住宅ローンを比較してお得な方法をFPが徹底解説!

住宅ローン比較でお得
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住宅を購入する時に、住宅ローンをどこで組むかは大きな問題。ほんの数%の金利差で、何百万円も損をしてしまうことにもなりかねないからです。しかし、住宅ローンを比較するポイントは、金利だけではありません。

比較のポイントは3つ。「金利」、「諸費用」、「付帯サービス・特典」です。

住宅ローンの支払いは、元本と利息の他に諸費用がかかります。そのため、利息だけではなく、諸費用も加味した支払総額を計算することが大切です。

また、付帯サービス・特典は、ライフスタイルに合わせて選ぶことでさらにおトクになります。

自分なりのぶれない選択基準があれば、それぞれの金融機関にアピールされるセールスポイントに惑わされず、自分のニーズに合った住宅ローンの借入先候補を絞り込んでいくことができます。もちろん、不動産会社の言いなりになることもありません。

では、住宅ローンを選ぶ時、どのようなポイントを比較するのか、具体例をあげて解説します。

住宅ローンを正しく比較しよう

住宅ローン正しく比較

住宅ローンを借り入れる時は、必ず複数のローンを比較します。まずは金利が気になるところですが、金利のみで比較してはいけません。元本+利息の返済金額で比較しても不十分。

住宅ローンの支払い総額は、元本+利息+諸費用の合計金額です。つまり、全部でいくらの支払いになるのか比較する必要があるのです。では、同じ条件で比較してみましょう。今回ピックアップしたのは、住宅ローンのオススメ5選です。

条件:借入金額3,000万円 返済年数35年 年収500万円 年齢30歳
ボ-ナス払いなし 元利金等払い

イオン銀行住宅ローン

「住宅ローン 金利プラン 手数料定率型」
金利:変動0.570%
諸費用:88万8000円
支払総額:3,398万7,035円
※金利は2017年9月10日時点の情報です。

メリットは、インターネット、またはイオンの中にあるイオン銀行の窓口で相談や申込みができるところです。365日対応なので、仕事を休まなくてもじっくり検討できるのはいいですね。

デメリットは、気軽に窓口で相談できる場所が少ないところです。

イオン銀行の住宅ローンを契約すると、イオンでの買物が毎日5%割引になる、イオンゴールドカードセレクトが発行されます。毎日の買物でもおトクになるので、イオンでの買物が多い家庭なら、ぜひ検討したいですね。

じぶん銀行

「住宅ローン 全期間引下げプラン」
金利:変動0.497%
諸費用:88万8,000円
支払総額:3,357万9,054円
※金利は2017年9月5時点の情報です。

メリットは、金利が低く、手続きがウェブで完了でき、ラクラクなところです。金融機関の窓口に行かなくていいので、忙しい人にはピッタリです。インターネットだけでは不安、という場合は郵送対応もしてくれます。

デメリットは、基本的に手続きを全て自分でやらなくてはならないことで、初めての住宅ローン借入れでは戸惑うことも多くあります。その場合はコールセンターのサポートを利用することができるのは安心ポイントです。

また、万が一の場合、ローンが完済になる団体信用生命保険が充実しています。通常の、死亡時に完済されるタイプだけではなく、がんと診断されたら50%完済されるタイプ、同じく100%完済されるタイプ、11疾病保障団信の4種類あります。

がんと診断されて50%完済される団信は、保険料が無料で付けられるのも嬉しいですね。auユーザーは、さらにおトクなauセット割が適用になります。

住信SBIネット銀行

「ネット専用全疾病保障付住宅ローン<通期引下げプラン>」
金利:変動0.444%
諸費用:88万8,000円
支払総額:3,328万4,887円
※金利は2017年9月1時点の情報です。

メリットは、金利の低さで、ネット銀行の強みの一つです。店舗を持たないことで大幅にコストを削減できるからです。すべてインターネットと郵送での手続きができるので、来店の必要はありません。

