• 2020.11.17

ダブルローンを組む際の注意点と住み替えを成功させる秘訣をわかりやすく解説!

執筆者: 政所温也 (株式会社Choices 代表取締役)
ダブルローンの注意点

マイホームの買い替えをスムーズに進めるため、一時的に「ダブルローン」の利用を検討している方もいらっしゃるかと思います。

基本的に住宅ローンは住んでいる家の分しか組むことができませんが、条件が合えば居住中の家と新しく住む家のローンとを二重に組むことができます。

しかし二重にローンを組むということはそれだけ返済負担も大きくなるということ。実際のところダブルローンを取り扱える金融機関は限られていて、審査も厳しい傾向にあります。

そのため新しい物件を早く購入したいからといって安易にダブルローンを組むのは避けたほうが良いでしょう。

この記事では、ダブルローンの注意点とメリット・デメリットを解説していきます。

ダブルローンの代替案もご案内しますので、ご自身に合った方法を選ぶようにしてくださいね。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

政所温也

株式会社Choices 代表取締役

保有資格・検定

2級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士、損害保険募集人、損保自動車専門試験合格

2010年にファイナンシャルプランナー(FP)として独立し活動中。過去に大手金融ニュースメディアや損保公式サイトでも執筆活動を行った実績があり、「読みやすく理解しやすいライティング」を得意としている。2020年9月現在で、1,700記事以上の執筆実績がある。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

ダブルローンの利用条件は厳しい

ダブルローンとは

同時に二つのローンを組むこと。住宅の住み替えの際、現在住んでいる家のローンが残っていても新居のローンを組むことができる。

住宅ローンは原則、1つの金融機関につき1つの借り入れしかできません。また契約者が購入対象の住宅に居住することが、借り入れの条件となっています(※)。

しかし金融機関によっては買い替えの際に、一時的にダブルローンを組むことを認めています。

ダブルローンは、借り入れ先が両方同じ場合異なる場合で対応が変わってきます。

どちらの場合でも審査は厳しく、借入残高や担保評価によっては利用できない可能性が高いです。

ダブルローンを同じ金融機関で利用する場合と異なる金融機関で利用する場合の条件について、詳しく解説していきましょう。

※セカンドハウス用の住宅ローンを除く 

同じ金融機関でダブルローンを組む場合

先述の通り、住宅ローンは原則1つの金融機関につき1つの借り入れとなっており、ダブルローンを認めている金融機関の数は限られています。

また、ダブルローンを組むためには一定条件をクリアしなければなりません。
同一金融機関内でダブルローンが承認されるのは、以下のケースです。

  • 現在の住宅ローン借入残高が、物件の担保評価の50%~70%以内である
  • 「現在の物件を一定期間内(6か月程度)に売却する」または「もし売却ができなければ現在の住宅ローンを金利割引なしのフリーローンに変更する」など、金融機関指定の条件を記載した念書を提出できる

なぜ担保評価が重視されるのかというと、万が一住宅ローンの返済が滞った場合、金融機関は物件を売却して資金を回収しなければならないからです。

特に「築年数10年超」「木造住宅」といった物件は担保評価が低くなりがちなので、気をつけてくださいね。

もし担保評価よりも借入残高のほうが多い場合は、繰上返済で借入残高を減らさなければなりません。つまりある程度貯蓄がなければ、審査でダブルローンの承認を得るのは難しいということです。

