• 2020.06.19

住宅ローン審査前に知っておきたい! クレジットカード利用状況の注意点

クレジットカードが与える影響

住宅ローンの申し込みをしようと思うけれど、審査を通過できるか不安を感じるという方は多いのではないでしょうか。

過去にクレジットカードの支払いを過去にクレジットカードの支払いを延滞してしまった場合、記録が2年間残るから、審査に影響してしまうこともあるよ。また、大幅な遅延をすると、5年~10年記録が残ってしまうこともあるから注意してね。

この記事では、クレジットカードが住宅ローンに与える影響について、以下の点から解説します。

  • 金融機関が住宅ローン審査で照会する情報は?
  • クレジットカードの利用状況が審査に与える影響
  • 住宅ローンの審査前に気を付けた方がいいポイント
  • 住宅ローンはクレジットカードで支払いできる?

一読いただければ、住宅ローンの審査通過に向けて取るべき対策を理解できるようになっているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を執筆・監修している専門家

執筆者

中澤悠生

ナビナビ住宅ローン編集部

保有資格・検定

3級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士、住宅ローンアドバイザー、

住宅ローンアドバイザー、3級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士。「家を買いたいけど、ローンをどう選べば良いかわからない」「不動産屋さんに勧められるままにローンを契約したけど後悔している」などの悩みを持っている方が多くいらっしゃいます。このような悩みを解決するべく、当サイトではどこよりも分かりやすい住宅ローン情報を届けることをモットーに執筆・編集をしています。

編集者

ナビナビ住宅ローン編集部

住宅ローンを組む時に抱える「どうやって住宅ローンを選べば良いかが分からない」「金利の違いがよく分からない」「一番お得に借りられるローンはどれなの?」といった疑問・不安を解決できるように解説していきます。

監修者

頼藤太希

マネーコンサルタント

保有資格・検定

日本証券アナリスト協会検定会員、ファイナンシャルプランナー(AFP)、日本アクチュアリー会研究会員

女性向けWebメディア『FP Cafe』や月200万PV、160万UUの『Mocha(モカ)』を運営すると同時に、マネーコンサルタントとして、資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。

住宅ローンの審査に影響するクレジットカードの利用状況

住宅ローンの審査において、金融機関は申込者の「信用情報」を確認します。

信用情報とは、主に以下のような内容です。

  • クレジットやローン等を申し込んだ時の申し込み内容
  • クレジットカードやローン等の契約内容・支払状況・支払残高
  • 過去のローン審査等において金融機関が信用情報を確認した履歴

信用情報は、行政の指定を受けた指定信用情報機関が収集し保存しています。

指定信用情報機関とは、以下のような企業です。

  • 株式会社シー・アイ・シー
  • 株式会社日本信用情報機構
  • 一般社団法人 全国銀行協会

ローンやカード払いなどの延滞があると、信用情報として記録が残り、住宅ローンの審査で不利になるので注意が必要です。

住宅ローンの審査を受けるにあたり、クレジットカードについて気をつけるべきポイントは以下の3つです。

  • クレジットカードの返済延滞は、審査に影響することもある
  • 使っていないカードが何枚もある場合、審査の前に解約しておく
  • リボ払いは先に完済しておく