デメリットは、住信SBIネット銀行指定の司法書士と面談をしなくてはならないので、面談時間の調整が必要になることです。担当の司法書士からは不動産の登記内容について説明がなされますので、説明を確認したら、登記書類一式に署名捺印をします。

連帯保証人の面談が必要になる場合もあるので、日程には余裕を持って申込みをしましょう。

ネット専用全疾病保障付住宅ローンは、団体信用生命保険と全疾病保証も基本付帯です。つまり無料で保障がついているローンです。女性なら、がんと診断された時、30万円の給付金を受取れる保障も基本付帯です。

三井住友銀行

「ネットdeホーム(新規借入コース)」
金利:変動0.775%
諸費用:121万890円
支払総額:3547万2983円
※金利は2017年9月1日時点の情報です。

メリットは、都市銀行ならではの安心感があることです。また、複数の異なる住宅ローンを組み合わせることで、より自分のライフプランにあった設計にすることができます。

デメリットは、最終的な申込みはローンセンターでの手続きになり、最寄りの三井住友銀行の支店でできるわけではないことです。ただし、それまでのローン審査の申込みなどは、インターネットと郵送ですることが可能です。

返済中に資金が貯まってきたら、一部繰上げ返済をすることでローンの負担は減らしていきたいですね。三井住友銀行の場合、繰上げ返済には手数料がかかりますが、無料にできる裏ワザがあります。

インターネットや電話を通じて、残高照会や振込などの手続きがができる、三井住友信託ダイレクト会員になっておくと、インターネットバンキングで一部繰上げ返済を行う場合の手数料が無料になります。

JAバンク

「JA住宅ローンとくとくプラン(JA東京中央)」
金利:変動0.675%
諸費用:23万6197円
支払総額:3,392万7,722円
※金利は2017年8月12日時点の情報です。

メリットはJAの組合員でなくても利用できるところです。出資金1万円を出資すれば組合に加入できるので、金利などの条件を確認しましょう。

デメリットは、住んでいる地域のJAでなければ利用できないことです。

JAは地域ごとに金利や諸費用を決めているので、違う地域のJAのほうが条件は良いと思っても、そこでローンを組むことはできません。

地域による違いがありますが、全般的に自己資金が少なくても借入れしやすいようです。ただし、その場合は保証料やその他の審査基準が厳しくなる場合もあります。

事例を上げて紹介

事例を紹介

ここまでは、諸費用を加味して返済額を比較してきました。この諸費用を含めて比較するかしないかは大事です。諸費用を加味せず比較して選んでしまったAさんと、諸費用を加味して比較したBさんの例をご紹介しましょう。

条件:借入金3,000万円 返済年数35年 年収500万円 30歳
ボーナス払いなし 10年固定金利 元利均等払い

諸費用を考えずに比較したAさん

Aさんは、始めの10年は固定金利にするタイプにしようと考え、各社の比較をしました。このタイプは、10年間は固定金利ですが、その後は変動金利に変更になります。

全期間変動より金利は高めでも、はじめの10年間の支払金額が決まっているので家計の管理がしやすい点がメリットです。借入金額が3000万円と高額、借入期間は35年と長いので、ほんの0.1%の違いが大きな返済金額の違いになります。

そこで、ネット銀行や地元の銀行を比較するため、それぞれ元金と金利の総額を計算してみました。金利の安い金融機関にしよう!と決めていたので、横浜銀行のローンを選択しました。実はここに落とし穴が。

A銀行 B銀行 C銀行
金利 固定(10年) 0.975% 1.000% 1.570%
変動 0.600% 取扱いなし 0.497%
元利合計 3,542万1,180円 3,556万7,804円 3,901万2,527円
※金利は2017年8月時点の情報です。

諸費用も比較した賢いBさん

では、Bさんの例を見てみましょう。Bさんは、元利合計だけではなく、しっかり諸費用も合わせた総支払額で各社の比較をしました。

すると、Aさんが選んだ横浜銀行より、新生銀行のローンのほうが総額は低く抑えられたのです。諸費用を含めて、比較することがいかに大事かお分かりいただけたかと思います。

