• 2020.06.08

転職後に住宅ローン審査を通すための具体的な3つの対策!審査に影響のないケースも紹介

家の模型を両手で持つスーツの男性

「転職したばかりだけど、住宅ローンは組める?」
「転職してから何年後なら、審査に通りやすくなる?」
「審査に通ってから転職しても良いの?」

転職したあとは住宅ローンを組みづらい、とはマイホームを購入しているなら一度は耳にしたことがありますよね。

確かに、転職後すぐに住宅ローンを組むのは難しく、審査に落ちてしまう可能性もあります

とはいえ、マイホーム購入を諦める必要はないので安心してください。

近年では、転職後でも申し込める金融機関もありますし、フラット35など勤続年数に申込要件のない住宅ローンもあります。

この記事では、転職が住宅ローン審査に与える影響と、転職後でも住宅ローンを利用するための具体的な対策方法について解説しています。

「住宅ローンの検討中に転職することになり、タイミングで悩んでいる」という方や、「審査に影響がないよう転職したい」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

政所温也

株式会社Choices 代表取締役

保有資格・検定

2級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士、損害保険募集人、損保自動車専門試験合格

2010年にファイナンシャルプランナー(FP)として独立し活動中。過去に大手金融ニュースメディアや損保公式サイトでも執筆活動を行った実績があり、「読みやすく理解しやすいライティング」を得意としている。2018年11月現在で、1,300記事以上の執筆実績がある。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

転職直後は住宅ローンの審査に落ちやすい

転職してすぐに住宅ローンに申し込むと、審査に落ちてしまう可能性があります。

多くの金融機関では住宅ローンの申込要件に勤続年数を掲げており、一定以上の勤続年数がない状態では融資の条件を満たさないためです

金融機関によって具体的な年数は異なりますが、

  • 会社員…転職後3年以内
  • 自営業…事業開始後3年以内

に該当するかたは特に注意しておきましょう。

ここでは、

  • 金融機関が勤続年数を重視する理由
  • 転職後でも審査に通るケース

について解説します。

金融機関が勤続年数を重視する理由

金融機関が勤続年数を重視している理由は、「申込者の収入が安定しているかどうか」を見極めたいからです

金融機関がもっとも避けたいのは、住宅ローンが貸し倒れになってしまうこと。

勤続年数が長い人であれば、収入が安定していると判断しても良いでしょう。しかし勤続年数が短い人の場合は、「もしかしたら近いうちに転職や退職で収入が減ってしまうかも?」という可能性が考えられます。

そのため勤続年数が短い人に対して審査のハードルを高くしていますし、「申込者自身に毎月安定した収入があるかどうか」を徹底的にチェックしています。

収入の多さよりも安定度が大切

収入に関して重要なポイントは、「収入の多さ」よりも「収入の安定度」です

住宅ローンの返済は長期に渡るため、一時的に収入が多い方よりも、毎月安定した収入を得ているほうが「安定して返済してくれる」と判断されやすいのです。

そのため転職で大きく年収が上がったとしても、単純に審査に大きくプラスになるという訳ではないことは覚えておきましょう。

転職直後でも審査に通るケース

「勤続年数3年未満は住宅ローンの審査で不利になる」とお伝えしましたが、実は転職後1年未満でも審査に通るケースもあります

転職直後でも審査に通るケース

  • グループ会社間での転籍や出向したケース
  • 同業界への転職で、キャリア・年収アップしているケース
  • 勤続年数の縛りがない住宅ローンを利用しているケース

