、フラット35の金利から一定期間の金利優遇を受けられる制度です

通常のフラット35は、銀行の全期間固定ローンと比較して、低い金利が設定されています。
フラット35Sでは、そこからさらに一定期間の金利優遇があるため、非常に低い金利で住宅ローンを借り入れることができるという事になります。

ここで気になるのは、「どれくらい金利を引き下げられるのか」という事かと思います。

次の章では、金利の引き下げ幅と、対象となる期間について解説していきます。

そもそもフラット35が何かについて詳しく知りたい際は「フラット35をどこよりも分かりやすく解説!住宅ローンで失敗しないための知識」で解説していますので、こちらも参考にしてみて下さい。

フラット35とフラット35Sの違いは、当初の金利引き下げ!

フラット35とフラット35Sのもっとも大きな違いは、フラット35Sでは金利の引き下げを受けられることにあります。

フラット35Sでは借入当初の金利が、年0.25%引き下げられるため、非常に低い金利で借入が可能です

また、引き下げが適用される期間は、住宅の基準によって下記の2プランに分かれます。

  • Aプラン … 当初10年間の金利を引き下げられる
  • Bプラン … 当初5年間の金利を引き下げられる

Aプランは金利の引き下げ期間が長くなるため、住宅に対する基準も厳しくなります。

それぞれの金利の詳細については、下記の通りです。

▼ 新機構団信付きフラット35 金利

  15~20年 21~35年
フラット35(融資率9割以下) 1.120%

2019年11月適用金利

新機構団信付き、融資比率9割以下

1.170%

2019年11月適用金利

新機構団信付き、融資比率9割以下

フラット35(融資率9割超) 1.380%

2019年11月適用金利

新機構団信付き、融資比率9割超

1.430%

2019年11月適用金利

新機構団信付き、融資比率9割超

※金利は最低金利
※新機構団信付きは、2017年10月から販売された金利に機構団信が付いた住宅ローン。団信は団体信用生命保険のことで、万一のときに住宅ローンの支払いが免除される保険。※融資率は、物件価格に占める住宅ローンの割合

▼ 新機構団信付きフラット35S/A 金利(2019年11月現在)

  15~20年 21~35年
フラット35S(融資率9割以下) 0.870%(当初10年間)
1.120%(11年目以降)
0.920%(当初10年間)
1.170%(11年目以降)
フラット35S(融資率9割超) 1.130%(当初10年間)
1.380%(11年目以降)
1.180%(当初10年間)
1.430%(11年目以降)

※金利は最低金利

※新機構団信付きは、2017年10月から販売された金利に機構団信が付いた住宅ローン。団信は団体信用生命保険のことで、万一のときに住宅ローンの支払いが免除される保険。※融資率は、物件価格に占める住宅ローンの割合

▼ 新機構団信付きフラット35S/B 金利(2019年11月現在)

  15~20年 21~35年
フラット35(融資率9割以下) 0.870%(当初5年間)
1.120%(6年目以降)
0.920%(当初5年間)
1.170%(6年目以降)
フラット35(融資率9割超) 1.130%(当初5年間)
1.380%(6年目以降)
1.180%(当初5年間)
1.430%(6年目以降)

※金利は最低金利

※新機構団信付きは、2017年10月から販売された金利に機構団信が付いた住宅ローン。
団信は団体信用生命保険のことで、万一のときに住宅ローンの支払いが免除される保険。※融資率は、物件価格に占める住宅ローンの割合

出典:住宅金融支援機構

以上が、フラット35とフラット35Sの金利の違いとなります。

では、フラット35Sが適用されるかどうかの条件はどうなっているのでしょうか? 次の章では、フラット35Sの条件について、解説します。

フラット35Sを利用できる条件・基準

フラット35Sでは金利の優遇を受けられますが、フラット35Sが適用されるにはフラット35よりも厳しい条件を満たしている必要があります
また、フラット35SのAタイプとBタイプでも条件が違っているため、自身が購入する住宅が条件を満たしているのかを確認してみて下さい。

難しいことは良いから、フラット35Sの条件を満たしているかどうかだけ知りたいんだけど……」という場合は、住宅を販売している不動産会社に確認する方が早いでしょう。

フラット35SのAタイプ・Bタイプの条件の違いは次の表の通りです。
それぞれ、条件項目のいずれか1つ以上を満たしている住宅である必要があります

<新築住宅・中古住宅共通の基準>

条件項目 Aプラン
(10年引き下げ)
Bプラン
(5年引き下げ)
認定低炭素住宅 認定されている
一次エネルギー消費量等級 等級5 等級4以上
耐震等級 等級3 等級2以上
免震建築物 認定されている
高齢者等配慮対策等級 等級4以上 等級3以上
長期優良住宅 認定されている
劣化対策等級3かつ、維持管理対策等級2以上 両方の等級条件を満たしている

上記は新築住宅と中古住宅で共通している場合の条件ですが、中古住宅の場合は、上記以外の条件でもフラット35SのBプランが利用可能です

新築住宅・中古住宅共通の基準と同様に、条件項目のいずれか1つ以上を満たしている住宅である必要があります。

<Bプラン 中古タイプの基準>

条件項目 Bプラン 中古タイプ
(5年引き下げ)
省エネルギー性(開口部断熱) 二重サッシまたは複層ガラスを使用した住宅
省エネルギー性(外壁等断熱) 建設住宅性能評価書の交付を受けた住宅(省エネルギー対策等級2以上または断熱等性能等級2※1以上)または中古マンションらくらくフラット35のうち、【フラット35】S(省エネルギー性(外壁等断熱)に適合するもの)として登録した住宅※2※3
バリアフリー性(手すり設置) 浴室および階段に手すりを設置した住宅
バリアフリー性(段差解消) 屋内の段差を解消した住宅