A銀行 B銀行 C銀行
金利 固定(10年) 0.975% 1.000% 1.570%
変動 0.600% 取扱いなし 0.497%
諸費用 120万90円 34万8,000円 88万8,000円
総支払額 3,662万1,270円 3,591万5,804円 3,990万527円
※金利は2017年8月時点の情報です。

比較する時に知っておきたい事

AさんとBさんは、借入条件は同じなのに諸費用を含めて考えるか考えないかで、支払い総額にして100万円もの違いが出ました。金利水準が低いだけで決めるのは禁物ですね。

実店舗がある銀行は、安心感がありますが、ネット銀行はコストを安く抑えているので諸費用を安く抑えているところが多いので、詳しく見てみると意外と大きな違いがあるのではないでしょうか。

諸費用には約80~120万円お金がかかる

不動産会社によっては提携ローンに誘導するために、「今なら金利がおトクです」「諸費用割引します」などとセールストークをされるケースもありますが、諸費用が約80~120万円かかることをあらかじめ知っておけば、不動産会社の担当者に、いくら諸費用がかかるのかを質問できます。

担当者の言いなりになって、不利益を被ることなく、ローンを選ぶことができます。

金利を比較するにはまず金利プラン決めから

金利の比較には、まずは金利プランを決めてからにしましょう。金利プランには、「全期間固定金利型」「変動金利型」「固定期間選択型」という3つの種類があり、それぞれに適した金利プランを選ぶことが大切です。

【全期間固定金利型がオススメの方】

・家計管理のしやすさを重視したい方
返済金額の変動がないので、将来のマネープランが立てやすくなります。

・今後の借り換えが難しい方
変動金利では、将来金利が上がった時に、返済金額が高くなるリスクがあります。年齢などの関係で、将来の借り換えが難しいと思われる方は、全期間固定金利型なら安心です。

ローン期間を通じて金利が変わらないので、返済金額が変動しません。金利は高めの設定ですが、金利の変動リスクを避けたい方にはオススメです。

【変動金利型がオススメの方】

・貯蓄の余裕がある方
金利が上昇した場合は返済額が増加しますが、貯蓄があればしっかり対応できます。

・借入金が少ない方
頭金が多いなど、借入金が少なければ、金利変動のリスクも小さく抑えられます。さらに借入期間が短ければさらに小リスクに。変動金利型の低金利のメリットを十分生かせるでしょう。

金利の変動リスクがありますが、金利水準は一般的に低めです。将来金利が下がる局面では、変動金利なら返済金額が減る可能性がありますが、金利が上がれば返済金額が増加してしまいます。変動金利型のローンを組んだら、金利動向はまめにチェックしましょう。

【固定期間選択型がオススメの方】

・配偶者が産休育休中の方
職場復帰の見込みがあれば、固定期間をそれまでの年数に合わせて設計しましょう。固定期間終了後、変動金利または固定金利を再度選択するのですが、夫婦共働きで世帯収入が増えた状況に合わせて、そのタイミングで考えられることがメリットです。

住宅ローンの期間のうち、はじめの任意の期間を固定金利に設定できる金利タイプです。ライフプランを考えて、将来世帯収入が増える見込みであれば、選択肢に入れましょう。

住宅ローンの仕組みについて詳しく知りたい方は「知っておきたい住宅ローンの仕組みと選び方」の記事を参考にしてください。

シミュレーション機能を使って総返済額を知ろう

シュミレーションで総返済額

金利タイプ、金利、諸費用のことが分かったら、実際にローンを借り入れたらどうなるか、シミュレーションをしてみるとイメージが具体的になります。月々の支払額や、返済総額をさまざまな設定で計算してみましょう。