それぞれ簡単に説明しますね。

グループ会社間での転籍や出向

グループ会社間での転籍や移動、出向をしたケースでは、厳密には転職をしたとは言えないですよね。

そのため転職後1年未満でも、住宅ローン審査に通る可能性は十分にあります

同業界への転職で、キャリア・年収アップしている

転職前と同じ業界への転職で、さらにキャリアアップや年収アップに成功しているケースでも、審査に大きなマイナスにはなりません

キャリアに一貫性があり、計画的な転職をしていると判断されるからですね。

ただし全く異なる業界や、違う職種に転職を繰り返している方は注意が必要です

転職で年収がアップしていても、「違う職業を転々としていて仕事が安定しない」という印象になり、審査結果にマイナスの影響を与えてしまう可能性があります。

勤続年数の縛りがない住宅ローンを利用している

詳しくは記事の後半で解説していますが、一部の金融機関や、フラット35では勤続年数に縛りがありません

これらの住宅ローンであれば、転職してすぐの場合でも問題なく審査に申し込むことができます。

ただし勤続年数が1年未満に申し込んだ場合は、職務経歴書や過去の収入証明書類の提出を求める金融機関が多くなっています。

滞りなく審査を進めるためにも、どのような書類が必要になるかを早めに確認しておくと良いでしょう。

関連記事住宅ローン審査に通らない時に知るべき「審査落ちの12の理由」

転職後に住宅ローンを利用するための具体的対策

ここまでは転職の有無が、住宅ローンの審査に与える影響について解説をしてきました。

では審査に影響を与える転職をしてしまった人は、住宅ローンの借り入れを諦めないといけなのか、というとそうではありません。

転職後でも住宅ローンを利用する方法はあるので、安心してくださいね。

下記3つの方法であれば、転職後でも住宅ローンを利用できます。

  • 勤続年数の要件がない金融機関を利用する
  • フラット35を利用する
  • 審査に通る勤続年数になるまで待つ

「審査に通る勤続年数になるまで待つ」方法はマイホームを購入するタイミングが遅くなってしまう可能性もあるため、上の二つのの方法から検討してみましょう

それぞれ詳しく解説しますね。

勤続年数の要件がない金融機関を利用する

金融機関のなかには、住宅ローンの申込要件に勤続年数を設けていない銀行もあります

これらの銀行であれば転職後1年未満でも問題なく申し込めるため、

  • 直近の1~3年以内に転職をした人
  • 入居までに転職する予定の人

などの場合は利用を検討してみると良いでしょう。

勤続年数の制限がない住宅ローンでは、「新生銀行」や「auじぶん銀行」が金利も低くおすすめです。

※転職した方すべてが審査に通るという保証はありません。直近の転職を含めた職歴に一貫性がない方や、他にも多くの借り入れがある方などは審査に落ちる可能性もあるので留意しましょう。

固定期間選択型なら「新生銀行住宅ローン」

新生銀行住宅ローンでは、勤続年数の要件が定められていません

ホームページ上でも「転職したばかりでも申し込み可能」と記載されていて、勤続年数が気になっている方でも安心して申し込めるでしょう

Q.転職したばかりですが、住宅ローンの申し込みは可能か教えてください。

A.お申し込み可能です。マイページログイン後、お申込み情報にて入力してください。紙申込書の場合は、申込書にて転職歴をご記入ください。

転職したばかりですが、住宅ローンの申し込みは可能か教えてください。から引用

また新生銀行住宅ローンは固定期間選択型の事務手数料が安いため、借り入れ当初の諸費用を抑えられるメリットもあります。

一般的なネット銀行の事務手数料は借入金額によって変動し、50万円以上かかるケースがほとんど。それに対して新生銀行であれば、事務手数料は5万5,000円~16万5,000円から選択できます

マイホームの購入時はなにかと入用ですし、転職で一時的に収入が減ってしまっている方も多いはず。

「住宅ローンの借り入れ時にかかる初期費用を抑えたい」という方は、新生銀行を検討してみましょう。

関連記事新生銀行住宅ローンの口コミ・評判を調査!安心パックが無料付帯

変動金利なら「auじぶん銀行住宅ローン」

auじぶん銀行住宅ローンでも、「転職3年未満でも職歴書を提出すれば申込み可能」という内容が記載されています

Q. 【住宅ローン】転職したばかりでも、住宅ローンは利用できますか。

A. お申込みいただけますが、転職後3年未満の場合は、職歴書をご提出いただきます。 また、お勤め先以外の情報も含め審査いたします。

【住宅ローン】転職したばかりでも、住宅ローンは利用できますか。から引用

また他の銀行と比べても変動金利がトップクラスに低いため、転職後で変動金利を検討している方はぜひ検討してみると良いでしょう

事前審査の結果が分かるまでの日数も「最短当日」となっているため、審査に通るか不安だから早く結果を知りたい方にもおすすめです。

関連記事auじぶん銀行住宅ローンのメリット・デメリット総まとめ、申し込むべきか5分で分かる!

