• 2020.07.16

住宅ローンの収入合算の利用条件!借入可能額に必要な妻の年収を紹介

執筆者: 秦 創平 (ライター)
住宅ローン収入合算

住宅購入にあたって、予算に頭を悩ませる方は多いのではないでしょうか。

いい物件を見つけたけれど、自分の年収では住宅ローンの借入可能額が足りないという方もいるでしょう。

借入可能額を増やすためには、「収入合算」という方法が有効です。

収入合算とは、夫婦や親子などで収入を合算し、一つのローンを契約する方法のこと。

収入合算には連帯債務と連帯保証という2種類の方法があります。

また、夫婦や親子の収入をあわせて住宅ローンを組む方法としては、二つの住宅ローンを契約する「ペアローン」という選択肢もあります。

この記事では、収入合算とペアローンについてそれぞれの特徴やメリット・デメリットなどを解説します。
ぜひ、ご自身の状況に合う借り入れ方法を検討する参考にしてください。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

秦 創平

ライター

保有資格・検定

管理業務主任者、シニアライフコンサルタント

国内不動産会社の経験が10年・海外不動産投資会社の経験が2年あり。一般的な住宅から投資物件まで取り扱ってきた。現在はフリーライターとして不動産関連の記事を中心に執筆している。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

住宅ローンの収入合算について解説

住宅ローンの収入合算とは

安定した一定の収入がある親族(配偶者や親子など)がいる場合に、親族の収入を申込者の収入に合算してローン契約する方法です。

申込者1人で契約するよりも収入が多い計算になるので、借入金額を増やすことができます。

収入合算を利用するための2つの条件

収入合算して住宅ローン申し込みするためには、おさえておくべき重要なポイントが2つあります。

それは収入合算する相手と上限金額です。

収入合算できるのは申し込み者の近親者のみ

収入合算できるのは申込者の近親者に限られます。
近親者とは、例えば同居する配偶者または親子などです。

申し込みする前に、金融機関の申し込み条件を確認しておきましょう。

上限金額は年収の2.5倍程度

収入合算できる上限金額については、一般的に申込者の年収の2.5倍程度とされています。

ちなみに、住宅ローンを借り換える際にも収入合算を利用できる場合があります。

しかし、金融機関によっては条件や制限が設定されているので、あらかじめ確認が必要です。

収入合算には連帯保証と連帯債務が存在する

住宅ローンの収入合算には、連帯保証と連帯債務という2種類の方法があります。

違いについてはこちらの図も参考にしてくださいね。

連帯保証と連帯債務の違い

連携保証はパートナーが連帯保証人となる契約

連帯保証は、一人が主債務者となり、パートナーが連帯保証人となる契約です。

主債務者がローンの返済に行き詰まった時に限り、連帯保証人が返済を肩代わりする義務を負います。

収入合算する相手は住宅ローン控除を受けられません。連帯保証を利用するとパートナーは「保証人」になり、毎月の返済義務を負わないからです。

団信についても連帯保証の場合は、パートナーは加入することができません。

連帯債務はパートナーが連帯債務者となる契約

連帯債務は、二人のうち一人が主債務者となり、パートナーが連帯債務者となる契約です。

連帯保証と違い、二人とも債務者としてローンの返済義務を負うため、パートナーも住宅ローン控除を利用できます。

ただし、団体信用生命保険の加入可否については、金融機関によります。

ペアローンと収入合算の違い

夫婦や親子の収入をあわせて住宅ローンを組む方法としては、2つの住宅ローンを契約する「ペアローン」という選択肢もあります。

違いについてはこちらの図も参考にしてくださいね。

連帯保証・連携債務・ペアローンの違い

ペアローンは2本の契約を結ぶ

ペアローンでは2人がそれぞれ主契約者として別々にローン契約を2本結びます。

返済義務についても2人で負い、互いが互いの連帯保証人となります。

なお、ペアローンは諸費用が2倍になるとよく言われていますが、実際にはそれほど大きな違いがありません。

2倍になるのは印紙税・保証会社事務手数料・司法書士報酬などで、追加でかかる費用は数万円程度にとどまります。

収入合算は1本の契約を結ぶ

収入合算ではローン契約は1本だけです。

また、収入合算ではパートナーが連帯債務者として、主債務者と同じ返済義務を負うか、パートナーを連帯保証人とします。

収入合算では、パートナーは連帯債務者であって契約者ではないという点がポイントです。

住宅ローンを収入合算で借り入れる場合の注意点

ペアローンのフロチャート

ここまで連帯債務・連帯保証・ペアローンについて、それぞれの違いを解説してきました。

しかし、実際に借り入れようとすると、選択の自由は限定されてしまいます。

銀行の住宅ローンとフラット35とで、利用できるパターンが決まっているからです。

フラット35を利用する場合は連帯債務のみ

先々まで返済計画を明確にしておきたい人にとって、全期間固定金利で利用できるフラット35は有効な選択肢です。

しかし、フラット35を利用すると、選択できるプランは連帯債務のみで連帯保証とペアローンは利用できません。

そのため、フラット35に申し込む場合には、必然的に連帯債務型で収入合算をすることになります。

その他の銀行のローンは連帯保証かペアローン

フラット35以外の住宅ローンを利用する場合、連帯債務を選択できる金融機関はとても限られています。

大半の銀行では連帯保証かペアローンしか利用できません。