参考:【フラット35】Sの対象となる住宅

マンションの場合はWEB上で検索も可能

購入を検討しているマンションがフラット35やフラット35Sを利用できるかどうかは、フラット35の公式サイトから検索が可能です。

市区町村や、フラット35SのAプラン・Bプランなどの条件での絞り込みも可能なため、マンションの購入を検討している場合はこちらも利用してみましょう。

フラット35 子育て支援型と地域活性化型

ここでフラット35をさらにおトクに活用する、子育て支援型地域活性化型について解説していきます。

これらは地方公共団体が住宅金融支援機構と協定を締結し、連携していなければなりません
要件を満たせば、年0.25%(当初5年間)金利が下がる制度となります。

子育て支援型の特徴

子育て支援型は、次のいずれかの場合に該当しますが、詳細は地方公共団体が地域の事情を踏まえて個別に決定しています。

  • 若年子育て世帯が住宅を取得する場合
  • 若年子育て世帯と親世帯が同居または近居するために住宅を取得する場合

子育て支援型の詳細や地方公共団体が実施しているかどうかは、次のリンク先からご確認いただけます。

出典:住宅金融支援機構 子育て支援型・地域活性化型

参考:子育て支援型・地域活性化型を連携している地方公共団体

地域活性化型の特徴

地域活性化型も、次のいずれかの場合に活用することができますが、地方公共団体により要件が異なります。

  • UIJターンを契機として、住宅を取得する場合
  • 居住誘導区域外から居住誘導区域内に移住する際に住宅を取得する場合

※UIJターンとは、Uターン(出身地に戻る形態)、Iターン(出身地以外の地方へ移住する形態)、Jターン(出身地の近くの地方都市に移住する形態)の総称。
※居住誘導区域とは、地方公共団体が居住を誘導すべき区域のこと

地域活性化型の詳細や地方公共団体が実施しているかどうかは、次のリンク先からご確認いただけます。

出典:住宅金融支援機構 子育て支援型・地域活性化型

参考:子育て支援型・地域活性化型を連携している地方公共団体

フラット35Sと併用してさらに金利を下げる

子育て支援型や地域活性化型はフラット35Sとの併用も可能です。フラット35SはAタイプとBタイプがありますが、併用した場合は次の通りになります。

子育て支援型・地域活性化型とフラット35Sを併用した場合の金利引き下げ幅

※( )内は通常のフラット35の金利を1.310%とした場合の適用金利
(例) 1.310%-0.50%(金利引き下げ幅)=0.810%(適用金利)

当初5年間 次の5年間 11年目以降
フラット35S(Aタイプ)との併用 -0.50%
(0.810%)
-0.25%
(1.060%)
引き下げ幅なし
(1.310%)
フラット35S(Bタイプ)との併用 -0.50%
(0.810%)
引き下げ幅なし
(1.310%)
引き下げ幅なし
(1.310%)

制度を併用すれば、期間が限定されているものの、変動金利並みに住宅資金を借りることができます。変動金利はそもそもずっと低金利で維持し続けるとは限りませんので、全期間通してリスクを軽減できるだけでなく金利も低くなる可能性があります

該当する可能性がある人は、地方公共団体ごとに異なる要件を確認してみましょう。

関連記事住宅ローンの変動金利は怖くない!リスクを抑えてメリットを活かす賢い使い方

フラット35Sのシミュレーションをする

これまで解説してきましたように、フラット35Sは当初の5年間や10年間とそれ以降との金利が異なる段階金利を採用しています。そのためシミュレーションツールも段階金利に対応しているものを使用しなければなりません。

住宅金融支援機構のシミュレーションツールは段階金利に対応していますので、実際にシミュレーションしてみましょう。

出典:住宅金融支援機構 シミュレーションツール

フラット35・フラット35S(A・B)を比較してみる

借入金額3,000万円、返済期間30年、自己資金なし(融資率9割超)とし、商品によってどの程度返済額が異なるか確認していきます。

▼ 総返済額と毎月の返済額

総返済額 毎月の返済額
当初5年間 6年目~ 11年目~
フラット35 3,692万円 10.3万円 10.3万円 10.3万円
フラット35S/A 3,622万円 9.9万円 9.9万円 10.2万円
フラット35S/B 3,654万円 9.9万円 10.2万円 10.2万円
子育て支援型併用
フラット35S/A
3,546万円 9.3万円 9.8万円 10.1万円
子育て支援型併用
フラット35S/B
3,616万円 9.6万円 10.2万円 10.2万円

※2019年11月の最低金利で試算
※子育て支援型は地域活性化型でも可

通常のフラット35と、子育て支援型を併用したフラット35S(Aタイプ)の総返済額を比較すると、約140万円の差があります。

住宅の性能を向上させる分、必要資金が増加するかもしれませんが、普通のフラット35より金利が低くなるためある程度の負担を軽減させることができます。

予算や返済計画をもとに、住宅性能の向上にかける費用と「S」による金利優遇を比べながら、どの商品を利用するか決めていきましょう。

フラット35の特徴や金利について知りたい際は「住宅ローン「フラット35」の特徴や金利を解説!選ぶ時の3つのポイント」を参考にして下さい。

まとめ

今回は、フラット35Sを中心にフラット35との違いについて解説してきました。上手く活用できれば、変動金利並みの金利水準で、全期間固定金利型の金利が変動しないというメリットを得ることができます。

住宅の技術基準は不動産会社や建築会社と相談しながら決めていくことになると思いますので、これから住宅ローンを探そうとしている人は色々な商品があることだけでも覚えておきましょう。

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