• 2020.08.20

あなたの住宅ローン借入可能額は?3ステップで簡単に借りられる金額を計算できる

執筆者: 白坂大介 (ジョインコントラスト株式会社 代表取締役)
あなたの住宅ローン借入可能額は?3ステップで簡単に借りられる金額を計算できる

住宅ローンを借りる際、「いくら借り入れできるのか」は気になるポイントのひとつですよね。

住宅ローンの借入可能額は、簡単な計算で算出することが可能です。

マイホームの購入を予定しているときは、まず自身で借入可能額を試算してみましょう。

下記は、年収に対する借入可能額の早見表です。

借入可能額を計算する前に、自身の年収ではいくら借りられるのか目安を知りたい人はチェックしてください。

年収 年間返済額 借入可能額
300万円 90万円 19,485,581円
400万円 120万円 25,980,774円
500万円 150万円 32,475,968円
600万円 180万円 38,971,161円
700万円 210万円 45,466,355円
800万円 240万円 51,961,548円
900万円 270万円 58,456,742円
1,000万円 300万円 64,951,936円

※借入条件:返済負担率30%、他のローンなし、返済期間35年、審査金利3%、元利均等返済

上記の早見表を確認して「自身の年収では借入可能額が物件購入価格に届かない」という人もいるでしょう。

借入可能額が少ない場合は、ほかの借り入れを返済したり頭金を用意したりすることで、問題を解決できる可能性があります。

そこで今回は、借入可能額の計算方法から借入可能額が少ない場合の対処法まで紹介します。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

白坂大介

ジョインコントラスト株式会社 代表取締役

保有資格・検定

2級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、証券外務員1種

お客様と一生涯のお付き合いができる仕事に憧れ、大学卒業と同時にハウスメーカーに就職。 2008年にファイナンシャルプランナーの資格を取得。 2013年にはジョインコントラスト株式会社を設立し、webサイト「家計教師.com」を運営。 主にマイホーム購入や住宅ローン、生命保険、資産運用など、一般家庭向けのコンサルティングや講演会を行なっている。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

住宅ローン借入可能額の計算方法を紹介

住宅ローンの借入可能額は、以下の3ステップで算出できます。

借入可能額の計算方法

借入可能額を試算するには難しい計算が必要となるイメージがあるかもしれませんが、計算が苦手な人でも簡単に借入可能額を算出できます

住宅ローンを借りるときは、必ず自身が希望する借入額で融資を受けられるとは限りません。

事前審査で借入額が希望額に満たなかったため、予算を見直してもう一度物件を探すことになった

上記のようなケースによる物件探しの二度手間を防ぐために、住宅ローンの借入可能額を自身タイトルは付け外しが可能ですで試算して、いくら借りられるのかあらかじめ把握しておきましょう

STEP1.返済負担率を把握する

返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合のことです。

金融機関の審査で重要視される項目のひとつであり、金融機関ごとに返済負担率の審査基準が設けられています。

金融機関における返済負担率の審査基準は30%~35%が一般的です。

なお、フラット35が定める返済負担率の審査基準は下記の通りです。

年収 400万円未満 400万円以上
返済負担率  30%以下 35%以上

たとえば、年収350万円の人がフラット35を利用する場合、返済負担率30%以下であれば借り入れることができます。

年収350万円×返済負担率30%=年間の返済額105万円となり、毎月の返済額に換算すると月々8万7,500円が上限となります。

このように、金融機関が審査基準で設けている返済負担率によって、借入可能額の上限は変わってきます

STEP2.年間返済額の上限を調べる

返済負担率の概要を理解した次は、年間返済額の上限を自身で調べてみましょう。

年間返済額の上限は、下記の計算式で求めることができます。

年間返済額の上限の計算式

年間返済額の上限=年収×返済負担率-他のローンの年間返済額

下記の表は、年間返済額の上限の計算例です。

年収が多いほど年間返済額の上限も増加することがわかります。

年収 返済負担率 他のローン 年間返済額の上限
350万円 30% なし 350×0.3=105万円
400万円 35% 30万円 400×0.35-30=110万円
400万円 35% なし 400×0.35=140万円
600万円 35% なし 600×0.35=210万円