それぞれ見ていきましょう。

個人信用情報を要確認!クレジットカードの返済を延滞したことがある場合

クレジットカードの支払いは、銀行口座からの引き落としで設定されていることがほとんどです。

つまり、口座の残高不足で引き落としがされないと、これも支払遅延として信用情報に記録が残ってしまいます。

信用情報には毎月の支払状況が記録されており、記録の保存期間は24ヶ月です。

このため、一度でも支払遅延を起こすと、その記録が2年間保存されることになります。

また、支払督促を受け取ってからすぐに支払えば遅延情報で済みますが、放置するなどして長期間延滞すると、状況が悪化してしまうので注意しましょう。

支払を61日以上延滞すると、新たに「金融事故」として情報登録されます。

金融事故情報の保存期間は以下の通りです。

  • シー・アイ・シー及び日本信用情報機構:5年間
  • 全国銀行協会:10年間

この金融事故の記録があると、住宅ローン審査だけではなく、クレジットカードの審査にもとても通りづらくなってしまいます。

なお、金融事故情報が登録されている状態を、世間的には「ブラックリストに載る」ともいいます。

一度金融事故の情報が登録されてしまうと、情報の保存期間がかなり長くなるので、できる限り金融事故を起こさないことが賢明です。

支払遅延情報や金融事故情報の詳細については、以下の記事も併せてご参照ください。

関連記事住宅ローンとブラックリスト|審査に通過するための対処法も解説

キャッシング枠に要注意!使ってないカードが何枚もある場合

もし使っていないクレジットカードがあるのなら、住宅ローン申し込みの前に解約しておくのがおすすめです。

住宅ローンの審査においては、すでに利用しているローンの有無と、ローンがある場合は毎月いくら返済しているかを申告する必要があります。

これは、金融機関が「返済負担率」を確認するためです。

ローンなどの返済額が年収に対して占めている割合のことを「返済負担率」といいます。

返済負担率が高くなると、返済不能状態に陥る可能性が高いと判断されるため、審査通過の確率が下がります。

貸付金の回収可否に関わることなので、住宅ローンの審査において、返済負担率は重要なポイントです。

返済負担率の計算には、クレジットカードのキャッシング枠も含まれます

現在キャッシングを利用していないとしても、金融機関は、審査にあたって「今後キャッシングを利用する可能性もある」と判断します。

つまり、利用していないクレジットカードにキャッシング枠があると、それだけで住宅ローンの審査に対してマイナスに働いてしまうのです。

普段利用していないクレジットカードが複数枚ある人は、特に注意しましょう。

また、クレジットカードとは別物ではありますが、消費者金融系のキャッシングカードを持っているのならば、それも審査前に解約しておく方が無難です。

キャッシング枠を減らしておくという点で有効な対策になります。

クレジットカードの平均保有枚数は2~3枚を目安にする

返済負担率に関して不利にならないためには、クレジットカードの枚数を制限することが必要です。しかし、キャッシュレスが普及している現代で、全くクレジットカードを持たないのは不便なものです。

何枚ぐらいにするのが良いのかと思う方もいるでしょう。ご参考までに、日本クレジット協会の調査では、2016年時点でクレジットカードの平均保有枚数は2.5枚となっています。

クレジットカードは2枚〜3枚を目安とすると良いでしょう。23枚であれば家計管理も楽になりますし、不要な年会費を支払うことも避けられるでしょう。それ以上持っている場合は、本当に必要なものなのか見極めると良いでしょう。

最近では、クレジットカード会社と企業が提携して発行しているカードも多いです。そういったクレジットカードには、ポイント利用などの特典がついています。お得にポイント利用できるのはどのカードなのか、情報を集めて判断しましょう。

ポイント還元率の高いクレジットカードだけを手元に残すことは、カードの枚数を減らすことで住宅ローンの審査にも有利になるので、賢い使い方といえるでしょう。

クレジットカードの枚数については、こちらのサイトも参考にしてみてください。

【参考】三井住友カード「クレジットカードの理想は何枚?あなたの適正枚数を決める方法」

リボ払いを利用している場合

もし、住宅ローンの申し込みをする時にリボ払いの残債があるのなら、これも先に完済しておくことをおすすめします。

または、住宅ローン審査の前には、リボ払いは利用しない方が得策です。

リボ払いの残債や毎月の支払額が大きいと、返済負担率が上がってしまい、これも住宅ローンの審査に対して悪影響を及ぼします。

リボ払いは、毎月の支払い金額を固定してクレジットカードの利用額を支払っていく方法です。
分割払いと混同しやすいので注意しましょう。

リボ払いの方は、先に毎月の支払い金額が決まっており、後付けで利用額に応じた支払い回数が決まります。

その一方、分割払いの方は先に支払い回数が決まっており、支払い回数に応じて毎月の支払額が決まります。

安心して審査に通るためのポイントを紹介

ここまでクレジットカードが住宅ローンの審査に対して与える影響について解説してきました。

ここからは、住宅ローンの審査に通過する確率を上げるために気をつけるべきポイントを以下の3点で解説します。

審査中にクレジットカードの申し込みは避ける

クレジットカードの機能を把握するのが面倒・わからないというのであれば、住宅ローンの審査を受けている最中にクレジットカードの利用を申し込みするのは、できる限り避ける方がよいでしょう。

すでに解説した通り、クレジットカードのキャッシング枠は、利用していなくても住宅ローンの審査に影響を及ぼします。

このため、住宅ローンの審査中に新たなクレジットカードの利用を申し込みしたとして、そのカードにキャッシング枠がついていた場合、キャッシング枠が返済負担率の審査に影響します。