ダブルローンの利用時に繰り上げ返済を伴うケースも多いので、検討する場合はよく理解しておく必要がありますよ。

違う金融機関でダブルローンを組む場合

現在の借り入れ先と異なる金融機関で同時に住宅ローンを組む場合「1つの金融機関で1つの借り入れ」というルールは関係無くなります。

したがって、新しい金融機関で審査基準を満たせば借り入れは可能です。

審査基準で特に大切なポイントは「返済負担率」です。

返済負担率とは

住宅ローンなどの借り入れ合計額が年収に占める割合のこと。

一般的な金融機関の場合、審査に通過可能とされている返済負担率は30%程度です。

しかし現実的にいえば、ダブルローンを利用した時点で一時的に返済負担率が30%以上になる方がほとんどです。

そこで金融機関は売却先が決まっているかどうかで、以下の対応策を用意しています。

  1. 売却先が決まっている
    売却後の返済負担率が所定範囲内に収まるのであれば、「ダブルローン期間中の返済が可能」という客観的資料を提出し承認を得る。
    通帳コピーや預金残高証明書を提出するのが一般
  2. 売却先が決まっていない
    「同一の金融機関内でダブルローンが承認されるケース」と同様。
    現在の住宅ローン借入残高が物件の担保評価の50%~70%以内であれば、所定の念書を提出して承認を得る