年間返済額の上限を計算する際は、住宅ローン以外に借り入れている金額を差し引きます。

また、返済負担率は任意の数字を使用して問題ありません

一般的な金融機関における返済負担率の審査基準は30%~35%ですが、ゆとりを持って返済したい人は返済負担率を10~20%に設定するとよいでしょう

STEP3.表と照らし合わせて住宅ローンの借入可能額を算出する

STEP2で算出した年間返済額の上限を使い、住宅ローンの借入可能額を試算します。

借入可能額の計算式は、下記の通りです。

借入可能額の計算式

借入可能額=年間返済額の上限÷12か月÷100万円あたりの毎月返済額(表1)×100万円

上記の計算式における100万円あたりの毎月返済額は、下記の表1を参考にしてください。

表1を活用することで、借入可能額を算出できます。

年数は、(1)79-現在の年齢(2)35年のどちらか短いほうを選びます。

表1. 100万円あたりの毎月返済額
年数 金額
35年 3,849円
34年 3,913円
33年 3,981円
32年 4,054円
31年 4,132円
30年 4,216円
29年 4,306円
28年 4,403円
27年 4,507円
26年 4,620円
25年 4,742円

※審査金利3%、100万円を35年返済する場合の毎月返済額

なお、審査金利は住宅ローンの審査時に使用される金利のことです。

多くの金融機関では審査金利が3~4%であることから、上記の表1では審査金利を3%に設定した場合で試算しています。

中には実際の適用金利を審査金利とする金融機関もあります。

ここまで紹介したように、住宅ローンの借入可能額は計算式に数字を当てはめるだけで簡単に算出できます

現在の状況と照らし合わせ、さまざまな返済負担率で借入可能額を試算することで、今後住宅ローンを返済していくイメージを掴めるでしょう

住宅ローン借入可能額の早見表

下記は、年数35年で試算した借入可能額の早見表です。

手っ取り早く借入可能額を知りたい人は、参考にしてください。

年収 返済負担率 年間上限額 100万円あたりの
毎月返済額
借入可能額
350万円 30% 105万円 3,849円 22,733,177円
400万円
(30万円のローン返済あり)
35% 110万円 3,849円 23,815,710円
400万円 35% 140万円 3,849円 30,310,903円
600万円 35% 210万円 3,849円 45,466,355円

