• 2020.01.23

住宅ローンは年収の何倍で借りるのが正解?あなたに合った借入額を算出

住宅ローン年収の何倍
じぶん銀行

住宅ローンの借入額の設定に迷っている場合、「年収の何倍かを目安にする」「年収と返済額の割合から考える」など、年収を基準にする人は多くいます。

しかし「年収の何倍」で住宅ローンの借入額を決めることは適切ではありません

年収を基準に住宅ローンの借入額を考えたいときは、返済負担率を基準にするとよいでしょう

返済負担率を一定以下に抑えることで、家計に無理のない住宅ローン借入額を設定できる可能性が高くなります。

今回は「年収の何倍」で住宅ローンの借入額を算出すべきではない理由から、返済負担率による借り入れ金額の算出方法、返済負担率を下げるための方法までを紹介します。

この記事制作に関わる専門家

白坂大介

ジョインコントラスト株式会社 代表取締役

執筆

当サイトの執筆監修を担当しているファイナンシャルプランナーの白坂と申します。マイホームを購入する方にとって、住宅ローンは長く付き合っていくものです。しかし専門用語も多く「よく分からない」とご相談に来られる方は年々増えています。当サイトでは記事を読まれた方が自分にあった住宅ローン探しの参考となるよう「分かりやすい記事」を心掛けています。

ナビナビ住宅ローン編集部

編集

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

住宅ローンは年収ではなく自身の支出で判断する

冒頭でも説明したように、住宅ローンの借入額を年収から逆算する方法として「年収の何倍」という考え方は通説です。

これまで「住宅ローンの借入額は年収の5倍を目安にすればよい」と言われていましたが、最近では「年収の6倍~7倍で考えるとよい」とする説もあります。

そうした説から「年収の何倍」で住宅ローンの借入額を考える場合、年収400万円なら2,000万円~2,800万円が借入額の目安となる計算です。

しかし「年収の何倍」で住宅ローンの借入額を決めることは、正しい決め方ではありません

■「年収の何倍」が参考にならない理由

(1)年収以外の要因が人それぞれ
同じ年収の人であっても、年齢や家族の人数、生活水準など、人によって年収以外の条件はさまざまです。
たとえば同じ年収でも、30歳の人と40歳の人では、働いて収入を得られる期間の差が10年もあります。
また、子供の居ない人と居る人とでは、今後発生する教育費にも大きな差があります。
このように家族ごとに今後の支出やライフプランは異なります。
(2)年収の変動が考えられていない
住宅ローンを借りる人の多くは、借入期間が25年~35年の長期となります。
そのため、仮に住宅ローン契約時の年収が400万円だったとしても、20年後も年収400万円のままとは限りません。
勤続年数とともに年収が増えることもあれば、転職などにより年収が下がってしまう可能性も少なからずあります。
(3)頭金や金利の影響が含まれていない
住宅ローンの借入額を考える際は、頭金の有無や適用金利などによって毎月の返済額が変わることにも注意する必要があります。
しかし「年収の何倍」という考え方には、頭金や金利による影響が含まれていません。
そのため「年収の何倍」だけで住宅ローンの借入額を決めてしまうのは、少々アバウトな考え方と言えます。

では、住宅ローンの借入額を「年収の何倍」で考えるのが最適でないとすれば、いったい何を基準にして住宅ローンの借入額を決めればよいのでしょうか。

家計において住宅ローンの返済は支出の一部です。基本的な生活費や食費、教育費といった他の支出とのバランスも考えなければ、住宅ローンの返済が家計を圧迫する恐れがあります。

そのため、毎月発生する支出を踏まえてローン返済に充てられる金額を算出し、自身にとって適切な住宅ローンの借入額を考えるようにしてください

借入の上限とされる年収×35%は返済できる金額という意味ではない

基本的に住宅ローンの審査をするときには、年間の返済額が年収の35%以下となる範囲内の借入金でなければ、住宅ローンを借りることができません。

このことから「返済額が年収の35%以内だから問題なく返していける」と捉えてしまう人も少なくありません。

しかし、年収の35%の上限額いっぱいまで借り入れした場合は、ローン返済によって家計に大きな負担がのしかかる可能性が大きくなります。

■年収400万円のケース

年収の35%に相当する毎年のローン返済額  140万円
毎月のローン返済額  11.7万円(140万円÷12か月)

