住宅ローン控除に必要な残高証明書の取り扱い

残高証明書は住宅ローン控除に必要
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住宅ローンを組むと、毎年末の住宅ローン残高の1%を所得税から10年間控除することができる住宅ローン控除を受けることができます。住宅ローン控除を受ける場合には、確定申告や年末調整の必要がありますが、この時に必要になるのが残高証明書です。

今回は残高証明書の取扱いについて詳しくお伝えします。

住宅ローン控除を受けるためには、住宅を購入した次の年の2月15日から行われる確定申告を行います。2年目以降は、勤務している会社に年末調整の資料を提出することで還付が受けられます。

その際に必要になるのが、住宅ローンを利用した金融機関から送られてくる残高証明書です。金融機関にもよりますが、毎年10月末に送られてくるのが通常です。

残高証明書には、住宅ローンの借り入れした当初の金額、その年に予定している年末の住宅ローン残高、ローンの償還期間が記載されています。当初金額から残高を差し引くことで、いまの自分の返済額も把握することができます。

住宅ローン控除とは、一定の要件を満たしたマイホームを購入した時に住宅ローンを組むと、10年間、最大4,000万円までの借入残高の1%の所得税の控除が受けられるものです。

例えば3,000万円の住宅ローンを組んだ場合、初年度はボーナス払い等で返済が進み、残高2,980万円×1%=30万円で、2年目は返済が進み、残高が減って2,950万円×1%、3年目は2,900万円×1%といった形で控除を受けることができます。

なお、所得税から控除しきれない場合には、住民税からも一部控除されます。

住宅ローンの控除とは、一定の要件を満たしたマイホーム購入で住宅ローンを組むと、10年間、最大4,000万円までの借入残高の1%の所得税控除を受けられるものです。

例えば、金利1%で3,000万円の住宅ローンを組んだ場合、控除額は下記金額になります。なお、所得税から控除しきれない場合には、住民税からも一部控除されます。

  • 初年度:残高2,900万円×1%=29万円
  • 二年目:残高2,800万円×1%=28万円
  • 三年目:残高2,700万円×1%=27万円

※元利均等返済で年間約100万円を返済すると想定したシミュレーション

 (厳密には、年間の返済額は毎月84,685円×12ヶ月)

ただし、あくまでも税金の還付であるため、それだけの税金を納めていることが条件で、所得税から引いてもなお余りがある場合は住民税から差し引くことができます(最大13万5,000円)。

住宅ローン控除の適用期間は10年間ですが、その間に転職した場合ももちろん住宅ローン控除を受けることができます。

ただし、その手続きについては平成22年以前に住宅ローンを実行して住んだ場合と、平成23年以降に住宅ローンを実行した場合とで勤務先へ提出する必要書類が異なります。

平成23年以降に住宅ローンを実行して住んでいた場合には、特に年末調整の手続きに変更はありません。毎年10月頃に金融機関から届く残高証明書と、税務署から届く「給与所得の住宅借入金等特別控除申請書」兼「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」を提出すれば大丈夫です。

一方、平成22年以前に住宅ローンを実行して住んでいた場合には、「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」と「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」が別々になっています。もし、住宅ローン控除の適用期間の途中で転職してしまうと、新しい勤め先に年末調整の書類を提出する際に税務署に提出していた書類を再発行してもらう必要があります。

この書類を再発行してもらうためには、税務署で「年末調整のための住宅借入金等特別控除関係書類の交付申請手続」という書面に、請求事由を「給与の支払者が前年と異なることとなったため」として記入し、提出する必要があります。

なお、1度転職して上記の手続をしていた場合には、もう1度転職しても同じ手続をする必要はありません。

住宅ローンの残高証明書は、その名の通り住宅ローンの残高を確認できる書類です。

しかし、残高証明書自体は住宅ローン控除を受けるために毎年金融機関から送られてくるものなので、住宅ローン控除を受けられなくなる10年目以降を過ぎると書類が送られてくることはありません。

ただ、住宅ローンの残高自体は年に2回、金融機関から支払い予定表が送られてくるので、こちらで確認すると良いです。

残高証明書は毎年10月頃に送られてきますが、残高証明書が送られてきた後、年末調整までの間に繰り上げ返済をした場合はどうすれば良いのでしょうか?

この場合、金融機関に残高証明書の再発行の手続きを依頼することになります。ただし、通常、再発行の手続きは10日〜2週間程時間がかかってしまいます。年末のボーナスで繰り上げ返済をして、年末調整での提出までに新しい残高証明書が届かない場合には確定申告の手続きを進めることができません。

そのため、会社には年末調整のやり直しをお願いすると良いでしょう。年末調整は、その内容に変更が出た場合には翌年の1月31日までであればやり直しができるようになっています。

とは言うものの、年末年始で会社の経理がバタバタしている時に言いだしづらい、という職場もあるかと思います。その際は、訂正前の書類で年末調整して作成された源泉徴収票を持って、確定申告手続きをすれば大丈夫です。

なお、繰り上げ返済したものの訂正前の残高証明書で年末調整を行い、年末調整のやり直しも確定申告もしない場合、税務署から税額不足の通知が届き、ペナルティが加算された税金を支払わなければならなくなるので注意が必要です。

このように、残高証明書が届いた後の繰り上げ返済は少々面倒くさいことになるため、繰り上げ返済するのであれば1月になってからすると良いでしょう。住宅ローン控除は住宅ローンの年末残高が基準となっているため、還付額の面からもその方がお得です。

住宅ローンの残高証明書は、住宅ローン控除を受けるために必要なものです。1年目は確定申告を、2年目以降は年末調整をすることで手続きを進められます。

ただし、途中で転職した場合や、残高証明書が届いてから年末調整までの間に繰り上げ返済をした場合などは、トラブルとならないようその仕組みと内容をよく理解しておくようにしましょう。

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