連帯保証型の住宅ローンはメリットが少ないため、フラット35以外の住宅ローンを利用する場合には、ペアローンを選択することをおすすめします。

住宅ローンの収入合算を利用するメリット

収入合算(連帯保証・連帯債務)とペアローンには、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

パターンごとに解説していきます。

収入合算:連帯保証のメリット・デメリット

連帯保証を利用するメリットは、単独名義で契約するよりも借入額を増やせる点と、ローン契約が1本だけになるので、契約に関する諸費用が少なくて済む点です。

連帯保証のメリット
・借入可能額が多くなる
・諸費用などの負担が一人分
連帯保証のデメリット
・主債務者しか住宅ローン控除と団信を利用できない

なお、連帯保証を利用すると、パートナーが住宅ローン控除と団体信用生命保険を使えません。

そのため、連帯保証は、連帯債務・ペアローンと比較したときにメリットが少なくなってしまいます。

収入合算:連帯債務のメリット・デメリット

借入額を増やせる点と諸費用が少なくて済む点に加え、パートナーも住宅ローン控除を利用できることが連帯債務を利用するメリットです。

ただし、パートナーは団体信用生命保険に加入することができない場合があります。

連帯債務のメリット
・借入可能額が多くなる
・諸費用などの負担が一人分
・それぞれ住宅ローン控除を受けられる
連帯債務のデメリット
・主債務者しか団信を利用できない場合がある

ペアローンのメリット・デメリット

ペアローンを利用するメリットは、2人とも住宅ローン控除や団体信用生命保険を利用できることがメリットです。

一方、ローン契約を2本結ぶことによる契約諸費用の増加がデメリットとなります。

ペアローンのメリット
・借入可能額が多くなる
・それぞれ住宅ローン控除・団信の保障を受けられる
ペアローンのデメリット
・2本分の住宅ローン契約諸費用がかかる

もし夫婦共働きで2人とも仕事を辞める可能性が低いのであれば、ペアローンを利用するのがおすすめです。

ペアローンであれば2人とも団体信用生命保険に加入できるので、万一のことがあっても返済に困りません。

妻の収入はどれくらい必要?
収入合算した場合の借入可能額をシミュレーション

収入合算とペアローンとに共通しているメリットは、借入額を増やせる点です。

とはいえ

  • どれくらい増やせるのか
  • 合算するにはどのくらいの収入が必要なのか

と疑問に思う方もいるかもしれません。

収入合算者の条件は、民間の金融機関では、収入合算者は正社員が条件になっていることが多いようです。

ただし、フラット35では安定した収入があれば、パートやアルバイトでも連帯債務者に設定できます。

また、フラット35では収入合算が400万円をこえると返済可能額もあがるという記載があり、合算可能な収入の目安となりそうです。
※参照:ARUHI【フラット35】で収入合算 

次に、収入合算によってどれくらい借入可能額を増やせるのか、妻の年収を3パターンに分けてシミュレーションしてみます。

シミュレーションする条件は以下の通りです。

なお、上記の条件で夫単独のシミュレーションをすると、借入可能額は3,935万円です。

妻の年収100万円の場合

妻の年収を100万円とすると、収入の合算額は500万円となります。

年収500万円のシミュレーション結果は約4,900万円です。

夫単独の場合と比較すると、借入可能額を約1,000万円増やせます。

妻の年収200万円の場合

妻の年収を200万円とすると、収入の合算額は600万円となります。

年収600万円のシミュレーション結果は約5,900万円です。

夫単独の場合と比較すると約2,000万円、妻の年収が100万円の場合と比較すると、約1,000万円借入可能額を増やせます。

妻の年収300万円の場合

妻の年収を300万円とすると、収入の合算額は700万円となります。

年収700万円のシミュレーション結果は約6,900万円です。

夫単独の場合と比較すると約3,000万円、妻の年収が200万円の場合と比較すると、約1,000万円借入可能額を増やせます。

  妻の年収100万円 妻の年収200万円 妻の年収300万円
借り入れ可能額上限 約4,900万円 約5,900万円 約6,900万円
無理なく返済できる金額 約2,200万円 約2,600万円 約3,000万円
夫単独との差額 約1,000万円 約2,000万円 約3,000万円

妻の年収が100万円上がるごとに、約1,000万円ずつ借入可能額が増えていきます。

ただし、借入可能額が増えれば毎月の返済額も増えていくので、バランスを見て検討しましょう。

一般的に、無理なく返済できる住宅ローンの目安は、返済負担率が手取りの20%以内と言われています。

返済負担率とは返済額が収入に占める割合のことです。住宅ローンを検討する際には大切になる要素なので、覚えておいてくださいね。

まとめ

住宅ローンの借入額を増やしたいのであれば、収入合算またはペアローンという方法を検討してみてください。

収入合算によって年収を100万円増やすごとに、借入可能額は約1,000万円ずつ増えていきます。

また、収入合算には連帯保証と連帯債務という2パターンがあり、それぞれのメリットは異なります。

具体的な相違点は、住宅ローン控除や団体信用生命保険の利用可否と契約時の諸費用に関するポイントです。

住宅ローンシミュレーションなどを活用し、ご自身の状況に合わせて適切な方法を探してみてください。
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