インターネットで簡単にシミュレーションができるサイトをご紹介します。

一般社団法人全国銀行協会 住宅ローン新規借り入れ返済シミュレーション
借入金額・返済期間・金利を入力すると、元利金等方式の返済金額が算出されます。シンプルな画面で使いやすいところがオススメです。

住宅保証機構株式会社 住宅ローンシミュレーション
返済方法を元利金等方式、元金均等方式のいずれかを選択することができます。諸費用である手数料や保証料の入力もできるので、支払総額の試算に便利です。

Office スタイルカタログ 住宅ローン計算シート
住宅ローンのシミュレーションができる、エクセルファイルがダウンロードできます。入力項目は多いのですが、その分詳細な比較ができますし、エクセルファイルを保存しておけば、複数の住宅ローンの比較にもしっかり対応できます。

金利や諸費用の他で注目!特典でも比較

ボーナス比較

金利や諸費用の他、見逃せないのが各種特典。ポイント付与や保険料無料など、しっかり利用すればさらにおトクです。

こんな人にオススメ!特典の事例

特典は、自分のくらしに役立つものでなければ意味がありません。ライフスタイルに合わせて特典もチェックすれば万全です。

特典 こんな人
ポイントの付与(Tポイント) Tポイントで買物をしている人
買物がおトクに利用可能 提携ショッピングセンターで買物をする人
団体信用生命保険が無料 保険料を節約したい人
地震保険・傷害保険が無料 損保におトクに加入したい人
三大疾病保障・7大疾病保証・
8大疾病保証が無料で付く
病気が心配な人

Tポイントの付与

ガソリンスタンドやコンビニエンスストアで使えるTポイントをためている人は多いのではないでしょうか。住宅ローンの返済をしながら貯められたら、おトクですね。

買い物がお得に利用可能

提携のショッピングセンターでの買物がいつでも割引になる特典のある住宅ローンがあります。買物は毎日のことなので、家計も助かります。

団体信用保険が無料で付く

住宅ローンの返済中に万が一のことがあった時、ローンが完済される団体信用生命保険は、必ず加入するものです。保険料は、金利の上乗せが一般的ですが、無料で付帯できれば、金銭的にも精神的にも安心してローンを借りることができます。

地震保険、傷害保険が付く

住宅を購入すれば火災保険には必ず加入しますが、地震保険は任意のところもあるでしょう。地域によっては地震保険の保険料が負担に感じることもあります。そんな時は、地震保険が付いているのは助かります。

傷害保険は、ケガや事故を保障する保険です。アウトドア派の人は加入しておきたい保険です。

三大疾病保障・7大疾病保障・8大疾病保障が無料で付く

最近は、三大疾病だけでなく、7大疾病、8大疾病の保障が無料で付く住宅ローンもあります。病気で仕事ができなくなったら、治療のための支出はかさむ一方で収入は減ることが多いものです。

そんな時、住宅ローンの返済が免除になったら助かりますね。無料で付けられるのであれば、すでに加入している生命保険の見直しをしましょう。

まとめ

住宅ローンは、金利だけではなく、諸費用も加味して支払総額を試算した上で比較しましょう。金利と諸費用で絞り込んでなお迷う場合は、付帯サービスや特典があるかどうかで比較すると良いでしょう。

住宅ローンごとの特典は、自分のライフスタイルに合わせたものを選ぶことがメリットを最大限に生かすコツです。総合的に比較して、ピッタリの住宅ローンを選びましょう。

執筆者情報

タケイ啓子

タケイ啓子 FP CafeR登録パートナー

得意分野:生命保険・医療保険の見直し、節約、マネープラン、住宅ローンなど
資格:ファイナンシャルプランナー(AFP)

こんにちは。リスクに負けないマネープラン作りを応援する、ファイナンシャルプランナーのタケイ啓子です。リスクとは、たとえば病気の治療や家族の介護など、誰にでも起こりうるものですが、十分に備えている方ばかりではありません。私は、そんなリスクを不安に思う方や、まさに直面している方たちに向けて、セミナーや個別相談、また執筆業務を中心に活動しています。

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