上記のように「年収の35%」をもとにローン返済額を算出すると、毎月のローン返済額は11.7万円になります。

つまり、単純に収入の約3分の1をローン返済に充てることになるため、家族構成やライフスタイルによってはゆとりのある生活が難しくなる可能性が高いでしょう

毎年のローン返済額が年収の35%以内の借入金であれば住宅ローン審査に申し込むことはできるものの、借り入れ上限額を目安に住宅ローンの借入額を決めることは適切ではないと言えるでしょう

住宅ローンの借り入れ金額は返済負担率から算出する

これまで解説したように「年収の何倍」や「年収の何%」と、収入から住宅ローンの適正な借入額を算出すること自体が基本的に正しい方法ではありません。
それでも収入を基準として借入額を算出するのであれば、ある一定以下の「返済負担率」にする考え方をお伝えします。

返済負担率とは?

年収に占める年間の住宅ローン返済額の割合のことです。

返済負担率は総支給額ではなく手取りから考える

返済負担率は、下記の計算式で求めることができます。

返済負担率の計算式

返済負担率(%)=年間のローン返済額÷手取り年収×100


返済負担率を計算するとき、年収は「手取りの金額」で考えましょう。

その理由は、額面の年収が同じでも差し引かれる税金や社会保険料は異なり、各世帯によって手取りの年収が異なるためです

返済負担率から住宅ローンの借入額を考える場合は「返済負担率が手取り年収の20%」がひとつの目安です。

各世帯で生活費や教育費などの支出は異なりますが、返済負担率が20%に収まっていれば、家計に無理のないローン返済ができる可能性が高いと言えるでしょう。

その他の借り入れ金額を含める

毎月のローン支払いが住宅ローンだけとは限りません。

そのため、カーローンや奨学金、クレジットカードのリボ払いなど、住宅ローン以外の借り入れがある場合は、その他の借り入れ金額も含めて返済負担率を計算しましょう

各種ローンの返済金額を合計した際に、手取りの年収に対して各種ローンの返済金額の合計が20%以内なら問題ありません

手取り換算でいくら借り入れることができるか

ここまで住宅ローンの借入額の算出方法を紹介しましたが、

「いろいろと計算するのは苦手」
「手っ取り早くいくら借りられるのか知りたい」

という人もいるでしょう。

ここからは、手取り年収から返済負担率20%となる住宅ローンの借り入れ金額をあらかじめ計算した早見表をご紹介します。

下記に手取り年収ごとの住宅ローンの借り入れ可能額をまとめていますので、該当する年収の欄を参考にしてください。

【試算条件】
金利:1%、返済期間:35年、返済方法:元利均等、他の借入金・ボーナス返済:なし

額面の年収 手取りの年収 ]借り入れ金額
(返済負担率20%)
年収400万円 310万円 1,830万円
年収500万円 380万円 2,243万円
年収600万円 450万円 2,656万円
年収700万円 520万円 3,070万円
年収800万円 590万円 3,483万円
年収900万円 650万円 3,837万円
年収1,000万円 720万円 4,251万円

※10万円未満は切り捨て。
※上記はあくまでも概算です。特に額面年収に対する手取り額は、扶養家族の有無などによっても異なりますので、あくまでも目安としてください。