フラット35を利用する

フラット35は年収や勤続年数に制限がない住宅ローンで、勤続年数1年未満でも気軽に申込みできます

ただし転職したての方は、直近3ヶ月程度の給与明細を求められることもあります。

できれば転職から3ヶ月は期間を空けて、給与明細が溜まった段階で申し込むほうが、審査に通りやすくなるでしょう。

フラット35はさまざまな金融機関で取り扱われていますが、「保証型」と言われる、従来のフラット35よりも金利が低く設定されている商品を取り扱っている金融機関を選ぶのがおすすめです

ここでは保証型のフラット35を取り扱っている「住信SBIネット銀行」について、簡単に紹介します。

住信SBIネット銀行 フラット35(保証型)

数あるフラット35のなかでも、住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)をおすすめする理由は、

  1. 頭金の割合で金利を引き下げられる
  2. 充実した疾病保障がついている

という2つの大きなメリットがあるからです。

<住信SBIネット銀行 フラット35金利の比較>

  従来のフラット35 フラット35(保証型)
頭金なし
1.560%

2020年07月適用金利

自己資金10%未満

借入期間21年~35年の場合

機構団信加入

頭金1割以上
1.300%

2020年07月適用金利

借入期間21年~35年の場合

自己資金10%以上

機構団信加入

1.230%

2020年07月適用金利

自己資金10%以上

団信加入

頭金2割以上
1.170%

2020年07月適用金利

自己資金20%以上

団信加入

フラット35は全期間固定タイプの住宅ローンなので、借入時の金利が低ければ、完済まで低金利のメリットを受けられます。

また住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)には、すべての病気やケガが対象になる「全疾病保障」がついています

全疾病保障には、働けなくなった場合の月額返済保障や、残高一括保障もついているので万一の際も安心ですね。

  • 転職後はしばらく収入が不安定なので、金利の変わらない固定金利で借りたい
  • 頭金を入れる余裕があるので、できる限り金利を引き下げたい

という方には、住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)がおすすめです。

※フラット35には買取型と保証型の2種類があります。買取型は住宅金融支援機構が貸し手となり、保証型は金融機関(住信SBIネット銀行)が貸し手となるため、団信保障や金利設定が異なります。間違えないように注意しましょう。

審査に通る勤続年数になるまで待つ

審査に通る勤続年数の一般的な目安は、転職後から3年以上です。

ですので、転職後や勤続年数1年未満の申し込みで審査に落ちてしまった場合には、審査に通る勤続年数まで時間の経過を待つという方法もあります

「待っている間に気になる住宅が売れてしまうかも」
「複数の金融機関で審査を申し込めば、ひとつくらい通るところがあるのでは?」

と考えるかも知れませんが、審査を通したいがために手当たり次第に申込みをするのは、実は逆効果です

住宅ローンの審査履歴は個人信用情報に記録されるため、何度も審査を重ねていると「こんなに審査落ちしているのか」という印象を、金融機関から持たれてしまいやすいのです。

マイホームを早く欲しいと思うのは当然かと思いますが、待っている間にしっかりと貯蓄をしておけば、頭金を多く捻出できたり、住宅ローンの選択肢が広がったりとメリットも多くありますよ