【注意点】借入可能額上限まで借りるのは避けよう

借入可能額を考えるときは、「金融機関から借りられる金額」と「生活にゆとりを持って返済できる金額」は異なることに注意してください。

「年収○○万円なら借入可能額は○○万円」と試算することはできますが、収入の使い道や今後の支出は人によって異なります。

教育費ひとつとっても、子どもの数や進学パターンによって必要となる費用は変わります。

また、20年30年と住宅ローンを返済する中で、現在の年収が増額することもあれば、転職などで収入が減ることもあるでしょう。

そのため、試算した借入可能額の上限が自身にとって無理なく返せる金額であるとは限りません

返済負担率35%でも審査に申し込めるからといって、上限となる借入可能額で住宅ローンを借りると、毎月の返済が家計に大きな負担となる可能性があります。

ただし、住宅ローンの返済においては世帯ごとに状況が異なるため、一律に年収の何%までなら"問題なく返せる"というような明確な指標はありません。

その上で、あえて理想的な借入可能額となるひとつの目安を挙げるならば、年間の返済額が手取り年収の20%以内となる金額です。

住宅ローンの返済中もゆとりのある生活を送りたい人は、年間の返済額が手取り年収の20%以内となっているかどうかを、借入可能額を考える際の目安にしてください。

住宅ローンの借入可能額が少ない場合の対処法

住宅ローンの借入可能額を試算した結果、希望よりも借入可能額が少ないという人もいるでしょう。

購入希望物件の資金計画が成り立たない場合、物件の予算を下げる必要性が出てきます。

しかし、検討している物件が欲しくて、予算を下げたくないという人は、下記の3つの対処法を試してみてください

住宅ローンの借入可能額が少ない場合の対処法

  1. 他のローンを返済する
  2. 収入合算で借り入れを行う
  3. 頭金を多く用意する

いずれかの対処法によって借入可能額を増やす、あるいは少ない借入額でも希望する物件を購入できる可能性があります。

ここからは、住宅ローンの借入可能額が少ない場合の3つの対処法について詳しく解説します。

他のローンを返済する

住宅ローン以外に借り入れがある場合は、他の借り入れを完済することで、住宅ローンの借入可能額を増やすことが可能です。

金融機関が住宅ローンの審査で返済負担率を試算する際、マイカーローンやカードローンなどの借り入れも合算します。

そのため、他に借り入れがあると、借入可能額は少なくなります

以下は、年収400万円で借り入れがある場合と、借り入れがない場合の借入可能額の違いを示した表です。

他の借り入れがない場合  毎月30万円の
ローン返済がある場合
年間返済額の上限 140万円 110万円
借入可能額 約3,031万円 約2,381万円

※審査金利3%・返済負担率35%・年数35年

また、ローンだけでなくクレジットカードのキャッシング枠も借入可能額の増減に影響します。

個人信用情報にローンの完済・クレジットカードの解約などの情報が登録されるまで1~2か月の時間がかかるため、住宅ローン審査に申し込む3~4か月前には他のローンを完済し、使っていないクレジットカードを解約しておきましょう

収入合算で借り入れを行う

夫婦共働きであれば、収入合算で借り入れることで、借入可能額を増やすことができます。

収入合算とは、住宅ローン契約者本人の収入に、第三者の収入を加えることを指します。

収入合算ができるのは、安定した収入が見込める妻や親、子などです。

  1. 合算者の収入の全額
  2. 合算者の収入の2分の1の額
  3. 合算者の収入のうち本人の収入の2分の1までの額

など、金融機関によって合算できる収入の上限額は異なります。

以下は、夫の年収500万円で妻の年収300万円とした場合の借入可能額の違いを示した表です。

  夫の収入のみ (1)妻の収入の全額 (2)妻の収入の2分の1 (3)夫の収入の2分の1
収入合算の合計 500万円 800万円 650万円 750万円
年間返済額の上限 175万円 280万円 227.5万円 262.5万円
借入可能額 約3,788万円 約6,062万円 約4,925万円 約5,683万円

※審査金利3%・返済負担率35%・年数35年・他の借り入れなし

上記の表から合算する金額にかかわらず、夫の収入だけで試算するよりも、妻の収入も合算するほうが借入可能額が増えることがわかります。

ただし、妻の収入を合算しようと考えている場合、金融機関によっては妻がパートやアルバイトだと収入合算できないこともあります。

また、返済中に妻が育休・産休を取得して収入が減れば、当初の計画通りに返済できなくなる可能性があるので、返済計画には注意してください

収入合算で住宅ローンを借りたい人は、まず借入先候補の金融機関における収入合算の条件を確認し、今後のライフプランも踏まえてよく検討しましょう。

頭金を多く用意する

  • すでに他の借り入れを完済した、あるいは特に借り入れていない
  • 収入合算できる相手がいない

など、これらの対策が不可能な場合は、頭金を多めに準備して、少ない借入可能額でも資金計画を成り立たせる必要があります

たとえば、3,000万円の物件を購入するにあたり、600万円の頭金を用意すれば、住宅ローンの借入額は2,400万円となります。

また、頭金を多く用意することには、借入額を少なくすることで、毎月の返済額も抑えられるというメリットもあります。

とはいえ、今手元にある預貯金をすべて頭金に充ててしまうことは得策ではありません

少なくとも半年分の生活費や教育費、将来に必要な貯蓄など、ある程度の予備資金を手元に残した上で頭金として利用するようにしましょう。

一般的に頭金の目安は、最低でも物件の購入価格の1~2割が必要と言われています。

マイホーム購入のために頭金をコツコツと貯めておくことをおすすめします。

まとめ

住宅ローンの借入可能額は、以下の3ステップで簡単に試算することができます。

住宅ローン審査の流れ

STEP1.返済負担率を把握する
返済負担率は、年収に対する年間返済額の割合のこと。
返済負担率によって、借入可能額の上限は変わる。

STEP2.年間返済額の上限を調べる
年収×返済負担率-他のローンの年間返済額
上記の計算式を使用して、年間返済額の上限を算出する。

STEP3.表と照らし合わせて住宅ローンの借入可能額を算出する
年間返済額の上限÷12か月÷100万円あたりの毎月返済額(表1)×100万円
上記の計算式や表を使用して、借入可能額を算出する。

自身の年収でどれくらい借り入れできるのか気になる人は、上記の流れに沿って借入可能額を算出してみましょう。

借入可能額を試算した結果、思っていたよりも借入可能額が少なく、資金計画が成り立たないケースもあります。

借入額を増やしたい場合は他の借り入れを完済したり、収入合算で借り入れしたりすれば、借入可能額の増額が期待できます。

それでも借入可能額を増やすことが難しい人は頭金を多めに用意できるようにして、少ない借入額でも資金計画が成り立つようにしましょう。

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