このように、ダブルローンの取扱いをしている金融機関であっても審査で承認を得るのは難しいのです。

ただし売却先が決まっていれば、比較的承認を取りやすくなります

売却に時間がかかって二重払いのリスクを防ぐためにも、早々に売却先を決めておくことが大切ですよ。

ダブルローンのメリット

ダブルローンは利用条件が厳しいですが、利用時には以下のようなメリットがあります。

それぞれわかりやすく解説していきましょう。

売却と購入のタイミングを気にせず買い替えできる

通常の住宅ローンでは、購入と売却のタイミングを調整し合わせることが必要になります。

対してダブルローンの場合2つの住宅ローンで資金を確保できるため、売却と購入タイミングをあわせる必要がありません。

したがって、気に入った住宅があれば、物件の売却が決まっていなくとも購入して引っ越せるのです。

この点は「理想の買い替え先を探したい」という方や、「とことん住宅にこだわりたい」という方にとっては、大きなメリットになりますよ。

仮住まいや引っ越しの手間、コストがかからない

ダブルローンの場合、旧住宅の売却よりも先に次の住宅を購入できるため、仮住まいや引っ越しに関する手間とコストがかかりません。

引っ越し業者に支払う費用から仮住まいに支払う初期費用、毎月の家賃といった負担は、決して軽い負担ではなく数十万円規模になる場合があります。

ダブルローンを利用することでこうした手間やコストを減らすことができます。

ある程度時間に余裕を持って買い替えできるため、精神的な負担も軽減できるでしょう。

売却を有利に進められる

ダブルローンの場合、現在の住宅から引っ越しして、空き家になった状態で住宅を売却できます。つまりきれいに片付けされた状態で売りに出せるのです。

住宅を購入する側にとっても、空き家で片付いている状態のほうが購入のモチベーションは高まります。

購入者のモチベーションが高ければ結果として有利に売却を進めやすくなり、価格面も柔軟に交渉できるでしょう。

ダブルローンのデメリット

ダブルローンのメリットを理解できたところで、デメリットにも触れておきましょう。

ダブルローンのデメリットは以下の2つです。

先述したメリットとデメリットを比較し、ダブルローンの利用をどのように判断すべきか、検討してみましょう。

月々の負担が重くなる

当然ながら、ダブルローン返済中は返済額も2倍になります。売却が決まらなければ、その分返済額の負担も増えていく一方です。

ダブルローンはあくまで一時的に、二重の借り入れを認めるものです。

もし金融機関が定めた期間内に売却先が決まらなければ、以前の住宅ローンがフリーローンに切り替えられる可能性もあるわけです。

フリーローンになれば金利が上がり結果的に返済額も上がってしまうため、毎月の負担はさらに重くなるでしょう。

家計を圧迫させないためにも十分な貯蓄を用意し、速やかに売却を進めていきましょう。 

銀行の審査が厳しい

先述したとおり、ダブルローンを取り扱う金融機関はごくわずかで、審査も厳しくなっています。

審査で承認を得るためには、住宅ローン残高が担保評価を上回らないよう借入残高を減らさなければなりません。

つまり多額の繰り上げ返済が必要になる可能性も高いということです。

したがって、ある程度貯蓄に余裕がないければ審査に通る可能性はかなり低いといえます。 

住み替えローンも検討してみよう

ダブルローンに不安がある場合は、住み替えローンも検討してみましょう。 

住み替えローンとは

古い住宅を売却しても住宅ローン残高が残ってしまう場合に、古い住居の住宅ローンの完済用資金と買い替えの住宅資金を、合算して借り入れすること。

住み替えローンを利用すれば、二重で借り入れする必要はありません。

ダブルローンと比べると返済額の負担を抑えて買い替えできるため、貯蓄に余裕がない方でも利用しやすいですよ。

ただし住み替えローンの場合、住宅の売却と購入のタイミングを合わせなければなりません。当然ながらタイミングを重視した結果、相場よりも安い金額でしか売却できない場合もあるでしょう。

タイミングを揃えるためにある程度妥協しなければならない点に注意しましょう。

それでもダブルローンを利用したい場合

ダブルローンは借り入れ時の審査が厳しく、十分な資金がなければ利用できません。

それでも買い替えでダブルローンを利用したい場合は、まず以下のポイントを確認しましょう。

  1. 現在借り入れしている金融機関でダブルローンの取扱いがあるか
  2. もし現在の借り入れ先で取扱いがなければ、新しい金融機関でダブルローンを相談する
  3. ダブルローンの審査基準はどうなっているのか、金融機関に聞いておく

審査の基準は金融機関によって異なります。

どのような状況であればダブルローンが認められるのか、しっかり確認してから申し込みをしましょう。

また審査に通った場合は速やかに住宅を売却し、二重で返済する期間が長引かないようにしなければなりません

最近では、不動産を一括査定してもらえるサイトもあります。

このような一括査定サイトを利用し、できる限り良い条件で早めに売却すれば、想定以上の負担に繋がるリスクも防げるでしょう。 

まとめ

住宅ローンを一時的に二重払いして、買い替えをスムーズに進めるダブルローンであれば、ご自身のペースで購入と売却を進めていくことができます。

したがって買い替え先の住宅選びや売却価格にこだわりたい場合は、ダブルローンの利用で得られるメリットは多いでしょう。

しかしダブルローンは取扱い金融機関が限られていて、かつ審査も厳しい点に注意が必要です。木造住宅で築年数が20年以上経過している場合など、担保評価が低ければ審査で承認を得るのは難しいでしょう。

繰り上げ返済で借入残高を減らして審査に通す方法もありますが、十分な資金が必要となります。

誰でも簡単に利用できる方法ではないので、まずは金融機関で利用できるかどうかを確認してみてくださいね。

利用できそうな場合でも売却先が決まらなければ、二重払いの負担が長引きます。審査に通った場合も一括査定サイトを利用するなどして、速やかに売却できるようにしましょう。

保険相談
スポンサーリンク
住宅ローン シミュレーション
新生銀行
おすすめ住宅ローン
新生銀行
満足度
4.1
新生銀行
最低金利
0.450%

2020年12月適用金利

変動金利

総合人気ランキング
1位 auじぶん銀行
満足度
4.7
auじぶん銀行
最低金利
0.380%

2020年12月適用金利

変動金利

全期間引下げプラン

じぶんでんきをセットでご契約の場合

2位 住信SBIネット銀行
満足度
4.5
住信SBIネット銀行
最低金利
0.398%

2020年12月適用金利

変動金利

借り換え金利

3位 新生銀行
満足度
4.1
新生銀行
最低金利
0.450%

2020年12月適用金利

変動金利

総合人気ランキングを全て見る

おすすめの記事ランキング

新着記事

  • 国税庁
  • 国土交通省
  • 住宅金融支援機構
  • フラット35
たった1分 住宅ローン シミュレーション