住宅ローン返済中に転職をする場合の3つの注意点

ここまでは転職と住宅ローン審査の関係について解説してきましたが、ローンの返済中に転職をする際にも注意しておくべきことはあります

ここからは返済中の転職に関する、下記3つの注意点と対策について解説します。

  • 転職による年収ダウン
  • 転職先の仕事内容・職場に馴染めるか
  • 住宅ローン控除の手続き忘れ

注意点1:転職による年収ダウン

借り入れ後に転職をする場合は、年収が下がる可能性に注意しましょう

当然のことですが、年収が下がれば毎月の住宅ローン返済の負担は大きくなってしまいます。

また「年収は上がったけど、ボーナスの割合が多くなっただけで毎月の手取りは少なくなってしまうケース」にも注意が必要です。

この場合は年収だけを見れば収入は上がっていますが、毎月の家計のやりくりの中での負担は大きく感じてしまうでしょう。

対策1:転職前に住宅ローン負担の変化を確認しよう

住宅ローンの返済中に転職をする際は、転職後の収入でも問題なくローンを返済できるのかを確認しておきましょう

また意外と気付きづらいのが、「新しい会社では手当が少なく、手取りが下がってしまった」というようなケースですね。

毎月の基本給だけを比較して転職を決めてしまうと、ボーナスや手当の違いによって実質の年収が下がってしまうこともあります。

住宅ローン返済のために支出を切り詰めたり、生活が圧迫されてしまったりする事態に陥らないよう、転職による収入の変動は事前にしっかりと確認しておきましょう

対策2:収入が減った場合の対応方法

住宅ローンの返済途中で転職が決まったものの、一時的に収入が減ってしまう可能性もあるでしょう。

もし収入が減ってしまった場合は、下記の対策を検討しましょう。

  • 一部繰り上げ返済で返済額を軽減する
  • 住宅ローンの返済期間を延長する
  • 返済条件の変更を金融機関に相談する

このうち、最も気軽にできる方法は一部繰り上げ返済です

まとまった預貯金があれば、できる限り繰り上げ返済に回して、残高が少しでも早く減るように努めましょう。

関連記事住宅ローンの繰上げ返済タイミング!借り入れ金利1%より高いか低いかで見極める

もしまとまった預貯金がなければ、

  • 返済期間を延長
  • 一定期間だけ返済額を減額

といった返済条件の変更を金融機関に相談する方法もありますが、返済条件の変更はあまり簡単ではありません

金融機関によっても条件や対応方法は異なりますので、まずは金融機関へ相談してみましょう。

注意点2:転職先の仕事内容・職場に馴染めるか

住宅ローンの返済だけに限ったことではありませんが、転職先の仕事内容や職場など、環境にうまく馴染めるかどうかも重要です

転職前は、給与や勤務体系など表面的な部分でしか、転職先の職場の想像ができません。

しかし実際に転職してみると、思っていたような環境ではなかったり、環境に馴染めなかったりということも可能性として考えられます。

たとえ収入はアップしても、精神的・肉体的に大きく消耗してしまうような職場では、心身の健康に悪影響を与えます。

対策:十分な貯蓄をした上で転職をするのがおすすめ

上記の理由などで、早急退職することも想定した上で対策を考えておきましょう

具体的には、家族が暮らすために必要な貯蓄を蓄えてから、転職をすると安心です。

また早急退職になってしまった場合には、次のキャリアをどうするのかを考えておくことも大切です。

注意点3:住宅ローン控除の手続き忘れ

転職後も引き続き住宅ローン控除を受けられるようにするため、年末調整での書類提出を忘れないようにしましょう

年末調整に必要な書類

  1. 住宅ローン残高証明書
  2. 給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書 兼 年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書

転職をしても年末調整で必要な書類は変わりませんが、転職先の会社はあなたが住宅ローン控除を受けていることを把握していません。

書類の提出を求められることもないため、忘れてしまわないように自身でしっかりと把握しておく必要があるのです

それぞれの書類を提出しなければ控除は受けられないので、転職後の年末調整ではくれぐれも忘れないように気をつけてくださいね。

まとめ

転職者が住宅ローンの借り入れで気をつけるべきポイントをまとめると、下記の通りです。

転職者が住宅ローンの借り入れで気をつけるべきポイント

  1. 転職後3年未満で借り入れする場合は、審査に落ちやすい
    →勤続年数に縛りのない住宅ローンを利用するか、審査に通る勤続年数になるまで待つ
  2. 転職をするなら審査完了時ではなく、融資実行後にする
  3. 住宅ローンの返済途中に転職する場合は、記事で紹介した3つのポイントに注意

転職後に住宅ローンを組むのは難しいですが、転職歴があるというだけで審査に落ちるわけではありません。

転職したところだからマイホーム購入を諦める必要はないので、記事で紹介した対策も検討して、理想のライフプランを実現させてくださいね。

関連記事住宅ローンアドバイザーのおすすめ銀行7選!人気ランキングも紹介

関連記事住宅ローン審査に通らない時に知るべき「審査落ちの12の理由」

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