申し込みしたクレジットカードにどこまでの機能があるのか、全部把握できていればローン審査に対する影響を回避できるかもしれません。

しかし、把握できる自信がないのであれば、新たなクレジットカードの利用申し込みは避けましょう。

自身の経済状況やローンの状況に気を付ける

住宅ローンの申し込みにあたって重要なのは、自分の現在の状況を把握することです。

信用情報には、ローンの審査を通過できなかったという記録も残るので、可能な限り不要な記録は残さない方がよいでしょう。

審査に通過できそうか、あらかじめ自分で判断することができれば、判断結果に基づく対策を講じることもできます。

個人信用情報や他の借入を確認する

信用情報機関が保存している信用情報は、申し込みすれば個人でも確認可能です。

あらかじめ信用情報を確認しておけば、住宅ローンの審査通過に向けて自分が取るべき対策を明確にできます。

そのほか、他の借入があるのならば、できる限り完済しておくと良いでしょう。

よくある借入の例は以下の通りです。

  • 自動車ローン
  • カードローン
  • リボ払い
  • キャッシング
  • 奨学金

なお、上記のような借入が複数ある場合は、利子率が高いものから優先的に返済していきましょう。

利子率の高い借入が残っていると、金融機関に悪印象を与えやすくなります。

ローン審査における悪印象の原因をつぶしていくことが重要です。

返済負担率を審査前に確認する

住宅ローンの審査においては、返済負担率が重要視されますが、返済負担率には目安があります。

審査に通過できるのは、最大で30%〜35%です。

しかし、ギリギリの返済負担率でローン申込みするのは推奨できません

なにより、返済負担率は低い方が審査通過の確率は上がります。

実際に返済を開始した後の負担も考慮すると、手取り給与額の20%未満に抑制しておくのが賢明です。

住宅ローン申し込みの前に、預金通帳を確認するなどにより、現在の返済負担率を把握しておきましょう。

もしも返済負担率を圧迫している借入があるのならば、先に完済しておくと、ローン審査の通過に向けて安心です。

転職直後はフラット35も検討する

住宅ローンの審査においては、ほぼ全ての金融機関が、返済負担率のほかに勤続年数も重要視しています。

ただ、近年では転職すること自体がそこまでめずらしくないので、転職歴があるだけで審査に通らないということはありません。

しかし、直近の職歴が1年未満など、あまりにも短い場合はローン審査に影響します。

このため、もしもまだ転職したばかりという状態であるのならば、フラット35の利用を検討するとよいでしょう。

フラット35は利用条件に勤続年数を設定していないからです。

なお、フラット35は複数の金融機関で申し込みすることができ、金融機関によって条件や利用特典が異なります。

フラット35を利用するのならば、保証型を取り扱っている住信SBIネット銀行やARUHIなどを利用するのがよいでしょう。

保証型とは、返済保証がついているタイプのことです。

万一住宅ローンの返済が滞った場合は、住宅融資保険に基づいて住宅金融支援機構が保険金を支払います。

万一のことがあっても、保険金を原資にした返済が可能です。

クレジットカードで住宅ローンの支払いはできない

住宅ローンの返済にクレジットカードは利用できないのかと疑問を持つ方もいるでしょう。

しかし、住宅ローンの支払いにクレジットカードは利用できません

通常、住宅ローンの利用は利用先金融機関の口座開設とセットです。

金融機関は、開設した口座から返済額を毎月引き落としすることによって貸付金を回収します。

賃貸住宅の家賃支払いにおいてはクレジットカード払いに対応しているケースもありますが、住宅ローンでは利用できないので注意しましょう。

まとめ

住宅ローンの審査を通過するためには、クレジットカードや他のローンなどについて状況を整理することが重要です。

具体的には、信用情報機関に自分の信用情報を照会するとよいでしょう。

自分の信用情報に基づき、以下のような対策を講じると住宅ローン審査に有効です。

住宅ローン審査への対策

  • 利用していないクレジットカードは解約する
  • 他のローンや借入があるのならば、あらかじめ完済しておく
  • 自分の収入に対する返済額の割合を圧縮する
  • 審査中に新たなクレジットカードの利用申し込みをしない

そのほか、転職したばかりならば、ローン審査通過の可能性を上げるため、フラット35の利用を検討するとよいでしょう。

なお、住宅ローンの返済にクレジットカードは利用できないので、注意が必要です。

住宅ローン審査に通過する確率を上げるためには、自分で様々な対策を講じることができます。

この記事を参考に、自分なりの対策を検討してみてください。

【監修者コメント】頼藤 太希

意外と見落としがちなのが、本記事で紹介されている「クレジットカードのキャッシング枠」。キャッシングを利用していなくても、キャッシング枠は「ローンを借り入れ」している状態と同等と見なされます。

 普段利用していないクレジットカードにキャッシング枠が設定されていることもあります。クレジットカードは23枚あれば十分です。解約しましょう。

また、普段使用しているクレジットカードにもキャッシング枠が設定されている場合もあります。キャッシングを利用することがないならば、キャッシング枠をなくすこともできます。WEBやコールセンターで手続きができます。

キャッシングを普段使ってしまうという方は、住宅ローン借入の話の前に、毎月の手取り収入で生活できるように早期に見直しをしましょう。

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