自身の手取り年収から借り入れ金額の目安を知っておけば、ある程度は安心できる資金計画の参考になるでしょう。

返済負担率を下げるための方法4つ

返済負担率は手取り年収の20%が望ましいとはいえ、「返済負担率を下げると、住宅ローンの借入額が購入を希望している物件価格に届かない」というケースもあるでしょう。

そうなると当然、返済負担率を上げて住宅ローンを借りることになりますが、毎月のローン返済額が増えることでローン返済が困難になるリスクも考えられます。

では、どうすれば返済負担率を下げることができるのでしょうか。

最後に、返済負担率を下げるための方法を4つ紹介します。

返済負担率を下げるための方法

  1. 頭金を増やす
  2. 他の借り入れを完済する
  3. 金利が低い住宅ローンを借り入れる
  4. 返済期間を長くする

頭金を増やす

返済負担率を下げるためには、当たり前ですが、頭金を増やすことが有効な方法のひとつです。

頭金を支払うことで住宅ローンの借入額は減るため、返済負担率も下がります。

また、頭金を用意できることは「きちんとお金を管理して貯蓄できる」ことの証となり、金融機関に好印象を与えることで住宅ローン審査に通る確率が高くなります。

しかし、頭金を増やそうとして、手元の預貯金を大幅に取り崩してしまうことはよい選択ではありません

今ある貯蓄のほとんどを頭金に費やしてしまうと、不測の事態が起こった場合に対処できなくなる恐れがあります。

ある程度の生活費の予備資金として、最低でも半年分の貯蓄は手元に残しておくようにしましょう。

他の借り入れを完済する

住宅ローン以外に借り入れがある場合は、その借入額の返済額と住宅ローンの返済額を合算して返済負担率を計算します。

そのため、他の借り入れを完済することによって、住宅ローンの借入額を増やすことが可能です

基本的に、カーローンやクレジットカードのリボ払いなどの金利は、住宅ローンの金利よりも高めに設定されています

高金利のローンを完済してから、比較的低金利の住宅ローンに集中するほうが、利子の支払いの面でもお得になります。

現在、他に借り入れがある人は、以下の手順を参考にしてください。

■他に借り入れがある場合の手順

STEP1 今ある借り入れを洗い出す
STEP2 借り入れがひとつしかない場合は、住宅ローンを借りるまでに完済する
STEP3 借り入れが複数ある場合は、月々の返済額が大きいローンを優先して返済する
STEP4 他の借り入れの完済後に住宅ローン審査に申し込む

金利が低い住宅ローンを借り入れる

低金利の住宅ローンを借りれば返済負担率は下がり、住宅ローンの借入額も増えます。

金利が数%異なるだけで、住宅ローンの借り入れ可能額も大きく変わります。

たとえば、金利1.110%の住宅ローンと金利3.000%の住宅ローンを比べると、金利の違いから借り入れ可能額が最大で数千万円も違うケースも存在します

同等の条件で住宅ローンを借りるのなら、金利は低いに越したことはありませんよね。

特に、ネット銀行の住宅ローンは比較的低金利であることが特徴です。

住宅ローンを借りる際は、ネット銀行も含めてさまざまな金融機関の住宅ローン商品を比較検討しましょう

返済期間を長くする

返済負担率を下げたい場合は、住宅ローンの返済期間を長く設定しましょう。

住宅ローンの返済期間が長くなれば、毎月のローン返済額が少なくなり、返済負担率も下がります。

ただし、自身が定年退職する時期や、年金を受給する時期まで住宅ローンの返済が残っていると、老後に年収が大幅に下がった状態で住宅ローンを返済しなければなりません

在職時のような収入を得られないまま住宅ローンの返済額を捻出するのはリスクが高いため、住宅ローンの返済期間を長期にする場合は、ご自身のライフプランはもちろん、老後に向けた貯蓄計画も同時に考慮する必要があるでしょう

長期の返済期間を検討してもよいケース

  1. 現役のうちに完済が見込める年齢である
  2. フラット35などの全期間固定金利の住宅ローンを借りる

上記に該当する場合は、返済期間を長くすることを選択肢に入れてもよいでしょう。

まとめ

住宅ローンの借入額は「返済負担率が手取り年収の20%」を目安にしましょう。

返済負担率を計算するときのポイントは、「手取りの年収で考える」「他の借り入れも含める」の2点です。

しかし、返済負担率を手取り年収の20%に設定すると、希望する住宅購入計画が成り立たないケースもあります。

返済負担率を下げて住宅ローンの借入額を増やしたい人は、今回ご紹介した返済負担率を下げるための4つの方法を参考にしてください。

返済負担率を下げるための方法

  1. 頭金を増やす
  2. 他の借り入れを完済する
  3. 金利が低い住宅ローンを借り入れる
  4. 返済期間を長くする

支出に占める住宅ローン返済額の割合が大きくなると、家計に無理が生じる恐れがあります。

住宅ローンを借りる際は、返済負担率も参考に適正な借入額を設定するように心がけましょう。
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